☆発達障害(ASD,ADHD)のDSM-5診断基準
◎ASDの診断基準
ASDの診断基準:A項目の3項目を満たし、B項目のうち2項目以上、C項目、D項目を満たしている場合。
A:社会的コミュニケーションおよび相互関係における持続的障害(以下の3点で示される)
1)社会的・情緒的な相互関係の障害。
2)他者との交流に用いられる非言語的コミュニケーション(ノンバーバル・コミュニケーション)の障害。
3)年齢相応の対人関係性の発達や維持の障害。
B:限定された反復する様式の行動、興味、活動(以下の2点以上の特徴で示される)
1)常同的で反復的な運動動作や物体の使用、あるいは話し方。
2)同一性へのこだわり、日常動作への融通の効かない執着、言語・非言語上の儀式的な行動パターン。
3)集中度・焦点づけが異常に強くて限定的であり、固定された興味がある。
4)感覚入力に対する敏感性あるいは鈍感性、あるいは感覚に関する環境に対する普通以上の関心。
C:症状は発達早期の段階で必ず出現するが、後になって明らかになるものもある。
D:症状は社会や職業その他の重要な機能に重大な障害を引き起こしている。
◎ADHDの診断基準
不注意優勢型:不注意症状のうち6項目以上を満たす。
多動性衝動性優勢型:多動性衝動性症状のうち6項目以上を満たす。
混合型:不注意症状と多動性衝動性症状のそれぞれで6項目以上を満たす。
また、症状は以下の条件を満たす必要がある。
1)しばしば6カ月以上認められる。
2)患児の発達水準から予測されるよりも著しい。
3)少なくとも2つ以上の状況(例,家庭および学校)でみられる。
4)12歳前に(少なくともいくつかの症状が)みられる。
5)家庭,学校,または職場での機能を妨げている。
不注意症状:
1)細部に注意を払わない,または学業課題やその他の活動を行う際にケアレスミスをする。
2)学校での課題または遊びの最中に注意を維持することが困難である。
3)直接話しかけられても聴いていないように見える。
4)指示に従わず,課題を最後までやり遂げない。
5)課題や活動を順序立てることが困難である。
6)持続的な精神的努力の維持を要する課題に取り組むことを避ける,嫌う,または嫌々行う。
7)しばしば学校の課題または活動に必要な物を失くす。
8)容易に注意をそらされる。
9)日常生活でもの忘れが多い。
多動性衝動性症状:
1)手足をそわそわと動かしたり,身をよじったりすることが多い。
2)教室内またはその他の場所で席を離れることが多い。
3)不適切な状況で走り回ったり高い所に登ったりすることがよくある。
4)静かに遊ぶことが困難である。
5)じっとしていることができず,エンジンで動かされているような行動を示すことが多い。
6)過度のおしゃべりが多い。
7)質問が終わる前に衝動的に答えを口走ることが多い。
8)順番を待てないことが多い。
9)他者の行為を遮ったり,邪魔をしたりすることが多い。
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