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2012年12月26日水曜日

ICUブックまとめ(37章)


37章
・血管内皮が損傷しコラーゲンがむき出し→血小板が粘着しCa放出→血小板のⅡbⅢa受容体を活性化→vWF、フィブリノーゲンと結合
・血管損傷あれば血小板10万/μl以下なら出血の可能性
・血管損傷なければ血小板5000/μl以下なら出血の可能性
・偽性血小板減少症:EDTAが試験管内で血小板を凝集させたことが原因。寒冷凝集素症があると起きやすい。クエン酸Naで採血した血液を用いればよい。
・血小板減少症の原因:①HIT、②感染症、③DIC、④TTP、⑤輸血、⑥HELLP症候群
①HIT(heparin-induced thrombocytopnea)
 ・血小板上のヘパリン受容体とヘパリンの複合体に対する抗体→抗体が血小板同士を凝集させ血栓形成→上下肢のDVT/四肢の動脈塞栓症/血栓性脳卒中/AMI/副腎血栓症
 ・低分子ヘパリンよりも未分画ヘパリンでおこしやすい、ヘパリンフラッシュでも生じる
 ・治療はレピルジン(腎代謝性)を0.15mg/kg/hr持注もしくはアルガトロバン(肝代謝性)を2μg/kg/min持注し、PTが正常の1.5-3倍になるようにする
 ・ワーファリンは血小板減少が改善した後に使わないと四肢壊死の危険性が高まる
②感染症:MΦによる血小板貪食による
③DIC:
 ・原因は敗血症、多発外傷、産科救急(羊水塞栓、胎盤早期剥離、子癇、不全流産)
 ・血管内皮障害→組織因子の放出→凝固カスケードと線溶系の亢進→血小板↓/凝固因子↓→微小血栓形成による肺/腎/肝の障害、消化管出血、電撃性紫斑病(左右対称の壊死、斑状出血)
 ・DICスコア:5点以上で確定診断、血小板10万以下なら1点、5万未満なら2点、Dダイマー1-5μg/mlなら2点、5μg/mlより大なら3点、フィブリノーゲン100以下なら1点、PT活性70%未満なら1点、40%未満なら2点
 ・治療は致死率80%、血小板/凝固因子を投与するが病態を悪化せることが多い、ヘパリン効果ないときはATⅢを補充するがevidenceなし
④TTP
 ・Moschoxitz5徴:発熱、腎不全、動揺性精神症状、紫斑(血小板減少症)、溶血性貧血→これらが全て揃えば確定診断
 ・発熱、意識レベルの低下から昏睡に至り、全身痙攣を伴う
 ・凝固因子の低下はない(DICとの鑑別点)
 ・微小血管内血栓症による破砕赤血球
 ・治療は血漿交換、血漿量(男40ml/kg,女36ml/kg)の1.5倍量を1日1回、1週間程度行う
 ・透析ができないときは大腿動脈から500ml脱血し、すぐに遠沈し、FFP1単位とともに戻し、全血漿量が交換されるまで行う
 ・血小板輸血は血栓症を悪化させるため禁忌(DICでは行う∵血栓傾向とともに出血傾向あるため)
⑤輸血:
 ・輸血後紫斑病は多産婦への輸血後1週間で発症、抗血小板抗体による
⑥HELLP症候群
 ・hemolysis elevated liver enzyme low platelet count
 ・TTPやDICと同様の血栓性微小血栓症
 ・妊娠末期や子癇前症に伴う
 ・HELLPの検査値と高血圧、心窩部痛、右季肋部痛を伴う
 ・血小板を5万以上に保ち、早期に出産させる
・血小板機能異常症の原因:①腎不全、②人工心肺、③薬物
①腎不全
 ・腎不全ではvWFの異常や粘着能の異常が見られる
 ・Crが6超えると出血時間が延長→透析で改善するのは半数以下
 ・治療はデスモプレシン(デアミノアルギニンバソプレッシン)0.3μg/kg ivまたは30μg/kg経鼻を1日3-4回投与し、内皮からvWF放出を促進させる、耐性が生じても3-4日中止すれば戻る、血管収縮作用や抗利尿作用はない
 ・他の治療として、機序は不明だが結合型エストロゲン0.6mg/kgを1日1回5日投与で数週間持続する
②人工心肺
 ・機序不明だが酸素化回路を通過すると血小板粘着能が障害する
 ・人工心肺終了後、数時間で改善するが縦隔出血の原因にもなる
③薬物
 ・アスピリン、ヘパリン+ケトロラク(NSAID)、HES(ヒドロキシエチルデンプン)を1日1.5L以上使用時

ICUブックまとめ(30章)


30章
・代謝性アルカローシスとはPaCO2低下を伴わないHCO3の上昇
・HCO3の調節は、①近位尿細管でのH+HCO3→CO2+H2OでCO2が膜を通して再吸収されて代わりにClが再分泌、②遠位尿細管でAld支配下にClとHCO3の交換
・代アルの原因
 ①胃液喪失:Clを失うためHCO3再吸収促進
 ②利尿薬:NaがClを引き連れて失うためHCO3再吸収促進
 ③循環血漿量不足:Aldポンプ上によりCl喪失HCO3再吸収促進
 ④低K血症:Kが細胞外に移動し、Hが細胞内に移動する
 ⑤有機陰イオン:乳酸Na、酢酸Na、クエン酸Na
 ⑥慢性CO2貯留:HCO3再吸収を促進する→高CO2血症を急激に補正すると代アシになる
・代アルの臨床症状
 ①神経症状:意識レベル低下、全身痙攣、手足の攣縮→代アルよりも呼アルで起こりやすい(呼アルの方が中枢神経の酸塩基平衡に影響しやすい)
 ②低換気:代アシはすぐに呼吸刺激、しかし代アルはすぐには呼吸抑制は起きない、代アル時のPaCO2予測値=0.7×[HCO3]+21±2によると、PaCO2予測値が46mmHgになるにはHCO3が34-38になる必要があり、代アルがかなり進行しないと呼吸抑制が起きないことがわかる
 ③全身の酸素化の低下:アルカローシスではAlb-+H→AlbHが左に進み、できたAlb-がCa2+と結合するため遊離Caが低下し広範囲な血管収縮が起きる、アルカローシスはHb酸素解離曲線を左に移動させるためHbからO2が遊離しない、細胞内のアルカローシスは解糖系を亢進させるため酸素需要は増やす→酸素供給を減らし酸素需要を増やす
・塩素反応性代アル(HCO3↑でCl↓):尿中Clが15mEq/L未満、原因は胃酸消失、利尿薬投与、循環血漿量不足、高CO2血症に対する腎性代償
・塩素抵抗性代アル(HCO3↑だがCl↓しない):尿中Clが25mEq/L以上、原因はミネラルコルチコイド過剰、重症K欠乏
・塩素反応性代アルには生食補充が良い(Cl欠乏と循環血漿量両方を改善する)
 補充量は、Cl不足量[mEq/L]=体重×0.2×(100-[Cl])、生食投与量[L]=塩素不足量[mEq]÷154mEq1/L(生食のCl濃度)

2012年10月1日月曜日

ICUブックまとめ(28章)

28章
・[H+]=24×(PaCO2/HCO3)、正常値は40±5(nEq/L)→nEqはmEqの100万分の1
・呼吸性の代償は総頸動脈分岐部の頚動脈体のchemoreceptorを介して換気応答の変化が瞬時に起こる
・代謝性の代償は近位尿細管によるHCO3の再吸収の促進抑制が6hr以降に開始し、数日で完成する
・代償反応によりpHが正常化することはない。正常化していれば混合性障害の可能性が高い。
・正常アニオンギャップはほとんどがアルブミン由来の陰性電荷による。アルブミン濃度が60%
低下するとAGも50%低下する。
・Alb予測値(mEq/l)=2×Alb(g/dl)+0.5×P(mg/dl)、低Alb時はAlb予測値と実測値の差で判断する。
・AG正常アシドーシス:RTAと下痢
 高AG性アシドーシス:乳酸アシドーシス、ケトアシドーシス、末期腎不全、メタノール、エチレングリコール、サリチル酸中毒

ICUブックまとめ(29章)

29章
・嫌気性代謝でできる乳酸は心筋や神経細胞でのエネルギー源になる
・1モルのブドウ糖から2モルの乳酸が生じ、乳酸が酸化されると好気性代謝より多くのエネルギーが得られる
・単なる貧血やO2供給↓では乳酸は上昇しない。ミトコンドリアによるピルビン酸の酸化ができないときに上昇する(敗血症やhypovolmic shockなど)
・アシドーシスは心筋収縮障害も起こすが、副腎からのカテコラミン分泌を亢進させ、健常人では心拍出量は増加する
・アシドーシスは細胞死を防ぐ作用があり、積極的に補正する必要はない。むしろアシドーシスの原因になっている病態の改善を考える。
・アシドーシスに重炭酸を投与しても無効であり、有害でもある
理由① 重炭酸Naが重炭酸イオンに電離するのはpH6.1のときである(pKが6.1)。通常のアシドーシスでは電離しない。
理由② HCO3が大量のCO2(200mmHg相当)になり、CO2が膜を通過して、細胞内や脳脊髄液のpHを下げる。

ICUブックまとめ(5章)

5章
・一般外科手術における静脈血栓予防法
Ⅰ 低リスク(小手術+40歳未満)→早期離床
Ⅱ 中リスク(大手術+40歳未満)→未分画ヘパリン5000単位を1日2回皮下注
Ⅲ 高リスク(大手術+40歳以上or他リスク)→未分画ヘパリン5000単位を1日3回皮下注
Ⅳ 最高リスク(大手術+40歳以上+他リスク)→未分画ヘパリン5000単位を1日3回皮下注+下肢圧迫法
(小手術とは30分未満or腰麻、大手術とは30分以上or全麻、他リスクとは、がん、肥満、血栓塞栓症の既往、エストロゲン投与中、凝固亢進状態)
・Dダイマー上昇や頻脈は感度が低いため、診断には使えない。Dダイマー正常、正常脈である場合はDVTを否定できる。
・ICUの患者の80%はDダイマーが上昇している。
・Dダイマーは敗血症、がん、妊娠、心不全、腎不全、高齢でもDダイマーが上昇する。
・エコーで大腿静脈(SFV)を圧迫しても閉塞しないときは近位のDVTが疑われる。
・腓腹部のDVTはエコーでも2/3が見落とされる。
・肺塞栓(PE)の30%は下肢静脈血栓が明らかではない。
・息こらえ30秒が可能ならヘリカルCTが肺塞栓の診断に有用である。
・Wellsスコア
下肢腫脹or下肢把握痛 3点
肺塞栓以外に考えられない 3点
心拍数が100以上 1.5点
過去4週以内の不動or手術 1.5点
DVT/PEの既往 1.5点
血痰 1.0点
過去半年以内のがん 1.0点
6点より大きいとDVT/PEの可能性が高い



ICUブックまとめ(2章)

2章
・酸素摂取率(O2ER)=(SaO2-SvO2)/SaO2が30%を超えると嫌気性代謝が亢進する
・SaO2が低下するとO2ERが上昇し、SvO2を上昇させないようにする
(少ないO2を有効に使おうとする)
・CaO2(動脈血酸素含有量)=1.34×Hb×SaO2+0.003PaO2
この式よりPaO2は肺のガス交換効率を表しているだけでPaO2が正常でもHbが低下していればCaO2が急激に低下する。
(CaO2はPaO2よりもHb、SaO2に大きく左右される)
・CO2は赤血球内に取り込まれHCO3-になっていくことでCO2の緩衝作用となる。CO2の緩衝作用としては血漿中のCO2+H2O→HCO3+Hよりも効果が大きい
・赤血球内のO2が低下すると、CO2は赤血球内にどんどん取り込まれる(ホールデン効果)

ICUブックまとめ(12章)

・出血時には
①毛細血管透過性亢進によって間質液が血管内に流入(transcapillary refill)
②RAA系が亢進しNaと水が貯留し、血管内と間質に均等に分布する。
これらで15%以内の出血は補える
・15%以上の出血時には
交感神経興奮により重要臓器血流は維持されるが、腸管血流は低下し、腸管粘膜が損傷し、bacterial translocationによりsepsisになっていく
・出血性ショックを判断するのに、頻脈、低血圧の感度は50%、起立性低血圧の感度は90%(仰臥位から立位で1分待って脈拍が30以上↑、収縮期圧が20以上↓)
・急性出血ではHtは変化しない。血球も血漿も同時に失われるから。
(8hr以上たつとRAA系亢進により希釈されてHtが下がる)
・循環血漿量減少時は交感神経興奮により心臓コンプライアンスが低下し、CVP、PAWPが高めになるため、CVPやPAWPから推測されるよりも、もっと循環血漿量減少が進んでいる可能性がある。
・BEは1Lの血液をpH7.4に戻すために必要な塩基のmmol数を表す。-2~+2が正常で、-15以下が持続するとMOFへと進展する
・動脈血乳酸が2以上なら死亡率と相関する。

ICUブックまとめ(10章)

・CVPはPEEPがかかると不正確になる(高い胸腔内圧でSVCが圧迫されるため)
→PEEPがかかっているときにCVPを輸液過剰の指標にすることはできない
・PAWP(PCWP)は上肺野で肺毛細血管が虚脱している場合は正確にLVEDPを反映しない
(連続空間でなくなってパスカルの原理が成り立たなくなるため。低O2、エンドトキシン、ARDSでも同様。)
・CVP、PAWPは血行動態評価には使えない。