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2011年12月2日金曜日

感情意欲の異常

感情:主体が対象に抱く主観的な印象。喜びと悲しみ、愛と憎しみ、快と不快など2極性
情動:一過性、反応性の激しい感情
気分:持続的で弱い感情

躁うつ病→感情障害、気分障害(内因性だが精神病のニュアンスが少ないためこう呼ばれる)
うつ病の分類
・体因うつ病:脳卒中半年後、薬剤、内分泌疾患など
・反応うつ病:心理要因、燃え尽き、円形脱毛症を伴うことも、重症化すると内因性と鑑別しにくい、悲しみが強く過ぎて抑制消失(葬式躁病)
・内因うつ病(単極うつ病、双極うつ病):心理要因が明らかでない、大うつ病とも言う、完全に回復する、早朝覚醒、日内変動が内因性を示唆、身体症状が全面に出るものを仮面うつ病、

うつ病になりやすい性格
・循環気質(クレチマー):情意あふれる善良、温厚な社交家
・同調性(ブロイラー):環境順応
・執着気質(下田):熱中、徹底、几帳面、正義感、責任感
・メランコリー親和型(テレンバッハ):秩序傾向、木を見て森を見ず、臨機応変なし→状況変化に自分の秩序を変化できない→追い詰められる(インクルデンツ)→負い目(レネマンツ)→罪業妄想→乗り越え不能→発症

うつ病の対象は現実的な問題(仕事、経済問題、健康)であり、人間存在の根源や哲学宗教が問題になることはない、過敏で強迫的な内省傾向もない→あれば分裂病、妄想性障害、非定型精神病など

双極うつ病:躁とうつ2相性、発病が10年若い、遺伝要因、気分安定薬の効果が高い、躁病相があるものをⅠ型、軽躁ならⅡ型、Ⅱ型はパニック障害、行動障害、人格障害、自殺の家族歴、難治性

非定型精神病の経過:幻覚妄想、錯乱ではじまり、長期の寛解と増悪を繰り返し、比較的単純な躁うつ、軽躁に収斂していく、躁病により躁状態と異なり不安が強い、妄想を伴う、意識障害を疑わせる記億の欠落が見られる、むしろ抑制消失に近い

摂食障害:厳しい禁欲と反動で抑制消失、過食は体の実感を取り戻す試み、意志の低下を過食で緩和、極端に揺れ動く意志の障害

気分障害の意欲前進と減退:見合った感情変化を伴う、被暗示性なし→心的エネルギーの量的問題
分裂病の意欲前進と減退:爽快気分のない興奮、抑うつ気分のない無気力、被暗示性亢進→意志のコントロールの問題(心的エネルギーは下がっていないのに、現実に即した行動を取らない無為、解脱)

緊張病:不眠と心気抑うつ、拒絶症と命令自動の両価性、切迫感を伴う不安(何か悪いことが起こりそうだ、あるいはすでに進んでいる、意志のコントロールがうまくいかない予感)

2011年11月26日土曜日

人格の異常

人格とは心的活動を営む主体、もしくは心的活動の特徴全体を指す。
体験から生じた精神障害を心因反応という。PTSDなど。
原因と発病が時間的に結びついていること、因果関係が了解できること、原因がなくなると症状も消えることが心因反応の特徴。

刺激と反応の間に人格が関わる反応を内的葛藤反応。何かにつけて自信がない、物事に過敏な人になんらかの鍵体験が作用して起こる反応。

人格のレベルが下がることを人格変化といい、心的機能の統一性が失われる。

境界例は精神病と神経症の中間。
欲動コントロールが不良で周囲を巻き込みやすく、複数の未分化な神経症症状と、マイクロサイコーシスと呼ばれる一過性の精神病症状を呈する。

境界例は、分裂病寄りの分裂病型人格障害、神経症寄りの境界性人格障害に収録された。
人格発展の屈折から摂食障害を経て、境界性人格障害に至るものが多い。

希望に満ちた生命上昇的な世界と、地上の世界を調和させる思い上がりに幾度も失敗し、地下の墓穴の世界に引きずり込まれ、愛や救いを期待できない虚無、挫折の現存在状態。羞恥と自責を特徴とする。


自我egoは知覚、思考、意思などの心的活動をつかさどる主体。
心的活動を意識することを自我意識という。
自我意識の障害は、
自己所属性が障害される離人症、
内的な体験の変容を自覚する内界意識離人症、
外の対象が生き生きと感じられない外界意識離人症、
体の感覚の疎外を感じる身体意識離人症がある。
内界、外界、身体と拡散していく。

残った自我が自我意識障害を自覚して悩む。

意識の障害

意識とはあらゆる心的活動を支える媒体
意識が障害されると、全ての心的活動は影響を受ける

アンフェタミンでは過度覚醒になり、注意が散漫、思考の流れが速まり、僅かな刺激に過敏に反応する。幻覚や錯覚、追い詰められる妄想、交感神経の興奮。
後になって記憶が不確かなので、意識障害がある。

ガンサー症候群は拘禁反応のひとつで正答をかする的外れ応答

非定型精神病は不安と高揚が交錯する著しい気分変動と妄想気分、関係妄想、幻聴、させられ体験。
要するに躁うつ病と統合失調症の交錯したものか。

人格は低級な心的諸機能が心的緊張により統合されたもの。統合を維持するには心的力が必要となる。心的緊張の部分的低下がヒステリー、全体的低下が精神衰弱。

心的諸機能とは、記憶、学習、

特定の記憶を能動的に想起できないにも関わらず、その記憶が自動的に蘇る。
記億の想起、抑制は心的緊張によりなされ、低級な心的機能である記億は保たれているので、自動的な記億の展開がもたらされた。
心的緊張がなくなり、心的活動の統合が緩むと、低級な活動が自動症として現れる。術後せん妄の作業せん妄 、も同じか。
自動症は、ヒステリー、分裂病、類縁疾患にも見られる。
統合失調症の初期には、人格統合が緩み、思考、記億、意欲などさまざまな領域で自動症が現れる。
自動症は強迫、幻覚にも発展する。

意識から別の意識状態が分離して、自分の知らない心的活動が生じるものを、解離、二重意識という。PTSD、多重人格。

意識領域が情報を受け取り、前意識は知識や記億ですぐに意識領域に入ることのできる心的内容。無意識は欲動の発散や充足が繰り広げられている場。
不快な体験は意識から排除され、無意識に押しこめられるが、消滅したわけではなく、歪曲したかたちで意識領域に登ってこようとする。
歪曲されているので、解釈しなければならない。精神分析。

人類に共通する普遍的無意識、時代や文化を越えた神話など。分裂病では普遍的無意識が意識領域に登ってきて、心的活動を妨げる。
では、分裂病に見られる妄想内容には人種差がみられないのだろうか。
分裂病に見られる、心的活動の自動症は、意識、前意識、普遍的無意識のヒエラルキーが解放されることによる。

脳障害や分裂病遺残状態、精神病後抑うつ、では心的エネルギーの欠乏が見られる。
精神病後抑うつでは、内因性うつ病と異なり、意欲の低下が全面に出て、感情の低下、抑うつ気分は少ない。外の物事は気にならないのに、体の僅かな変化にこだわる関心の不均等、敏感と鈍感の同居が認められる。

分裂病初期は心的エネルギーは低下しないが、統合バランスが悪く、全体の調和や方向の誤りが見られる。ある事柄への強いこだわり、そうしないではいられない強迫、とりとめなく堂々めぐりする考えなど。
心的ネルギーの展開に創造性と柔軟性を欠き、極端に理念化した、数学的、空間的な思考(病的合理主義、all or nothing)。分裂病だけでなく境界例、摂食障害にも見られる。

統合失調症の発症

シュープ(今にも何かが起きそうだという緊張の高まり)
→トレマ(心的な場が狭まって決断の自由が奪われる
→アポフェニー(主体が受動的な世界の中心になり、対象が特定の性質を帯びる)
→アナストロフェ(主体が世界に影響を与え始める)
→アポカリプティック(暗示の意味が明らかになり、意味の連続性が崩壊)
→場の緊張がゆるみ、ある程度回復し、固定化
→心的エネルギーの低下
→遺残状態