神経ポイント
・小脳は3層、大脳は6層
・辺縁系:帯状回、海馬、乳頭体、扁桃体、視床前核
・帯状回の下に脳梁がある
・間脳:第3脳室周囲にある、視床、視床上部、視床下部
・内頚AはOAを出した後、ACAとMCAに分岐(Willis動脈輪にMCAは含まれない)
椎骨AはC6横突起孔から上行し、PICAを出した後、左右が合一しBA
・海綿静脈洞には3,4,6,V1,V2が通過→内頚動脈海綿静脈洞瘻(CCF)で障害
・Horner症候群の原因:Wallenberg、星状神経節ブロック、脊髄空洞症、Pancoast腫瘍(Horner+腕N叢麻痺)
・上眼窩裂→3,4,6,V1
内耳孔→7,8
頚静脈孔→9,10,11
・疑核:迷走神経核、延髄内側、嚥下発声に関与、麻痺側口蓋垂↓、発生時は健側に引っ張られる
・舌咽神経麻痺→患側に舌が引かれるカーテン徴候
副神経麻痺→健側への頚部回転障害、患側肩の挙上困難
・星状膠細胞:BBBを形成、神経組織の修復
乏突起膠細胞:中枢神経の髄鞘形成
小膠細胞:貪食、これだけ中胚葉由来
・レンズ核の前が尾状核、後ろが視床
・不随意運動
振戦→拮抗筋(屈筋と伸筋)が交互に収縮
尾状核→舞踏病
線条体(尾状核+被殻)→パーキンソニズム
レンズ核(被殻+淡蒼球)→アテトーゼ(四肢を絶えずゆっくりくねらせる)
被核→躯幹を絶えずゆっくりとくねらせる
視床下核→バリスムス(四肢を投げ出す)
・ミオクローヌス:MELAS、CJD、SSPE
・上位MN障害:痙性、DTR↑、筋萎縮-、Babinski、クローヌス
下位MN障害:弛緩性、DTR↓、筋萎縮+、線維束攣縮
→鑑別には筋電図、筋生検、筋原性酵素
・痙性麻痺:錐体路はspasticity(痙縮、痙直、折りたたみナイフ)、錐体外路はrigidity(固縮、強剛、歯車様)
弛緩性麻痺(筋緊張低下):下位MN障害、小脳障害、Huntington、Down、PraderWilli、先天性筋強直性ジストロフィー
・前索→温痛覚→脊髄レベルで交差→外側脊髄視床路
後索→深部覚→延髄レベルで交差→内側毛帯
側索→錐体路
側角→自律神経
・小脳症状
半球:四肢のバランス、運動微調整→運動失調、構音障害、企図振戦、眼振、測定障害、変換運動障害
虫部:躯幹のバランス→筋緊張低下(脊髄入力)、Romberg陰性失調(前庭入力)
・小脳は平衡覚、深部覚、視覚から情報を受け運動の微調整→深部覚障害では他からの入力で補う→視覚遮断で小脳失調+→Romberg陽性
・体性感覚:T4→乳頭、T6→胸骨剣状突起、T10→臍、L1→鼠径部
・劣位頭頂葉障害→身体失認、左方視空間失認、病態失認、着衣失行(MAC領域の梗塞で多い)
優位頭頂葉障害→Gerstmann症候群(左右失認、手指失認、失算、失書)
・後頭葉障害:黄斑回避を伴った同名半盲
・高次脳機能障害:失認、失語、記憶障害、遂行障害、社会的行動障害など。頭頂葉はRey複雑図形模写検査、前頭葉はウィスコンシンカードソーティングテスト
・JCS
覚醒→1意識清明とは言えない、2失見当識、3名前生年月日が言えない
刺激で開眼→10普通の呼びかけで、20大きな声や揺さぶりで、30痛みで
痛み刺激→100払いのける、200手足を動かす、300無反応
・GCS
Eye Opening→4spontaneous、3to speech、2to pain、1none
Verbal response→5orientated、4confused conversation、3inappropriate word、2incomprehensible word、1none
Motor response→6obey、5localize、4withdraw、3abnormal flex、2extend、1none
・改正臓器移植法:12週未満、被虐待児は対象外、6才未満は24h以上あけて判定、本人同意or2親等同意、本人文書で配偶者、親子への優先提供可
・構音障害:球麻痺、小脳障害
失語:言語中枢の障害
・球麻痺:延髄9,10,11の障害、仮性球麻痺は大脳から延髄9,10,11までの障害(両側核上性皮質延髄路)
・片麻痺→痙性歩行、ぶん回し歩行、Wernicke-Mannの姿勢(上肢内転屈曲+下肢伸展)
・下垂足、鶏歩→腓骨神経麻痺、前腓骨筋麻痺
・感覚解離(温痛覚×、深部覚○):脊髄空洞症、アミロイドーシス、Wallenberg、前脊髄動脈症候群
・脳圧亢進症状:morning headache、嘔気嘔吐、うっ血乳頭、乳頭萎縮、外転神経麻痺、Cushing現象(高血圧なのに徐脈)
・テント切痕ヘルニア→中脳×→同側動眼神経麻痺、対側片麻痺
小脳扁桃ヘルニア(大孔ヘルニア)→延髄×→呼吸停止、意識障害
・筋電図
筋原性:low voltage,short duration
神経原性:giant spike
MG→waning(漸減)、EL→waxing(漸増)
・髄液検査→まず脳に占拠性病変がないか、眼底鏡、頭部CTでチェックすること。採取は10ml。Jacoby線の高さ(L4棘突起、左右腸骨稜)で穿刺
圧:75~150mmH2O、蛋白:45以下、糖:BSの2分の1~3分の1、量:150ml(1日500ml産生)
Queckenstedt試験:頚静脈圧迫で髄液圧上昇が正常。陰性なら髄液漏。
MS→IgG↑、oligoclonal band、ミエリン塩基性蛋白(MBP)
GBS→蛋白細胞解離
・Arnold-Chiari:胎生期に脊髄の端が脊椎にくっつく→下に引っ張られる→小脳扁桃ヘルニア→水頭症、大後頭孔に延髄や小脳が入り込む
合併症:SAS、小児は脊髄髄膜瘤(中に神経あり)、二分脊椎(中に神経なし)、成人は脊髄空洞症(傷害される順:温痛覚→前角→側索)
・脊髄空洞症:原因はArnold-Chiari奇形、髄内腫瘍、外傷、くも膜炎。頚部の温痛覚障害(肩かけ型)→側角(ホルネル、膀胱直腸障害)→側索(錐体路障害)、深部覚は最後まで保たれる、
・SAH
動脈瘤(80%):Acom>IC-PC>MCA分岐部、25%は多発→4vessel study、40/50代、径4mm以上/blebは破裂しやすい、治療:目的は6h以内に起きる再破裂の予防、カテーテルコイル塞栓、Hunt分類GradeⅡまで(意識障害なし)は開頭クリッピング
AVM(10%):けいれんが先行、20/30代、nidus周囲は虚血→グリオーシス→痙攣、nidus血圧低い→破裂後も予後良好、治療はnidus摘出、カテーテル塞栓、3cm以下ならγナイフするが効果でるのは2ヵ月後
もやもや病:基底核の多発flow void、過換気で麻痺側の反対側徐波化、10代は急性小児片麻痺、30代はSAH、治療はSTA-MCA吻合
・脳動脈解離:中膜解離、椎骨脳底動脈系に多く、後頭部痛、破綻してSAH
・Brudzinski徴候:髄膜刺激症状、頚部前屈で股関節屈曲
・SAHの合併症:IC-PC脳動脈瘤だけ局所症状あり、網膜前出血(テルソン症候群)、急性水頭症、脳血管攣縮(発症4~14日)、NPH(尿失禁、痴呆、歩行障害)、AVMによるSAHは脳血管攣縮起こさない
・NPH:認知症、歩行障害、尿失禁。MRIでPVL、脳室拡大。治療はVPシャント、VPシャントの前に細菌性髄膜炎によるNPHを否定せよ、特発性でもVPシャントで症状改善(treatable dementia)
・先天性水頭症:胎児期の中脳水道の閉塞→頭囲拡大→CPD、落陽現象、治療はVPシャント
・RPLS:可逆性疾患、後頭葉白質浮腫→意識障害、視覚異常、原因はHT、PIH、抗癌剤、免疫抑制剤
・脳内出血
血腫除去術ができるのは被核、小脳
被殻:MCA由来のレンズ核線条体A、病巣側共同偏視、対側片麻痺
視床:PCA由来の視床穿通枝A、鼻先凝視、対側感覚障害、脳室穿破
橋:交代性片麻痺、pin point pupil,ocular bobbing(垂直性眼振)、著明な意識障害
小脳:嘔吐中枢圧迫→激しい嘔吐、麻痺はないのに歩行障害、発症時意識清明→血腫増大で意識障害、病巣反対側共同偏視
治療:血腫除去術、側臥位、脳浮腫にマンニトール、グリセロール、ステロイド、収縮期200mmHg以上では降圧、抗痙攣薬、
・脳梗塞
24h以内の診断はDWI、時々earlyCTsign(low、脳溝減少)
①血栓症:前駆症状としてTIA反復(ICA系は一過性黒内障、片麻痺、VA系は左右移動性の片麻痺、複視、回転性めまい)、症状は段階的に進行、診断に頚動脈エコー
②塞栓症:MS、af、左房粘液腫、IEが基礎疾患、症状は急激に完成、診断に心エコー
③ラクナ梗塞:深部穿通枝の微小塞栓、緩徐段階的、症状はdysarthria-clumsy hand syndrome(構音障害と一側の巧緻運動障害)など様々
治療:血栓溶解療法(tPA静注)は発症3h以内、SPECT,MRIでviabilityを確認後に行う、ペナンブラを助けるが出血性梗塞のrisk→好発部位以外のhigh density。脳浮腫にマンニトール、グリセロール、ステロイド、収縮期圧を150mmHgに降圧、血栓予防にアスピリン、頚動脈内膜剥離術、左房内血栓にはワーファリン
・パーキンソン病:振戦、無動、固縮、姿勢反射障害。診断は特異症状+症候性除外+L-dopa著効。特発性はL-dopa有効、症候性はL-dopa無効、症候性→動脈硬化、クロルプロマジン、ハロペリドール、スルピリド、メトクロプラミド、マンガン、CO。治療はブロモクリプチン(D2作動薬)から始める、L-dopa+DCI(副作用はwearing off,on&off,up&down,口唇ジスキネジー、幻覚妄想、突然の中断で悪性症候群)、アマンダジン(インフルエンザA治療薬)、トリヘキシフェニジル(中枢性抗コリン薬)、MAO-I/COMT-I、若年者なら脳深部刺激療法
・PSP:Parkinsonism、皮質下認知症、核上性外眼筋麻痺(下方注視麻痺)、頚部硬直
・家族性本態性振戦:AD、上肢の姿勢振戦、頭頚部の回旋性振戦、緊張で増悪しアルコールで軽快、治療はβブロッカー
・ハンチントン:AD、CAGリピート、尾状核萎縮→側脳室前角拡大、舞踏様不随意運動、認知症、筋緊張低下、治療はハロペリドール
・アルツハイマー:100万人、老人斑(βアミロイド沈着)が神経細胞外、神経原性変化(タウ蛋白リン酸化)が神経細胞内、アポE蛋白ε4陽性でなりやすい、初期は記名力障害、SPECT(123I-IMP静注)で頭頂葉/側頭葉血流↓、初期は抗ChE薬(塩酸ドネペジル)が有効、認知症以外の周辺症状(精神症状、行動異常)は環境で改善
・MCI:軽度認知症、まだ認知症ではないが早期から抗ChE薬で治療すると効果大
・Pick病:20万人、性格の悪い認知症、自発性低下、初期から人格障害、SPECT(123I-IMP静注)で前頭葉/側頭葉血流↓
・Lewy小体型認知症:Parkinsonism、進行性認知症、幻視、、SPECT(123I-IMP静注)で後頭葉/側頭葉血流↓
・MSA=小脳症状+自律神経症状+Parkinsonism
OPCA:小脳症状中心、下オリーブ核、橋、小脳萎縮、50才発症、治療は酒石酸ブリチレリン
Shy-Drager:自律神経症状中心
SND:Parkinsonism中心
・Machad-Joseph:最も多い脊髄小脳変性症。AD、14qのCAGリピート、びっくりまなこ
・ALS:上位MN+下位MN障害。ただし外眼筋麻痺はない。褥瘡、膀胱直腸障害、感覚障害はない。筋電図でgiant spike
・Werdnig-Hoffmann:AR、下位MN障害、近位筋萎縮、floppy infant、線維束攣縮、陥没呼吸、シーソー呼吸、予後不良
・Kugelberg-Welander:下位MN障害、近位筋萎縮、10才くらいに発症、予後良好、CK正常
・Kennedy-Alter-Sung(球脊髄性筋萎縮症):XR、下位MN障害、近位筋萎縮、球麻痺、顔面筋萎縮、CAGリピート、アンドロゲン受容体異常で女性化乳房、精巣萎縮
・Wernicke脳症:重症つわり、慢性アル中→B1↓→急性出血性上部脳炎(外眼筋麻痺、小脳性運動失調、意識障害)とKorsakoff症候群(側頭葉障害→失見当識、健忘、作話)
・MS:15~50才、自己免疫→増悪と寛解を繰り返す中枢神経の脱髄、球後性視神経炎(ラケット暗点)、両側MLF症候群(Ⅵ-PPRF-MLF-対側Ⅲ→左は外転OK、右は内転できず調整しようと眼振)、レルミット徴候(頚前屈で背部電撃痛)、髄液はIgG↑、oligoclonal band、ミエリン塩基性蛋白、MRIでT1low/T2highが散在、誘発電位(VEP,ABR,SEP)
・Devic:両側視神経と脊髄の急速な脱髄、抗アクアポリン4抗体+、治療はステロイド、予防にはβ-IFN(ステロイドは予防効果なし)
・ADEM:急性1回だけの中枢の脱髄。原因はウィルス、ワクチン(インフルエンザ、日本脳炎)
・髄膜炎:2週以内ならウィルス、細菌、2週以降なら結核、真菌、癌
・細菌性髄膜炎
新生児:GBS、大腸菌→起炎菌の同定を待たずにすぐにABPCとゲンタマイシン
幼児:インフルエンザ桿菌、髄膜炎菌→予防にHibワクチン
成人:肺炎球菌
・VPシャント後は表皮ブ菌、免疫不全はリステリア、頭部外傷は肺炎球菌
・ウィルス性髄膜炎:夏はエンテロ(エコー、コクサッキー)、冬はムンプス
・髄液検査:細菌性→好中球上昇、ウィルス性→糖正常(BSの1/2-1/3→同時血糖測定すること)、結核性→ADA上昇、Cl低下、フィブリンネット、クリプトコッカス→墨汁染色で丸い
・髄膜炎合併症:7,8麻痺、正常圧水頭症、SIADH、下垂体機能低下症、Waterhouse-Friedrichsen(髄膜炎菌→敗血症→副腎不全)、HHE(片麻痺、片側痙攣、てんかん)
・ヘルペス脳炎:急性出血性壊死性側頭葉炎、皮膚粘膜症状伴うのは10%、治療はアシクロビル、重症例にはビタラビン(Ara-C)
・CJD:急速に進行する痴呆(数ヶ月~2年)、「知能低下とミオクローヌス」、PSD(周期性同期性放電)髄液中の14-3-3蛋白、プリオンには煮沸無効、ドデシル硫酸で消毒
・BSE:BSE牛を食べた若年者に発症、PSDなし
・SSPE:亜急性硬化性全脳炎、変異麻疹ウィルスが原因、発熱なし、性格変化、「知能低下とミオクローヌス」、PSD、髄液中の麻疹抗体陽性(血中麻疹抗体は健常人でも陽性)、治療はα/β-IFN、イノシンプラノベクス
・PML:細胞性免疫不全→JCウィルス→中枢神経の脱髄
・HAM:HTLV-1、側索障害、排尿障害あり(ALSとの鑑別)、クローバー状核を持つCD4陽性T細胞、ATL合併ないことも
・GBS:マイコプラズマ、カンピロバクターの先行感染→末梢神経の脱髄→下肢から上行する弛緩性麻痺。髄液は蛋白細胞解離、GM1ガングリオシド抗体+例は軸索障害型で重症化、Ⅲ,Ⅶ麻痺、自律N障害もあり、末梢神経伝道速度遅延(polyneuropathyは全て遅延)
・Fisher:外眼筋麻痺、小脳失調、四肢DTR消失(GBSの重症型)、IgG型ガングリオシド抗体+
・CIDP(慢性炎症性脱髄性多発神経炎):Schwann細胞への自己免疫、ステロイドが効くが再発
・Charcot-Marie-Tooth:AD、遺伝性で運動神経優位のpolyneuropathy、逆シャンペンボトル(腓腹筋の筋萎縮)、下垂足、凹足
・家族性アミロイドニューロパチー:AD、表在感覚、自律神経障害。肝合成トランスサイレチンの異常→末梢神経、心、腎にアミロイド沈着、治療は肝移植
・糖尿病性ニューロパチー:単神経障害はⅢ麻痺、治療はPG、自然軽快あり。polyneuropathyは深部覚、自律神経障害
・砒素中毒:砒素は皮膚。皮膚色沈、脱毛、皮膚癌+polyneuropathy(四肢末端の疼痛で発症、運動感覚障害)
・鉛中毒:下垂手(橈骨神経麻痺)、下垂足(腓骨神経麻痺)、鉛脳症、鉛仙痛(消化器症状)、小球性貧血(Hb合成障害)
・有機水銀中毒:感覚優位のpolyneuropathy、求心性視野狭窄、小脳性運動失調、感音性難聴。Hunter-Russell症候群、水俣病
・周期性四肢麻痺→原因は男のバセドウ、原発性アルドステロン症、RTA、Batter。ストレス、運動、飲酒、食事のあとに起こる。
・悪性症候群:L-dopaの中断、D2ブロッカー→発熱、発汗、筋強直、意識障害。治療はダントロレン、ブロモクリプチン、生食
・Duchenne型筋ジストロフィー:XR、幼児期から下肢帯筋から萎縮、腓腹筋の仮性肥大、Gowers徴候、鵞鳥歩行、CK著増、筋生検で筋びまん性萎縮、ジストロフィン陰性。ジストロフィン遺伝子がコドン単位で欠損すれば軽症(Becker型)
・筋緊張性ジストロフィー:AD、CTGリピート、成人発症、筋原性だが遠位筋優位、grip myotony、percussionmyotony、筋電図で急降下爆撃音。胸鎖乳突筋萎縮、白内障、DM、前頭部はげ、AVブロック、知能低下、性腺機能低下。IgG異化亢進で液性免疫低下
・MG:血中抗Ach受容体抗体、テンシロン(エドロフォニウム)試験+、誘発筋電図でwaning、20%に胸腺腫(前縦隔腫瘍→TTT)しかし摘出で根治は稀、Dペニシラミンは抗Ach受容体抗体誘発、アミノ配糖体はNMJからのAch遊離阻害、有機リンはChE抑制によりNMJ障害。治療は抗ChE薬(ネオスチグミン、ピリドスチグミン)、ステロイド
・Eaton-Lambert:肺小細胞癌→VGCC抗体→NMJのシナプス前膜Caチャネル障害→反復で改善する筋力低下、誘発筋電図でwaxing、癌治療で改善
・てんかん:バルプロ酸はどのてんかんにも有効。催奇形性あるが妊娠中でも抗てんかん薬は中止しない。
大発作:思春期男子、前兆→意識消失→全身強直性けいれん→全身間代性けいれん→後麻痺、治療はフェニトイン、フェノバルビタール、フェニトインの副作用は歯肉腫脹、小脳障害、骨髄抑制
小発作(欠神発作):5才女児、前兆なく動作や会話を突然中断し数秒間一点を凝視、3Hzのspike&wave、治療はエトスクシミド、大発作の薬は禁忌
複雑部分発作(精神運動発作、側頭葉てんかん):幻臭、既視感→意識消失、自動症(口もぐもぐ)、側頭部の棘波、治療はカルバマゼピン、海馬切除
焦点発作:大脳皮質focusの異常興奮→身体一部の運動or感覚異常、全身に広がるものをJackson型てんかん、局所性棘波、治療は
West症候群:6M~2才、シリーズ形成、結節性硬化症に合併、知能低下、発作間欠期にヒプスアリスミア、治療はACTH、B6、ニトラゼパム
Lennox-Gastaut症候群(非定型欠神発作):2~6才、Westから移行、痙攣重積、予後不良、2-3Hzのspike&wave、治療はケトン食、ニトラゼパム
・頭痛
片頭痛:若年女性、家族性、閃輝暗点は20%程度、片側の拍動性頭痛、悪心嘔吐を伴う、体動で悪化、治療は発作時のトリプタン製剤、間欠期のβブロッカー、Caブロッカー
群発頭痛:成人男性、酒、血管拡張薬で誘発、前駆症状なし、眼窩周囲の片側性激痛、涙、結膜充血、鼻汁伴う、治療は発作時に酸素吸入、トリプタン製剤、間欠期のβブロッカー、Caブロッカー
緊張型頭痛:ストレス誘引、緩徐に後頭部から始まる、両側性頭痛、治療はNSAID、筋弛緩薬
・三叉神経痛:高齢女性、V3領域の痛み、トリガーゾーン、動脈がV圧迫、治療はカルバマゼピン、神経血管減圧術、半月神経節ブロック
・急性硬膜外血腫:骨折→中硬膜動脈の破綻→lucid interval(意識清明期あり)、凸レンズ型血腫、治療は開頭血腫除去術
・急性硬膜下血腫:硬膜下経静脈の破綻、骨折は少ない、脳挫傷が多い、lucid intervalなし、三日月型血腫、治療は開頭血腫除去術
・慢性硬膜下血腫:老人、アルコール、外傷→慢性に片麻痺と痴呆、CT上mid-line shiftで診断、治療は穿頭洗浄
・内頸動脈海綿静脈洞瘻CCF:外傷or特発性、拍動性眼球突出+結膜充血+血管雑音、治療はカテーテル瘻孔閉鎖
・頭蓋底骨折:髄液漏、気脳症、髄膜炎を合併、前頭蓋底はBlack eye、中頭蓋底は耳介後部の皮下出血(battle徴候)、髄液漏はテステープで鼻汁と鑑別、Queckenstedt試験陰性
・脳腫瘍
膠芽腫:成人、大脳半球、最も悪性、ringed enhancement、芽なのに放射線効かない
髄芽腫:小児、小脳虫部、悪性、髄腔内播種
星細胞腫:成人は大脳半球、小児は小脳半球、橋、Grade4が膠芽腫
乏突起膠腫:成人、大脳半球、良性(∴石灰化)
胚芽腫(胚細胞腫):小児、トルコ鞍、松果体(→Parinaud徴候)
奇形腫:小児、松果体(→Parinaud徴候)
頭蓋咽頭腫:成人、小児、トルコ鞍、のう胞+充実成分
視神経膠腫:小児、NF-1に合併、良性
聴神経鞘腫:成人女性、CPangle、両側性はNF-2に合併、良性
上衣腫:小児、脳室壁、特に第4脳室→水頭症、良性
髄膜腫:成人女性、ECA由来の中硬膜Aが栄養、良性
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