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2011年9月25日日曜日

代謝ポイント

代謝ポイント

・必須脂肪酸(小児期):リノール酸(アラキドン酸原料)、リノレン酸(EPA,DHAの原料)
・中鎖脂肪酸(C8-C10)は門脈、長鎖脂肪酸は胸管へ
・リソソーム病:細胞質から血漿に分泌→酵素補充療法が有効、Pompe,Fabry,Gaucher,Hurler,Hunter,Morquio
・炭水化物、蛋白質→4kcal/g、脂質→9kcal/g
・炭水化物:蛋白質:脂質=65:10:25
・新生児、乳児→150,120,3、成人→40,40,1(水、エネルギー、蛋白質)
・神経性食思不振症:病識なし、標準体重の80%以下、lowT3症候群(T3↓rT3↑→低血圧、徐脈、低体温、便秘、浮腫)、自己誘発性嘔吐→K↓/Mallory-Weiss/逆流性食道炎、上腸間膜動脈症候群で嘔吐、産毛↑、無月経しかし恥毛腋毛乳房は維持、4%は電解質異常で死ぬ
・過食症:強迫的過食あるが自己誘発性嘔吐で体重は低くめ
・症候性肥満:肥満の10%
 Frohlich→肥満、性腺機能低下(原因は視床下部の腫瘍、肉芽腫)
 Laurence-Moon-Biedle→肥満、性腺機能低下、知能低下、網膜色素変性症
 Prader-Willi→肥満、性腺機能低下、知能低下、筋緊張低下(H3O症候群=hypgonadism,hypomentia,hypotonia,obesity)
・ビタミン過剰症
A(レチノール):骨膜肥厚→骨関節痛、頭蓋内圧亢進、催奇形性(妊娠中摂取は禁忌)
D(カルシフェロール):高Ca血症→動脈硬化、腎濃縮力障害
・ビタミン欠乏症
A(レチノール):夜盲症、乾燥性角結膜炎
B1(サイアミン):B1は解糖系、TCA回路の補酵素→脚気(多発性末梢神経炎、hyperdynamic heart failure)、Wernicke脳症、血中乳酸↑、ピルビン酸↑、赤血球トランスケトラーゼ↓
B2(リボフラビン):皮膚炎、口角炎、舌炎、口内炎、B2過剰摂取で黄色尿
B6(ピリドキシン):新生児痙攣、多発性末梢神経炎、鉄芽球性貧血、INH→B6↓→多発性末梢神経炎
B12(コバラミン):巨赤芽球性貧血、亜急性連合性脊髄変性症(側索、後索、末梢)
C(アスコルビン酸):壊血病(皮下出血、出血傾向)
ナイアシン(ニコチン):ペラグラ→3D(dementia,dermatitis,diarrhea)、トリプトファンからも生合成される
・メタボ:ウェスト>男85/女90、内臓>100cm2→①血圧>130/85、②TG>150、HDL<40、③FBS>110のうち2項目
・喫煙による肺癌も生活習慣病
・栄養の指標→RTP(rapid turnover protein)=アルブミン、プレアルブミン、トランスフェリン、フェリチン、レチノール結合蛋白
・脂肪細胞:新しい脂肪細胞はアディポネクチン(動脈硬化予防)、古い脂肪細胞はTNFα(動脈硬化促進)を分泌
・ミトコンドリア脳筋症→TCA回路が障害、母系遺伝
CPEO(Kearns-Sayer):外眼筋麻痺、網膜色素変性症、AVblock
MELAS:小児期から脳卒中発作、知能低下、難聴、低身長、筋生検でragged red fiber
・DM:BS180(TmG)以上で尿糖+、
・インスリン:半減期5分、分子量5734、産生量は1日尿中Cペプチド量を測定、血中量はIRI(immunoreactive insulin)で測定、低Kで作用低下
・1型DM:HLA-DR4,9→抗ラ氏島抗体(ICA)、抗GAD抗体(glutamic acid)→ラ氏島B細胞が10%以下になると発症、ラ氏島にアミロイド沈着(ただし家族内発症の確率=遺伝因子は2型の方が高いことに注意)
・2型DM:多因子遺伝+過食→インスリン分泌↑→インスリン受容体消費→インスリン分泌↑↑→ラ氏島疲弊→インスリン分泌↓
・DM診断:静脈血漿で測定
基準値(FBS>126,OGTT2h>200or随時BS>200,HbA1C>6.1%のどれか1つ)×2回
基準値×1+典型症状(口渇、多飲、多尿、体重減少)か糖尿病性網膜症
・1型の診断→自己抗体、血ガス、Cペプチド、尿中ケトン体(アセトン、アセト酢酸、β-ハイドロキシ酪酸)
・HbA1c:過去2ヶ月の平均BSを反映、溶血や貧血では低下
 フルクトサミン:過去2週の平均BSを反映
・妊娠糖尿病:FBS>92,1h>180,2h>153のどれか1つ→インスリン療法でFBS<100,2h<120
・DM合併症
①腎症:Cr正常でも微量Alb尿(30-300mg/日)出てる、Cr<2ではACEI、蛋白制限食(0.8g/kg以下)、インスリン
②網膜症:単純性(瘤)→前増殖期(出血、白斑)→増殖期(血管新生)→網膜剥離、治療は前増殖期以降はレーザー、低血糖発作を繰り返すと交感神経↑で眼底出血おこす→前増殖期には強化インスリン療法は避ける
③神経障害:
多発性末梢神経炎(glove&stocking):アルドース還元酵素阻害薬、無痛性AMI、Charcot関節
単神経障害:プロスタグランジンによる血管拡張、自然軽快あり!、Ⅲ麻痺、感音性難聴(Ⅷ)
自律神経障害:Shellong試験(起立で低血圧)、脈拍の呼吸性変動消失、麻痺性イレウス、無緊張性膀胱、ED
・DKA:若年、1型、BS>500、Na濃度↓(∵ブドウ糖が水引きつけて水↑)、脱水(白血球↑、Ht↑、BUN↑、TP↑)、血中アセトン+→AG↑の代謝性アシドーシス→代償性にKussmaul大呼吸→PaCO2↓、治療は生食(0.9%)0.5-1L/h、即効性インスリン静注5-10単位/h→U波出現時はK補充、pH<7には重曹
・HONK:老人、2型、BS>1000、Na濃度↑(∵口渇中枢障害で飲水↓)、高度の脱水のみ(アシドーシスなし)、治療は0.45%NaCl輸液0.5-1L/h、即効性インスリン静注5-10単位/h
・ペットボトル症候群:1.5Lペットボトルには150gのブドウ糖→急性相対的インスリン欠乏→急激なケトアシドーシス
・DM食事療法:1日エネルギー:身長^2×22×30kcalと基礎代謝(男1400女1100)の真ん中、半分は炭水化物、蛋白質は1g/kg(微量Alb尿あれば0.8g/kg)以下
・DM薬物療法
①インスリン分泌促進→2型DM、しかし肥満(インスリンR↓)には効果低い
GLP-1アナログ(インクレチンアナログ):高血糖時だけインスリン分泌促進、リラグルチド
DPP-4阻害薬:インクレチン(小腸上皮が分泌、半減期3分)を分解するDPP-4を阻害、シタグリプチン
フェニルアラニン誘導体:即効性のSU剤、低血糖起こしにくい、ナテグリニド
SU剤:インスリン分泌促進、低血糖でも作用→中枢神経障害、トルブタマイド、グリベンクラシド、グリグラシド
②インスリン受容体増加
チアゾリジン系:インスリン抵抗性改善(R↑)→体重増加、ピオグリタゾン
③肝糖放出抑制
BG剤:嫌気性解糖亢進、メトホルミン、ブホルミン
④腸管糖吸収抑制
αグルコシダーゼ阻害薬:2糖類分解酵素阻害薬
⑤インスリン皮下注:持続安定型を朝1回、超即効型を毎食30分前、低血糖にはグルカゴン、食事しなくても基礎分泌のため持続安定型は注射する(sick day rule)
・1型はまずインスリン療法(0.6単位/kg/日)でケトーシス改善→食事療法
 2型はまず食事運動療法を3ヶ月→FBSが110-150ならαグルコシダーゼ阻害薬、フェニルアラニン誘導体、150-220ならSU剤、220-ならインスリン療法
肥満者にはビグアナイド、チアゾリジン系
・強化インスリン療法:インスリンポンプや頻回注射で24時間血糖値を厳密にコントロール
・治療目標:優はFBS<110,2h<140,HbA1c<5.8
・低血糖:DMの薬、ジソピラミド内服してないか問診、Wipple3徴→中枢神経症状、血糖50以下、グルコース(50%,20ml)で症状改善
空腹時低血糖(Wipple3徴):①肝障害(vonGierke、肝硬変、ライ症候群)②コルチゾール↓(Addison、Sheehan)③インスリン↑(インスリノーマ=良性、尾部、肥満)
食後低血糖:甲状腺機能亢進症、晩期ダンピング
・小児低血糖:低出生体重児LBW(肝糖原少)、ケトン性低血糖(最多、LBW→肝糖原少、高脂肪食で誘発、自然治癒)、ロイシン過敏性低血糖(食後性)
・糖原病
Ⅰ型(vonGierke):肝型、G6Pase欠損、生後数ヶ月から肝腎腫大、低身長、人形様顔貌、鼻出血、低血糖発作、知能は正常、治療は少量頻回の食事、肝移植
Ⅱ型(Pompe):全身型、α1,4-glucosidase欠損、肝舌腫大、心不全、筋萎縮、リソソーム酵素なので酵素補充療法
・ガラクトース血症:galactose uridyl transferase欠損、肝硬変、Fanconi、知能障害、白内障、治療は無乳糖乳
・フェニルケトン尿症:フェニルアラニン蓄積、生後2,3ヶ月から知能障害、白斑、赤毛、湿疹、ネズミ尿、尿塩化第2鉄反応で濃緑化、治療は低フェニルアラニン食(無ではない)、PKU妊婦はフェニルアラニン胎盤移行で胎児知能障害
・ホモシスチン尿症:メチオニン蓄積、Marfan症状、知能障害、血栓傾向、尿ニトロプルシド反応陽性
・メープルシロップ尿症:BCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)が蓄積、生後2,3日から知能障害、痙攣、尿ジニトロフェニルヒドラジン反応
・TG代謝:TG→小腸でCMに再合成→毛細血管のLPLがTGを引き抜く→CMレムナント→肝臓が回収
・VLDL代謝:肝臓で合成→毛細血管のLPLがcholを引き抜く→IDL、LDL
・高脂血症:総Chol:150-220、TG(中性脂肪=グリセオール+脂肪酸):80-130
1次性:Ⅰ,ⅢはAR、他はAD
Ⅰ,Ⅴ:AR、LPL活性低下でCM↑→膵炎
Ⅱa(家族性高chol血症):AD、LDL受容体異常でLDL↑→腱黄色腫、若年性心筋梗塞
Ⅱb(混合性高脂血症):AD、TGとchol両方高値
2次性:甲状腺機能低下、Cushing、vonGierke、ネフローゼ、閉塞性黄疸、PBC、DM、アルコール、サイアザイド、透析
・治療薬:
ニコチン酸、クロフィブレート→TG下げる
コレスチラミン、プロブコール、HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン系)→chol下げる
クロフィブレートとHMG-CoA還元酵素阻害薬の併用で横紋筋融解
・Gaucher病:AR、glucocerebrosidase欠損、中枢神経、骨髄、肝、脾、皮膚にPAS陽性のGaucher細胞、酵素補充療法
・Fabry病:XR、α-galactosidasek欠損、学童期に四肢疼痛発作、被角血管腫→中年で心不全、腎不全、酵素補充療法
・痛風:プリン塩基(アデニン、グアニン)→尿酸、男7女6、発作は第一中足趾関節(数h~数日)、間欠期は耳介、皮膚にtophus、痛風腎(間質性腎炎)、Xp陰性の尿路結石、骨のpunched out、
・痛風の治療:発作時に間欠期の治療薬は禁忌、尿酸結石にプロベネシドは禁忌
発作時:コルヒチン(発作が来そうなとき)、NSAID、
間欠期:アロプリノール(尿酸産生低下)、プロベネシド(尿酸再吸収)、重曹/ウラリット(結石予防)
・偽痛風:ピロリン酸Ca、大関節炎発作(膝、股)
・LeschNyhan:XR、HGPRT欠損→高尿酸血症、おむつに赤褐色粉末、知能低下、自傷行為、錐体路/錐体外路症状、アロプリノールで尿酸値を下げても知能低下は改善しない
・Wilson(肝レンズ核変性症):AR、銅輸送ATPase(ATP7B,13)遺伝子異常、Cuの肝排泄障害→Cu沈着→肝硬変→セルロプラスミン産生↓→血清Cu↓しかしfreeCu↑→臓器沈着→基底核障害、Fanconi、Kayser-Fleischer輪(角膜のデスメ膜)、溶血性貧血、尿中Cu↑、治療はDペニシラミン(Cuキレート)
・Menkes:XR、Cuの吸収障害、キンキーヘア、セルロプラスミン↓→血清Cu↓
・ヘモクロマトーシス:Fe過剰→Fe沈着→肝硬変、肝癌、DM(膵島沈着)、心不全、皮膚色沈、性腺機能低下(精巣萎縮)、治療は瀉血、デスフェロキサミン(デスフェラール)
・亜鉛欠乏:先天性は腸性肢端皮膚炎、味覚障害
・Mg↓→Ca↓→テタニー、H↓→Ca↓→テタニー
・くる病(小児)、骨軟化症(成人):Ca×Pの低下
①VitD活性化吸収障害→紫外線不足、脂肪吸収障害、フェニトイン、腎不全
②Ca,Pの再吸収障害→Fanconi、RTA、家族性低P血症(Pのみ↓)
③低ALP血症
・くる病は骨端閉鎖前で成長障害、肋骨念珠(rosary、骨軟骨接合部の有痛性肥大)、O脚X脚、亀背。Xpで橈骨尺骨遠位端の毛羽立ち、手根骨骨化低下(骨年齢遅延)
・骨軟化症は成人の骨折メイン
・骨粗鬆症
胸腰椎移行部骨折、大腿骨頚部骨折
骨密度の測定はデキサ法(Xp)、キュス法(エコー)
高回転型:閉経後、甲状腺機能亢進症、Cuching、性腺機能低下
低回転型:老人性、寝たきり、喫煙
Ca,P,ALPは正常→マーカーはNTx、ICTP
治療はVitD、VitK(Ca骨沈着促進)、Ca、カルシトニン、ビスフォスフォネート、ラロキシフェン(選択的骨E受容体モジュレーター、Eの骨作用のみ)
ビスホスフォネートは食前30分前に服用

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