ページビューの合計

2011年12月31日土曜日

麻酔科ポイント

麻酔科ポイント

☆吸入麻酔
・MAC:最小肺胞内濃度、50%の患者が麻酔にかかる濃度
・血液/ガス分配係数:大きいと導入に時間がかかる
・油/ガス分配係数:大きいと作用強い
・二次ガス効果:吸入麻酔は相加効果がある
・拡散性無酸素症:笑気は高濃度使用→麻酔中止時に肺胞内充満→肺胞内低酸素
・循環、呼吸抑制なし→NLA、笑気(他は大抵循環、呼吸抑制あり)
☆吸入麻酔:セボフルラン+笑気+酸素
・セボフルラン:中枢抑制強い、ハロセンと違って肝障害はない、鎮痛効果小さい
・笑気:亜酸化窒素、効きにくい(MAC105)が鎮痛効果が大きいので併用する、気胸、イレウス、肺嚢胞、脳圧亢進には禁忌
☆静脈麻酔
・チオペンタール:GABAa作働薬、脂溶性→BBB通過しやすいが作用時間短い(∵脂肪組織への移行)、鎮痛効果はないので笑気を併用、喘息やポルフィリン症には使えない
・プロポフォール:GABAa作働薬、持続点滴可能、喘息にも使えるが循環抑制、血管痛あり
・ケタミン:筋注可能、圧(血圧、脳圧、眼圧)は全て↑、解離性麻酔薬(皮質↓、辺縁系↑)→悪夢
・NLA:メジャートランキライザー(ドロペリドール)+麻薬性鎮痛薬(フェンタニル、ペンタゾシン)、循環抑制なし→心臓手術、除痛が強力→頭頚部手術、意識あり→定位脳手術
☆局所麻酔:温→痛→触→圧の順にブロック、C線維は温痛覚、B線維は血管運動、あとはA線維(α~δ)
・エステル型:コカイン、プロカイン→腎排泄、アナフィラキシー、ChEで分解
・アミド型:リドカイン、ジブカイン、プピバカイン→肝排泄、中毒
・局麻中毒:注射3分後に興奮、多弁→頻脈、過呼吸→全身痙攣→意識消失、治療は100%酸素、ジアゼパム、予防は血管内注入避ける、エピネフリン添加(指と陰茎には禁忌)
・脊椎麻酔:ヤコビー線(L4棘突起上)から注入→下半身の麻酔、脳圧亢進には禁忌、副作用は低血圧、腸蠕動↑、頭痛、複視、喚起障害(∵下半身を挙上→肋間神経ブロック)
・硬膜外麻酔:分節麻酔が可能→全身麻酔の補助、疼痛管理、ペインクリニック、外から注入→効きにくい→大量投与→中毒起こしやすい
☆ペインクリニック
・腕神経叢ブロック:合併症は気胸(鎖骨上窩穿刺→胸痛、呼吸困難)
・星状神経節ブロック:C7両側の交感N節、頭頚部上肢の痛みに、合併症はホルネル、反回N麻痺
・腹部神経叢ブロック:膵癌など腹部腫瘍
・腰部交感神経節ブロック:TAO
・半月神経節ブロック:三叉神経痛
☆筋弛緩薬
・脱分極性:サクシニルコリン(スキサメトニウム)→AchRに結合しブロック→短時間作用、K↑、線維束れん縮、悪性高熱(非脱分極型にはない)
・非脱分極性:ベクロニウム→Achと競合→長時間作用、テタヌス刺激で減衰(MGのwaningと同じ)、抗ChE(ネオスチグミン→MGの治療薬)で拮抗
・悪性高熱:家族性、平時でCK↑、高熱と筋強直→Mb尿→腎不全、治療はダントロレン(筋に直接作用する筋弛緩薬)
☆特殊な麻酔
・小児:最狭部は声門下部、カフは使わない
・肥満:FRCがclosing volume以下
・高齢者:術後無気肺
・妊婦:食物排出時間遅延→誤嚥性肺炎(Mendelson症候群)
☆人工呼吸管理:Bは自発呼吸+、Vは自発呼吸-
・IPPV(CMV):間欠的陽圧換気、自発呼吸なし、一定時間ごとに人工換気
・NIPPV:非侵襲的陽圧換気、マスクをして在宅で行う
・CPPV:持続的陽圧換気、自発呼吸なし、PEEPで呼気終末の虚脱を防ぐ
・SIMV:同期式間欠的強制換気 自発呼吸に同期する(不定期)、自発呼吸がよくなると人工換気も減る、人工呼吸器の離脱時に使う
・CPAP:自発呼吸にPEEPをかけること、睡眠時無呼吸に使う
・PSV:自発呼吸の吸気時にあわせてairを送り込む、自発呼吸+
・PEEPの欠点:胸腔内圧↑→静脈環流↓→尿量↓、気道損傷、気胸、肺気腫

0 件のコメント: