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2011年12月31日土曜日

救急医学ポイント

救急医学ポイント

§1 BLS
☆BLSとは
・BLS=basic life support
・心停止で倒れた人に対してバイスタンダー(その場に居あわせた人)が行う、心肺蘇生、AEDによる徐細動、気道異物除去のこと。
☆BLSの流れ
意識の確認(よびかけ、ゆさぶり)

119番通報、人を呼ぶ

呼吸停止の確認(患者の口に頬や耳を近づけて息がない)

下顎挙上で気道確保(舌根沈下による窒息を防ぐ)

人工呼吸2回と胸骨圧迫30回を5サイクル
(AEDの準備ができるまで)

VfならAEDが自動的に除細動
☆救命の連鎖
・脳虚血から5分を過ぎると、不可逆的な脳障害を起こす。
・救急車かけつけるのは通報から平均7分
 →救急救命士が心肺蘇生を行うまでの間はBLSが命綱になる
・迅速な通報、迅速な心肺蘇生、迅速な徐細動、二次救命処置の流れを救急の連鎖といい、これがスムーズに行くと蘇生率が上がる。
・心肺停止患者の復帰率
 欧米は20%、日本は2%
☆ドリンカーの生存曲線
心肺停止から心肺蘇生までの時間が1分遅れると、蘇生率が10%下がる。
☆呼吸停止の判断
・顔を患者の口に近づけて、頬で息を感じ、耳で息の音を聞く
・胸の上下があるか
・心停止ではあえぎ呼吸(死戦期呼吸)が見られるが、呼吸ありと間違えないこと。
・小児の呼吸数10回/分未満は呼吸停止とみなす。
☆心停止の判断
・総頚動脈が触知困難であれば60mmHg以下、脳虚血
 とう骨動脈(-)→80mmHg以下
 大腿動脈(-)→70mmHg以下
・一般人は意識なし、呼吸なしで心肺蘇生を開始してよい
☆人工呼吸の方法
・1回1秒間息を吹き込む×2
・胸郭が軽く膨らむくらい
・脈があるときは人工呼吸のみでよい
 成人10回/分、小児20回/分の人工呼吸、2分ごとに脈を確認
☆胸骨圧迫の方法
・両乳頭の真ん中を圧迫(乳児以下は少し足より)
・成人は胸が約5cm沈むくらい、小児以下は胸の3分の1が沈むくらい
・成人は両腕で、小児は片腕、乳児以下は指2本
・たやさず、手をはなさず、力いっぱい、速く(100回/分)
☆気道異物除去の方法
・気道異物の判断はチョークサイン
・ハイムリック法(後ろにまわって横隔膜のところで両腕を組み、上に持ち上げる)
・乳幼児はお腹を手のひらに乗せて背中を叩く(背部叩打法)
☆AEDの方法
・電源オン→電極パッドをはる→いったん離れて解析ボタン→Vfなら自動音声→ショックボタンを押す
・AEDは1回が原則
・AEDの後、すぐに胸骨圧迫を開始。意識の確認は必要なし。
・新生児、乳児にはしない。
・濡れていればふく
・胸毛が多ければ剃る
・目の前で心停止になったときはまずAED→Shock First
(心停止から5分過ぎているとき、目撃者がないときは心肺蘇生から→CPR First)
§2 ALS
☆ALSとは
・advanced life support
・医療機関で行う救命処置
・心肺蘇生(CPR)、電気的除細動、確実な気道確保、静脈路確保と薬剤投与、心停止の原因検索(4H&4T)
☆ICLSとは
・immediate cardiac life support
・突然の心停止に対して最初の10分にチームで行う心肺蘇生法を学ぶトレーニングコースのこと
☆心停止
・心停止には心静止(asystole)、無脈性電気活動(PEA)、心室細動(Vf)、無脈性心室頻拍(pulselessVT)の4種類がある。
・心静止(asystole)では技術的なミスがないか確認すること。
例:誘導のリードが外れていないか、誘導の位置、電源が入っているか
☆気道確保の種類
・下顎挙上
・バッグバルブマスク:口にマスクをする
・ラリンゲアルマスク:喉頭にマスクをする
・気管挿管:気管支内にマスクをする
・輪状甲状靭帯切開術、輪状甲状靭帯穿刺
☆気管挿管の確認方法
・空気を送り込んで心窩部でボコボコ音を聴診する
・空気を送り胸郭が挙上するか
・チューブ内の曇り
・酸素投与によるSpO2
・呼気CO2モニター(カプノメーター)
・食道挿管検知器
☆電気的除細動の方法
・200J→300J→360J
・右鎖骨直下と左乳頭部外側にパッド
☆心肺蘇生の薬
・エピネフリン
 α作用:大動脈収縮→冠動脈圧↑
 β作用:心収縮力↑、刺激伝達系の自動能↑
 1mgを3分ごと、0.2mg/kgまで
・バソプレッシン
 血管平滑筋のV1レセプターを介して強い昇圧作用
 40単位を1回
☆難治性Vf,難治性pulselessVTへの薬
・電気的除細動が効かないときに使う
・アミオダロン
 3群抗不整脈薬
 すべてのイオンチャネル、α、β遮断
 初回300mg、追加150mg
・リドカイン
 1b群抗不整脈薬 
 Naチャネル阻害→心室性不整脈に使う
 1mg/kgを3分ごと、3mg/kgまで
・ニフェカラント
 3群抗不整脈薬
 K電流の抑制→不応期延長
 0.3mg/kgを5分かけて
☆心静止、無脈性電気活動への薬
・アトロピン
 副交感神経遮断
 エピネフリンの後に投与
 1mgを3分ごと、3回まで
☆炭酸水素ナトリウム(メイロン)の使い方
・慢性腎不全、三環系抗うつ薬、アスピリン中毒などでpH7.2以下のひどいアシドーシスのとき
・平衡移動で二酸化炭素が発生するので、呼吸性アシドーシスには使わない。
☆心停止の原因
・4H=hypovolmia,hypoxia,hypothermia,hyper/hypoK
・4T=toxin,tamponade,tension pneumothorax,thrombosis(肺,冠)
☆ALSの流れ
・Vf,pulselessVTのとき
CPR、酸素投与

心電図装着

Vf,pulselessVTなら電気的除細動

すぐにCPR再開

まだVf,pVT

気管挿管、静脈路確保→エピネフリン

電気的除細動

すぐにCPR再開

リドカイン、ニフェカラント、硫酸Mg

電気的除細動

すぐにCPR再開
・Asystole、PEAのとき
CPR、酸素投与

心電図装着

Asystole、PEAなら気管挿管、静脈路確保→エピネフリン、バソプレッシン、アトロピン
§3 外傷
☆JATEC
・JATEC=Japan Advanced Trauma Evaluation&Care
・初期診療が適切なら助かった例が外傷死の40%近くある
→初期診療の教育が必要で、そのためのガイドラインがJATEC
・致命的になりうる病態を確認しつつ死なせないための蘇生、検査をPrimarySurvey(PS)
・PrimarySurveyで死の危険を回避した後にゆっくりと全身検査、治療を行うのがSecondarySurvey(SS)
☆PrimarySurveyの流れ
・救急隊の連絡がきたらMISTを聞くこと。
 M=Mechanism(受傷機転)
 I=InjurySite(受傷部位)
 S=Sign(バイタルサイン)
 T=Treatment(どのような処置をしたか)
・受け入れ準備をする。
 人集め、輸液を暖める、薬/モニター/酸素の準備、XpやFASTの準備、感染防御
・ABCDE
☆A=Airway(気道)
・しゃべれればAはOK
・Aの異常があれば、気道確保、100%酸素を10L/分、首の損傷時はカラー固定
・気道確保は下顎挙上、吸引、気管挿管、輪状甲状靭帯切開/穿刺
☆B=Breathing(呼吸)
・Bの異常をきたすものを見逃さない。
・フレイルチェスト
3本以上の肋骨が2か所以上で骨折
奇異呼吸(吸気で胸が陥凹する)
治療は、鎮痛薬、硬膜外麻酔、陽圧人工呼吸による内固定
・緊張性気胸
患側胸郭の著明な膨隆、頚静脈怒張、呼吸音左右差、皮下気腫、鼓音、チアノーゼ、頻脈、血圧低下
症状からすぐに判断する。Xp撮っている間に死ぬ。
治療は、とりあえず胸膜穿刺、落ち着いたら胸腔ドレナージ
・開放性気胸
落ち着いて胸腔ドレナージ。
応急処置はサランラップを使った3辺テーピング
(肺内の空気を出すが入れないようにする)
・大量血胸
胸腔ドレナージ
ドレナージ時に1L以上出血した場合、1時間あたり200mLの出血が2~4時間続く場合は開胸手術
・ドレナージの穿刺部位
気胸→第2肋間鎖骨中線上
胸水→第5、6肋間後腋窩線上
血気胸→第5、6肋間前腋窩線上(常に陰圧で)
穿刺部位は肋骨上縁(肋間動脈損傷を防ぐため)
☆C=Circulation
・90%は出血性ショック、残りは閉塞性ショック(緊張性気胸、心タンポナーデ)
・初期輸液
 静脈路を2本確保(上腕正中肘静脈2か所)して、リンゲル液を2L/20分→TR,NRなら輸血
・初期輸液の結果
Responder:輸液後に血圧が90以上。SSで原因検索。
TR(TransientResponder):一時的に90以上になるが、輸液を中止すると90以下になる。
NR(Nonresponder):輸液してに血圧上がらず→すぐに気管挿管
・輸血
Hbが7以下、Htが30%以下なら加温濃厚赤血球(RC-MAP)を投与。クロスマッチする暇がないときはO型赤血球を輸血
・出血源を探す
胸、骨盤はXp、腹はFAST
・FAST=fast assesment with sonography for trauma
心窩部:心タンポナーデを見る
左右の胸腔:血胸を見る
左右の季肋部:腹腔内出血を見る。右はモリソン窩、左は脾腎間
ダグラス窩:骨盤内出血を見る。
・心タンポナーデ
診断:Beckの3徴候(血圧低下、静脈圧上昇、心音減弱)、頚静脈怒張、奇脈(吸気時に収縮期血圧が10mmHg以上下がる)、FASTで心臓周囲のecho free space、Xpで心臓陰影拡大
治療:心嚢穿刺(左45度、上45度の方向で剣状突起下穿刺)
☆D=disfunction of CNS
・まずPSで呼吸循環を安定させてからSSで神経系の治療に入る。
・「切迫するD」のときはSSでまず頭部CTを行う。
・切迫するD
 GCSが8以下
 急激にGCSが2以上低下
 瞳孔不同
 クッシング現象
・GCM
 E:4自発 3呼びかけ 2痛み 1なし
 V:5OK 4混乱文 3混乱発声 2音声 1なし
 M:6命令従う 5痛み部位 4痛み逃避 3除皮質硬直 2除脳硬直 1なし
§4 熱傷
☆直後の応急処置
・冷却30分以上
(代謝抑制、浮腫や疼痛の軽減、熱傷深度の進行抑制)
☆熱傷深度分類
・1度(EB=epidermal burn)→表皮までの熱傷
 2度(SDB=superficial dermal burn)→真皮の上層まで
 2度(DDB=deep dermal burn)→真皮の下層まで
 3度(DB=deep burn)→皮下組織まで
・1度:発赤、疼痛あり
 2度SDB:水泡底の真皮が発赤、疼痛あり
 2度DDB:水泡底の真皮が白色、疼痛なし
 3度:蒼白、羊皮紙様、または炭化、無痛
☆熱傷面積
・手=1%
・成人は9の法則、小児は5の法則
・9の法則:頭=9、腕=9、胴体=9×2、足=9×2
・5の法則:頭=20、腕=10、胴体=10×2、足=10
☆重傷度
・%BSA=2度+3度→輸液量
・BurnIndex=(1/2)×2度+3度→植皮術面積
・Artz基準の重症:2度>30%、3度>10%、顔面熱傷(気道熱傷)、手足熱傷、骨折合併
☆病態変化
・ショック期(2日まで)
 血管透過性亢進→循環血漿量減少性ショック(8時間ピーク)
(ヒスタミン、フリーラジカル、キサンチンオキシダーゼ)
・利尿期(2~5日)
 血漿成分が血管内へ戻る→心不全、肺水腫
・感染期(5日~)
 敗血症
☆治療
・顔面熱傷では気道熱傷があるので気管挿管

・成人20%以上、小児10%以上、顔面熱傷(気道熱傷)では、静脈路2本確保、尿道バルーンカテーテル、麻痺性イレウスに備えて胃チューブ

・破傷風対策、しかし初期では抗菌薬不要、抗潰瘍薬(Curling潰瘍)

・細胞外液補充液輸液(乳酸リンゲル)
 侵襲により高血糖なのでブドウ糖は不要
 輸液量はBaxterの式で計算する
 24時間の輸液量=4×%BSA×体重kg
 (半分を8時間で投与する)
・コロイド輸液(アルブミン製剤)
 血管透過性がピークになる8時間以降
 血清蛋白<4、血清アルブミン<2で適応
(やがて来る心不全、肺水腫を予防するため)
・栄養管理(Curreriの式)
 成人:25×体重+40×%BSA
 小児:60×体重+35×%BSA

局所管理
・水泡はつぶさない。
中に創傷治癒を促進するサイトカインが多い。創傷被膜になり疼痛を減らすから。ただし、感染があれば除去する。
・軟膏
SDBまで:ステロイド軟膏、アズノール軟膏、抗生剤軟膏、ワセリン
3度:ゲーベンクリーム
ゲーベンクリームは細胞障害を起こすことがあり、白血球減少により創傷治癒を遅らせることがある。
・3度
デブリードマン:壊死組織をスライス状に切除、感染創が成立する48時間以内に
植皮:
自家移植が基本
同種移植は一時的だが、表皮カバーにより救命率を上げる
全層移植:顔、関節、中心静脈(シート状植皮)
分層植皮:広い範囲を覆うためにパッチグラフト、メッシュグラフトにする。
減張切開:
コンパートメント症候群に行う。
(コンパートメント症候群:NSAIDs無効の激痛。しかし、足背動脈は触れる→TAO,ASOとの鑑別)
§5 急性中毒
☆死亡率
・自殺   年間30000人
 交通事故 年間10000人
 急性中毒 年間 5000人
・急性中毒の80%は農薬とガスによる。
・全体として急性中毒で死ぬ率は200人に1人(199人は死なない)
☆急性中毒は疑いを持つことが第一
・原因不明の意識障害
 激しい嘔吐、下痢
 説明不能の臨床症状
 精神科疾患
 集団発生
・いつ、どこで、どれくらい、どこから摂取したか
☆血中濃度
・血中濃度の変化は、αカーブ(血管かた組織への移行)→βカーブ(組織内での代謝と排泄)
・分布容量(Vd)
 Vd=2なら全体の1/2が血中にある
 Vdが大きいほど全身への広がりが大きい
・血液浄化の効果
分布容量が大きいほど、蛋白結合率が高いほど、脂溶性が高いほど、血液浄化の効果が小さい。
→フェノチアジン系、バルビツレート系、ベンゾジアゼピン系、三環系抗うつ薬には血液浄化は無効。
cf)
フェノチアジン系(抗D2):クロルプロマジン、フルフェナジン→活性炭
ブチロフェノン系(抗D2):ハロペリドール、ドロペリドール
バルビツレート系(GABA刺激):フェノバルビタール→活性炭
ベンゾジアゼピン系(GABA刺激):ジアゼパム、クロナゼパム→フルマゼニル
☆胃洗浄
・臨床機転を変えるというエビデンスはない。
・原則服用1時間以内
(炭酸リチウムでは10時間でも胃洗浄)
・石油系(ガソリン、灯油)、強酸、強アルカリでは逆流時に障害を起こすので禁忌
・意識障害時には気管挿管下で行う。
・左側臥位、低頭位、1回200mLを10回以上行う
☆活性炭
・有効性が証明された。
・強酸、強アルカリ、エタノール、ヒ素、フッ化物、臭化物は吸着しない。
・温水300mLに100gを溶かして投与。その後は6時間ごとに半分ずつ投与する。
・アスピリン、アセトアミノフェン、バルビツレート系、フェニトイン、石油系。
☆腸洗浄
・パラコートによく使う。
・右側臥位で、胃管挿入して行う。
☆強制利尿
・尿細管での再吸収を減らす
・乳酸リンゲル+1/2生食を2L/時間
・バルビツレート系、サリチル酸のみに有効
☆血液透析
・メタノール、エタノール、イソプロパノロール、エチレングリコール、炭酸リチウムに有効
☆血液吸着
・テオフィリンに有効
☆中毒物質と拮抗薬
・CO→酸素
・青酸化合物→亜硝酸薬、チオ硫酸
・有機リン→PAM、アトロピン
・サリン→アトロピン
・麻薬→ナロキサン
・アセトアミノフェン→Nアセチルシステイン
・ヨード→バレイショデンプン、チオ硫酸ナトリウム
・メトヘモグロビン血症(アニリン)→メチレンブルー
・ベンゾジアゼピン系→フルマゼニル
・ジゴキシン、ジギトキシン→ジゴキシン特異抗体、フェニトイン
・クマリン→ビタミンK
・メタノール→エタノール
・ヒ素、水銀→ジメルカプロール
・鉛→エデト酸ナトリウム
・銅→ペニシラミン
・鉄→デスフェラール
・アスピリン、三環系抗うつ薬→メイロン(炭酸水素ナトリウム)
☆一酸化炭素中毒
・COのHb親和性は酸素の250倍
→O2が100mmHg、COが0.4mmHgでもCO-Hbは50%
・CO-Hbが50%以上になると低酸素血症により意識障害
・パルスオキシメーターはHbO2とHbCOを区別できないのでCO中毒
を検出できない。
 パルスオキシメーターが役に立たない時→血圧低下、重篤な不整脈、マニキュア、CO中毒
・治療は酸素を10L/分(COを追い出す)
・チアノーゼはない。
 チアノーゼは酸素と結合していないHb(還元型Hb)が多いときに見られるから。
・逆に皮膚が紅潮する。
(赤く見えるため一酸化炭素マグロなるものがあるらしい)
☆タバコ
・小児では1本、成人では3本が致死量。
・しかし実際には催吐作用により吐き出すので重篤にはならない(吐いてないときはそれほど食べていない)。
☆有機リン(殺虫剤)中毒
・マラチオン、フェニトロチオン
・AchEを阻害する
→ニコチン作用阻害:筋攣縮、筋力低下(呼吸筋麻痺)
 ムスカリン作用阻害:副交感神経系亢進(縮瞳、発汗)
 中枢作用:錯乱、意識障害
・甘酸っぱい、頭が痛くなるような匂い、白い吐物
・pin point pupilを見たら、橋出血、有機リン、麻薬
・治療
 PAM(プラリドキシム)→有機リンを直接阻害
 アトロピン→Ach受容体を阻害
・PAMが効くのは服用24時間以内(有機リンのPAM結合部位が時間とともに変化していくから→agingという)
☆パラコート(除草剤)中毒
・青緑色、コバルトブルーの吐物、手や服に緑色の付着物。
・NADPHにより還元されてパラコートラジカルになり、それが酸素をスーパーオキサイドにして、細胞障害。
・大量摂取時の経過
 1日目 悪心嘔吐があるが一見元気
 2日目 肝不全、腎不全
 3日目 ARDS~呼吸不全~死亡
・できるだけ早い胃洗浄、腸洗浄
・イオン交換樹脂によく吸着されるので併用する。
・念のための酸素投与は禁忌。肺線維症への進行を速めるから。ただし低酸素血症なら躊躇しないこと。
・肝不全や腎不全を乗り越えても、肺線維症が進行し数カ月後に死亡する例をいかに救命するかが大切。
☆塩素ガス中毒
・酸性洗浄剤+塩素系漂白剤で生じる。
☆硫化水素ガス
・酸性洗浄剤+硫黄含有入浴剤で生じる。
§6 ショック
☆ショックとは
・急性、全身性の循環不全による細胞臓器障害
☆ショックの分類
・循環血漿減少性ショック(出血性、体液喪失性)
・心原性ショック
・心外閉塞性ショック
・血液分布異常性ショック(感染性、アナフィラキシー、神経原性)
☆循環血漿減少性ショックの病態
・血液量低下→前負荷低下→心拍出量低下→交感神経亢進→頻脈、血管抵抗上昇
・血管抵抗上昇は皮膚、筋、腎臓で著明
→血流を脳、心臓、肺へ再分布する
・症状は、血圧低下、脈圧低下、心拍数上昇、末梢静脈虚脱、爪床refillimg遅延(2秒以上)、頚静脈怒張、肝うっ血、皮膚の蒼白、冷感など
・出血性ショック:外傷、大動脈破裂、消化管出血、産科出血、手術後の出血
・体液喪失性ショック:広範囲熱傷、汎発性腹膜炎、腸閉塞、重症下痢、熱中症
☆心原性ショックの病態
・心臓ポンプ機能の低下→前負荷上昇(CVP上昇、PAWP上昇)
・原因:心筋梗塞、DCM、MR、AS、心室瘤、ASD、不整脈
☆心外閉塞性ショック
・心タンポナーデ、収縮性心膜炎、重症肺塞栓症、緊張性気胸
・緊張性気胸では胸腔内圧上昇による静脈還流低下→心拍出量低下
☆感染性ショックの病態
・原因:敗血症、脳炎、髄膜炎、肺炎、血管内カテーテルなど
・TNF、IL-1、PGE2、プロスタサイクリン、NOなどが上昇し、血管が拡張
・初期は心拍出量を増加させて血管拡張に対応するので皮膚温が高く、紅潮するwarm shockとなる。
・発熱とともに血圧が低下してくる。
☆SIRS
・感染などの侵襲→サイトカイン分泌→発熱、頻脈、白血球増多、呼吸数増多
・感染によるSIRSを敗血症という。敗血症による循環不全が感染性ショック。
・診断基準:
 1.体温 36度以下または38度異常
 2.心拍数 90以上
 3.呼吸数 20以上またはPaCO2が32mmHg以下
 4.白血球 4000以下または12000以上
 のうち2項目以上を満たす場合
☆アナフィラキシーショックの病態
・特異的IgEが肥満細胞、好塩基球に結合→ヒスタミン、ロイコトリエン放出→血管透過性亢進→気道浮腫、血圧低下→吸気性呼吸困難、循環不全(1型アレルギー)
・薬剤投与後、速く発症するほど重症化しやすい。
・治療は0.1%エピネフリン(ボスミン)
☆神経原性ショックの病態
・脊損かVVRが原因
・血圧が低下するが交感神経が機能せず徐脈
・徐脈なショックは神経原性ショックと完全AVブロック(右室梗塞)によるショック
・感染性ショックと神経原性ショックはノルアドレナリンを積極的に使う(∵血管拡張による血流分布異常がある)
☆ショックの応急処置
・気道確保
・10L/分の酸素投与
・静脈路確保(末梢で2本)
・pH7.15以下以下の時はアシドーシスの補正にメイロン(炭酸水素ナトリウム)
§7 救急の特徴と災害救急
☆救急の特徴
・診断と治療を同時に行わなければならない。
・十分な診断をする前に、とりあえず蘇生する場合がある。
☆救急の歴史
1947 マッカーサーの命令で消防が警察から独立
1963 救急搬送が消防業務になる(交通戦争による外傷者中心)
1964 「救急告示病院制度」
1967 大阪大学に特殊救急部が開設(高次医療の草分け)
1976 「当面とるべき救急医療対策について」
   初期救急医療 開業医が輪番で担当
   2次救急医療 総合病院が輪番で担当
   3次救急医療 救命救急センター設置
1987 高齢化により外傷者<病人→病人搬送が消防業務になる
1991 欧米に比べCPA生存率が低い→救急救命士制度
   医師の指示のもとに、
   1.AED、
   2.ラリンゲアルマスクによる気道確保
   3.静脈路確保と乳酸リンゲル投与
1998 救急告示病院が初期、2次、3次救急に統合
以降、救急救命士のできることが広がる
2003 医師の指示がなくても除細動ができる
2004 気管挿管
2006 エピネフリン投与
☆災害医療=3T
・triage,treatment,transport
☆災害医療の特徴
・限られた資源(医者、看護師、薬)を有効活用するために、死にそうになっている人で助けられる人をトリアージ(選別)する必要がある。
・高度医療が必要な人をトリアージし搬送する。
(適切な患者を、適切な時期に、適切な手段で、適切な医療機関に移動させる)
・求められる医療が時間とともに変化する。
 救出、救助→救急医療→慢性疾患、精神サポート
☆災害医療体制
問題点
・被害状況の情報収集が困難
・ライフラインの低下により診療機能が低下
・初動期に、被災地外からの医療支援が遅れる
・防災訓練が不十分
・メンタルヘルス対策が不十分
対策
・応援協定の締結(他府県からの協力)
・広域搬送システムと緊急消防援助隊の導入
・災害拠点病院
 要件:重症患者の救命、医療チームの派遣、機材の提供、ヘリポートと搭乗医師、24時間体制
 (救命救急センターでなくてもよい)
・DMATの設置
 急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム
 任務
 1情報収集
 2トリアージ、治療、搬送
 3医療機関(特に災害拠点病院)での支援
 4広域搬送拠点での支援
・トリアージ
 黒:死亡、救命不可能
 青:自立歩行可能
 黄:赤青でないもの
 赤:呼吸数30回/分以上、CRT(爪床還流)2秒以上、指示に従えない
・トリアージはくりかえし行う。
§8 熱中症と低体温
☆熱中症の分類
・日射病、熱けいれん、熱疲労、熱射病
☆日射病(最も軽症)
・直射日光→皮膚血管拡張、筋血流増加→循環血漿量低下
・38度以下の場合に使う。
☆熱けいれん
・激しい運動→発汗過多→水だけを補充→Na濃度低下→強直性痙攣(痛い)
・筋痙攣が激しい時はミオグロビン尿(Mb尿)を伴う。
・治療は生理食塩水2本の補給、Mb尿時は急性腎不全対策
☆熱疲労
・熱射病の前段階。臓器障害には至っていない。体温は39度~40度、皮膚は蒼白だが発汗はある。
・水だけが失われる高張性脱水(小児や高齢者)や水の補給だけを行った場合には低張性脱水になる。
☆熱射病
・体温の上昇で視床下部の体温中枢が障害→41度以上でミトコンドリア障害→42度以上で細胞内のタンパク変性→細胞障害→多臓器不全
・著しい脱水と発汗停止、脳圧亢進による意識障害、循環不全による腎不全、肝不全、ST上昇とT波陰性化、肺鬱血によるPaCO2上昇
・深部体温は直腸温、膀胱温、食道温、鼓膜温の2つ以上で測定する。
・治療は、冷却(頚部、鼠径部、腋窩)、冷却輸液、冷水胃洗浄、冷却体外循環。ただし、冷却は38度になったら止めること。
・解熱薬は無効。
☆偶発性低体温
・深部体温が35度以下 
・低血圧なのに徐脈(→低体温、VVR、神経原性ショック、下壁梗塞)
・軽度(32-35度):交感神経亢進(→血圧↑、頻脈、高血糖)
 中度(28-32度):心筋抑制、血管透過性↑、ADH分泌低下(→心拍出力↓、徐脈、血圧↓、代謝性アシドーシス)
 重度(28度未満):意識障害、心室細動
☆偶発性低体温の治療
・酸素投与、輸液、循環管理(心マ、除細動、ドパミン、ドブタミン)
・高度低体温にはPCPSを考慮。リドカイン、アトロピンなど薬剤効果は少ない。
・復温
 34度以上→Passive external Rewarming=室温、毛布
 30度以上→Active external Rewarming=体幹中心の電気毛布、ストーブ
 30度以下→Active internal Rewarming=加温輸液、加温加湿酸素、加温PCPS、温水膀胱洗浄、胃胸腔への温水注入
・Rewarmingショック
 external rewarmingによって皮膚血管が拡張
→心臓の復温が遅れて心拍出量が上がらず、末梢需要に追いつかない、冷却血液が心臓へ還流
→血圧低下(ショック)、心室細動
 ∴internal rewarmingとともに輸液を忘れないこと。

皮膚科ポイント

皮膚科ポイント

1組織と機能
・皮膚は上から表皮(0.2mm)、真皮(2mm)、皮下組織
・表皮はほとんどが細胞成分からなり、基底細胞(基底層)→有棘細胞(有棘層)→顆粒細胞(顆粒層)→角質細胞(角層)の順に分化する角化細胞と、紫外線防御のためのメラノサイト、表皮の免疫担当のランゲルハンス細胞からなる。
・基底細胞は基底膜にヘミデスモゾームで結合し、他の角化細胞どうしはデスモゾームで互いに結合している。
・角質層になるとデスモゾームが壊れて、角質が脱落する。
・紫外線によりビタミンDを活性化し、消化管からのCa、Pの吸収を促進する
・PAS染色は基底膜を染める染色法
・真皮には血管、リンパ管、神経、基質(ムコ多糖類)、線維(膠原線維、弾性繊維)、細胞(組織球、線維芽細胞、肥満細胞)がある。
・真皮には神経があるので真皮病変は掻痒感、疼痛がある(表皮病変にはないので掻痒感、疼痛はなし)。
2表皮の疾患
☆尋常性ざ瘡
・ざ瘡=にきび
・思春期のアンドロゲン↑→角層↑、皮脂腺分泌↑→毛根閉鎖→アクネ菌がTGを遊離脂肪酸に分解→酸による炎症
・アクネ菌は常在菌で通常は遊離脂肪酸による表皮の殺菌効果がある。
☆熱射病
・汗による脱水→汗がかけなくなり体温↑→視床下部の体温中枢障害→体温上昇
・汗=2分の1生食を補う+ぬるま湯の吹きかけと気化熱冷却(氷水では体表血管の収縮で中が冷却できない)
☆尋常性乾癬
・表皮のturn overが異常に短くなる(45日→5日)
・細胞回転が速いので高尿酸血症
・表皮内のデスモゾームが強固なままで角質が脱落しない→銀白色鱗屑を伴った限局性紅斑
・ケプネル現象陽性(健常皮膚を刺激すると病変が出現)
・アウシュビッツの血露現象(無理やりはがすと真皮まではがれて出血)
・表皮疾患なので痒くない!
・治療はPUVA療法(ソラレン+UVA照射)、ステロイド、シクロスポリンで免疫抑制、メトトレキセートでDNA合成抑制、ビタミンD補充
☆尋常性白斑
・自己免疫によるメラノサイト破壊
・治療はPUVA療法、ステロイド、ビタミンD3外用、皮膚移植
☆色素性乾皮症(XP)
・DNAの修復酵素の欠損(AR)→日光過敏、全ての皮膚癌、中枢神経障害(聴覚異常、構音障害)
☆晩発性皮膚ポルフィリン症
・多飲酒歴のある中年男性
・露光部に破れやすい水泡
☆薬剤性光線過敏症
・サイアザイド
☆尋常性天疱瘡
・角化細胞間を結合するデスモゾームへの自己抗体(抗デスモグレインIgG抗体)→表皮内に水がたまる=水泡→表皮内なのでこすれると破れるので弛緩性水泡
・病変は口腔粘膜から始まり全身皮膚へ
・表皮内にとどまるので痒みはなし
・ニコルスキー現象陽性(さわるだけでベロリとはがれる)
・ツァンクテスト(自己抗体免疫染色で角化細胞間が染まる)
・治療はステロイド、効かないときは血漿交換、免疫抑制
☆落葉状天疱瘡
・皮膚病変のみで軽症
☆類天疱瘡
・基底膜と基底細胞を結合しているヘミデスモゾームへの自己抗体(抗BP180 IgG抗体)
・表皮下に水泡→やぶれにくので緊張性水泡
・真皮に近いので痒みあり
☆アトピー性皮膚炎
・湿疹=皮膚炎
・表皮を中心としたⅠ型アレルギー→IgE↑、好酸球↑
・真皮乳頭に炎症が波及するので痒い
・屈曲面→刺激→掻痒感→掻破→苔癬化(ひじ、ひざ、顔)
・白色皮膚描記症(皮膚をひっかいても白色のまま)
・合併症:白内障、伝染性軟属腫(DNAウィルス)、伝染性膿痂疹(黄ブ菌)、カポジ水痘様発疹(HSV)
☆貨幣状湿疹
・中年、四肢伸側、自家感染
☆単純疱疹
・疱疹=ヘルペス
・HSV1は口、HSV2は外陰部
・初感染は歯肉口内炎→ストレス時に口唇周囲の水泡(表皮内に水がたまる)
・ツァンクテストで核内封入体(HSVはDNAウィルスなので)
cf.RNAウィルスでは核周囲封入体
☆帯状疱疹
・発感染は全身性の水疱瘡(水痘)→感覚神経内に潜む→ガンなど細胞性免疫低下→帯状疱疹(片側性)
・肋間神経などの走行に沿ってできる
☆掌蹠膿胞症
・慢性扁桃炎→交叉抗体抗原反応→手のひら、足の裏に無菌性の膿疱
・膿疱内には細菌陰性、好中球がある
・胸肋鎖骨異常骨化による胸痛
・ステロイド、PUVA療法、扁桃摘出
☆Sweet病
・白血病、MDSに合併する多発性浮腫性紅斑
・発熱、好中球↑(∵G-CSF↑)
☆壊疽性膿皮症
・壊疽=黒色の壊死
・大動脈炎症候群、UC、クローン病、白血病に合併
☆SSSS(ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群)
・乳幼児
・黄ブ菌の表皮剥奪毒素が原因→水泡内に菌はいない
・ニコルスキー現象陽性
☆TEN(中毒性表皮壊死型薬疹)
・全ての薬剤で起こりえる
・熱傷様表皮剥奪→重症例は死亡する
・ニコルスキー現象陽性
☆Stevens-Johnson症候群
・薬剤や感染→全身に多形性滲出性紅斑
・死ぬことはないが失明が後遺症
☆扁平苔癬
・四肢屈側、体幹、外陰部
・口腔、爪に他の皮膚疾患を合併
・ケプネル現象陽性
☆黒色表皮腫
・腋窩、鼠径部、首筋に色素沈着、角質増殖
・肥満、胃癌、DMに合併
☆尋常性疣贅
・HPV
・凍結療法
3表皮細胞の腫瘍
・基底細胞腫、有棘細胞癌→浸潤癌
・Bowen病、Paget病、日光角化症→表皮内癌
・露光部にできる→基底細胞腫、日光角化症
・黒い→基底細胞腫、Bowen病
・湿疹様→Paget病
☆基底細胞腫
・老人の露光部
・一部は脂腺母斑由来(生まれつきのハゲ→ザラザラしてきて癌化)
・基底細胞はメラノサイトからメラニンを受け取る→黒色腫瘍
☆有棘細胞癌
・有棘細胞癌=扁平上皮癌
・メラニンがないので黒くない
・原因:熱傷瘢痕、色素性乾皮症、日光角化症、放射線、尋常性狼瘡、Bowen病、
・SCC↑、SYFRA↑
☆Bowen病
・黒っぽいかさぶた
・他の悪性腫瘍の合併が多い
・露光部は関係なし
☆Paget病
・「乳房と外陰部にできたステロイド無効の湿疹」とくればこれ。
・細胞診でPaget細胞(細胞質が大きくて白い)
☆日光角化症
・老人の露光部にできる
☆母斑細胞性母斑
・母斑=ほくろ
・メラノサイトの良性腫瘍
・大きいものはメラノサイトへ進行
・真皮の深いところにできるので青い(深い海は青い)
・メラノサイトは表皮細胞なので真皮にできてもここに入れてます。
☆太田母斑
・目の周りにできた青い母斑
・生後すぐ、または思春期に出現
☆メラノーマ
・メラノサイトは神経堤から表皮に遊走するためデスモゾームがない→非常に転移しやすい→生検禁忌
・足の裏にできたしみ出しのあるほくろ
☆母斑症
・癌抑制遺伝子の異常
・von Recklinghausen病:カフェオーレスポット、神経線維腫1、脳内石灰化
・結節性紅斑:初発は木の葉状白斑→顔面の脂腺様皮疹(実は血管線維腫)、爪のケーネン腫瘍、脳内石灰化、West症候群
・SturgeWeber症候群:顔面の血管腫+牛眼
4真皮の疾患
☆エーラースダンロス症候群
・やわらかく伸びやすい皮膚、柔らかすぎる関節、異常な瘢痕形成傾向
☆マルファン症候群
・膠原線維(コラーゲン)の異常、AD
・高身長、くも状指、漏斗胸、はと胸、高口蓋、水晶体亜脱臼
・大動脈解離、AR、MVP、肺のう胞の合併
☆弾性仮性黄色腫症(PXE)
・弾性線維(エラスチン)の変性
・首すじ、わきの下にザラザラデコボコの黄色腫様
・心臓血管系の異常(高血圧、眼底出血など)
☆ムコ多糖蓄積症
・ムコ多糖が真皮、角膜、軟骨、神経に蓄積→ガーゴイリズム、角膜混濁、骨格異常、精神発達遅滞
・ハーラー、ハンター、モルキオ
・代謝異常はAR。しかし、ハンターは例外でXR。
☆ヒスチオサイトーシスX
・Lettere-Stiewe病:2歳まで。発熱、発疹、肝脾腫
・Hand-Schuller-Christian病:2歳~6歳。眼球突出、地図状頭蓋、尿崩症
・好酸球性肉芽腫症:6歳以降。上肺野の間質性肺炎、肉芽腫による気胸、尿崩症
☆肥満細胞腫
・色素性蕁麻疹
・蕁麻疹=真皮の浮腫→大きなもりあがり、神経があるので痒い!
☆遺伝性血管神経性浮腫(HANE)
・C1inhibitor欠損→真皮深くにできる蕁麻疹→深すぎて痒くない、non-pitting edema
・喉頭浮腫による窒息を防ぐために気道確保
☆グロムス腫瘍
・爪の下、かなり痛い、青い
☆皮膚T細胞性リンパ腫
・皮疹、紅皮症
・菌状息肉症、セザリー症候群、ATLL
☆丹毒
・A群レンサ球菌の真皮感染→顔面全体が真っ赤にただれる、痛い
☆非定型抗酸菌
・水槽の手入れ→半年くらいで皮疹
・抗酸菌なので増殖スピードが遅い
・抗酸菌なのでZiehl-Neelsen染色
☆伝染性膿痂疹
・黄ブ菌の真皮感染→有痛性、限局性
・アトピーでひっかいて感染する
5皮下の疾患
☆フレグモーネ
・皮下蜂巣炎、黄ブ菌
☆Weber-Christian病
・中年女性
・感染でもないのに発熱、四肢の有痛性紅斑→瘢痕化
☆黄色腫
・高脂血症、糖尿病
☆ケロイド
・外傷範囲を超えて広がる、皮下の膠原線維の増殖、腫瘤
・切除しても創傷治癒過程の異常なので、また出てくる
6他の表皮感染症
☆ダニ、真菌
・ダニ、真菌:KOHで角質を溶かして検出する。ステロイド禁忌
・カンジダ:主婦は第3指間、爪周囲、乳幼児は陰股部
・皮脂が少なすぎるとカンジダ、白癬が増えてしまう。皮脂が多すぎると脂漏性皮膚炎(中年男性と乳児)
・白癬:第4趾間、爪。水疱内には白癬菌はいない。
・ケルスス:幼児の頭髪の白癬症→脱毛。ペットからの感染
・癜風(でんぷう):若年の男性の汗をあくところにできる。わずかに隆起した紅斑。痒みなし。
・疥癬:ヒゼンダニ。細胞性免疫不全で重症化(ノルウェー疥癬)。硫黄風呂でよくなる。
☆フルンケルンとカルブンケルン
・「せつ」と「よう」
・フルンケルンはひとつの毛根(=表皮の落ち込み)の黄ブ菌感染
・カルブンケルンはフルンケルンの集まったもの
☆尋常性毛そう
・毛そう=ひげそり負け

耳鼻科ポイント

耳鼻科ポイント

☆耳科学
1解剖・生理
・聴覚は蝸牛神経、平衡覚は前庭神経、2つあわせて聴神経(第8脳神経)
・中耳=鼓室は乳突蜂巣、耳管を通して上咽頭につながる
・小児の耳管は水平、太い、短い→上咽頭からの感染をおこしやすい→急性中耳炎、滲出性中耳炎は小児の疾患
・逆に大人の滲出性中耳炎は上咽頭癌を疑え
・鼓膜の振動は鼓室内の耳小骨(つち骨→きぬた骨→あぶみ骨)を介して前庭窓に伝わる
・大きな音→あぶみ骨筋収縮→あぶみ骨を脱臼させて内耳を保護
・顔面神経麻痺ではあぶみ骨筋が収縮しない→聴覚過敏
・内耳は上から3半規官、前庭、蝸牛
・蝸牛の中は外リンパの中に内リンパが浮かぶ
・内リンパは蝸牛だけでなく、前庭や半規管にもある
・前庭窓から入った振動は外リンパを通って蝸牛窓に抜ける
・外リンパの振動→内リンパのCorti器(有毛細胞)の振動→電気信号→蝸牛神経→蝸牛神経核→上オリーブ核→外側毛帯核→中脳下丘→内側膝状体→側頭葉の聴覚野
・外リンパはくも膜下腔と交通→髄膜炎の合併で難聴あり
・内リンパは細胞内液と同じ。内耳の外交通してない→内リンパ水腫おこすことあり(メニエール病)
・前庭内には耳石があり、頭の傾きを感知する
・耳石が剥がれ落ちると特定の頭位でめまい→良性発作性頭位めまい症(耳鳴り、難聴なし)
・3半規管の膨大部には有毛細胞からできたクプラがある。回転加速度の感知。
・内耳は椎骨-脳底動脈由来のAICA支配→椎骨脳底動脈の循環障害でめまい、耳鳴り
2症候
・耳痛とくれば、外耳炎、急性中耳炎、三叉神経痛
・滲出性中耳炎は痛くない→乳幼児で気づかず言語発達遅延の恐れ
・非回転性めまいは貧血など脳の問題
・世の中がぐるぐる回ってるように感じるのは回転性めまい
 反復性で頭位が決まっている→良性発作性頭位めまい症 
 反復性で難聴を伴う→メニエール病
 めまいは1回だけでその後難聴→突発性難聴
 めまいだけ→前庭神経炎
 聴神経腫瘍、多発性硬化症、ワレンベルグ症候群、帯状疱疹など
3検査
・難聴=20dB以上でないと聞こえない
・オージオグラムは難聴の検査。自覚的なので乳幼児、嘘つき、ヒステリーにはABR
・伝音性難聴:気導と骨導の差がある(Air-BoneGap+)→外耳、中耳の病気
・感音性難聴:気導と骨導の差がない(Air-BoneGap-)→神経の病気
・感音性難聴
 片側性→突発性難聴、メニエール病、流行性耳下腺炎
 両側性→アミノ配糖体(ストマイ・カナマイ)、騒音性難聴、老人性難聴
・オージオグラムで↓は無限dBでも聞こえない=聾(補聴器は無効)
・内耳の障害では少しの内圧の差にも気づく=補充現象
 補充現象陽性は内耳の迷路障害→メニエール病、アミノ配糖体、騒音性難聴
・ティンパノメトリは鼓膜の動きやすさをみる
・鼓膜の外と内の圧較差がないときに最も動きやすい。正常では圧較差が0のときが最大(A型)
・耳硬化症はアブミ骨が前庭窓の固着するので鼓膜が動かない→As型
・耳小骨離断では鼓膜がやたら動く→Ad型
・滲出性中耳炎は耳管閉塞で鼓室内空気が血管に吸収されて鼓室内圧が陰圧なので鼓膜外圧をマイナスにすると動きやすくなる→B型、C1型
・急性中耳炎は鼓室内に液体がたまり鼓室内圧は陽圧なので、鼓膜外圧がプラスで動きやすい→C2型
・ABRはクリック音で脳波の変化を見る。乳幼児、心因性難聴、詐聴、意識障害でも使える。
・耳鏡ではつち骨柄が前上方にのびるのが見える。
・カロリックテストは内耳の平衡機能を見る。
4治療
・補聴器(集音器)は両側性の伝音性難聴に適応
 耳硬化症、両側性外耳道閉鎖、耳小骨奇形(耳は奇形が多い)
 老人性難聴は感音性難聴の要素が強いので早期に使う
・伝音性難聴は人工中耳も適応
・補聴器の無効な感音性難聴には人工内耳
・鼓膜チューブは滲出性中耳炎(鼓室内圧陰圧で血管から水が滲出するため)
・鼓室形成術は慢性化膿性中耳炎や真珠腫性中耳炎で鼓室が破壊されたとき
・耳硬化症にはアブミ骨手術
5疾患
・指と耳は奇形が多い:耳小骨奇形→補聴器
・急性化膿性中耳炎
 耳管が水平、太い、短い小児に多い→口腔内常在菌の肺炎球菌、インフルエンザかん菌の上行性感染→血管透過性亢進→鼓室内滲出液貯留
 拍動性耳痛、炎症なので発熱、伝音性難聴、
 急性乳様突起炎→S状静脈洞血栓症、脳膿瘍
 内リンパ→髄膜炎
 耳鏡で鼓膜の発赤、腫張
 治療は鼓膜切開(髄膜炎、脳膿瘍対策)、抗生物質
 めまいはなし
・慢性化膿性中耳炎
 急性化膿性中耳炎の慢性化したもの。稀。
 鼓膜穿孔を認めることあり
 乳突蜂巣は発育不全
 治療は顕微鏡下に吸引と洗浄、鼓室が破壊されていれば鼓室形成術。耳管通気は禁忌。
・滲出性中耳炎
 小児期にはワルダイエル輪リンパ節が腫張しやすい→耳管閉塞→鼓室内空気が血管に吸収→鼓室内が陰圧→滲出液貯留
 小児期の病気→大人の滲出性中耳炎は上咽頭癌を疑う
 痛みがないので、乳幼児期に見逃すと伝音性難聴による言語発達遅延
 耳鏡では鼓膜陥凹
 治療は鼓膜チューブ、耳管通気、抗生物質、抗ヒスタミン薬
・真珠腫性中耳炎
 中耳炎が慢性化→鼓膜が陥凹し、鼓室内に入り込む→真珠腫になって鼓室破壊
 空気がないので嫌気性かん菌による悪臭のある耳漏
 最初は伝音性難聴→内耳が破壊されると感音性難聴が加わる(混合性難聴)→めまい、顔面神経麻痺
 治療は鼓室形成術
・耳硬化症
 両側のあぶみ骨が前庭窓に固着→両側の伝音性難聴
 ゆっくりと進行する
 2000Hzの音が特に聞こえない→カルハルトのノッチ
 治療はあぶみ骨手術
・突発性難聴
 突然のめまい→片側性の高度感音性難聴
 理由不明だが、ウィルス感染か。
 治療はビタミンB1,2,6,12、高圧酸素、ステロイド
 早期治療すれば8割がよくなるが、2週間たつと回復しにくい
・先天難聴(内耳奇形)
 原因は遺伝性(劣性遺伝)、妊娠12週未満の風疹初感染、妊婦へのアミノ配糖体
・老人性難聴
 蝸牛神経の加齢変性→両側性の感音性難聴
 老人は悪口はよく聞こえる→高音が聞き取りにくい
・騒音性難聴
 長期の騒音→有毛細胞の不可逆変性→両側性の感音性難聴
 4000Hzの聴力低下(C5-dip)から始まるので気づきにくい(会話は500~2000Hz)
 職場騒音は6ヶ月に1回の定期聴力検査
・中毒性難聴
 アミノ配糖体(ストマイ・カナマイ)による有毛細胞の障害
 初期はめまい→高音中心の両側性の感音性難聴
・機能性難聴
 学童期の女子、原因はストレス
 オージオグラムは高度の感音性難聴だがABRでは正常、ティンパノグラムはA型
 自記オージオメトリはJergerV型
・良性発作性頭位めまい症(BPPV)
 耳石がはがれて頭位変換による回転性めまいだけ
・メニエール病
 外部と交通していない内リンパ内にリンパ液が溜まる(内リンパ水腫)
 反復する発作性回転性めまい→進行すると耳鳴り、片側性の感音性難聴
・外リンパろう
 いきんだ瞬間に前庭窓や蝸牛窓に穴→突然のぽんっという音→片側性の感音性難聴、めまい、耳鳴り
・前庭神経炎
 先行するウィルス性上気道感染→2週間の激しい回転性めまい→一過性で治癒
 難聴や顔面神経麻痺はなし
・聴神経腫瘍
 前庭神経のシュワン細胞由来の良性腫瘍
 ゆっくりと大きくなる→平衡障害は代償するので、初発は感音性難聴
 両側性のものは神経線維腫症2型(22qのMerlin遺伝子の異常、両側性聴神経腫瘍、多発性髄膜腫、神経膠腫、神経鞘腫、若年性白内障)
 腫瘍増大で三叉神経麻痺、顔面神経麻痺
・顔面神経麻痺
 顔面神経は耳下腺をくぐった後、目、耳、舌、顔に枝を出す
 目:膝神経節からの枝が涙腺→涙液分泌低下
 耳:アブミ骨筋神経→障害で聴覚過敏
 舌:鼓索神経が舌の前3分の2の味覚
 顔:顔面筋→障害で閉眼障害、口角下垂、鼻唇溝浅化、額のしわがない
・RamsayHunt症候群
 水痘帯状疱疹ウィルスの膝神経節炎
 他に内耳障害(めまい、感音性難聴)、外耳の耳痛を伴う水泡性発疹
 治療はアシクロビル
・Bell麻痺
 突然発症する末梢性顔面神経麻痺
 HSVの再活性化
 難聴やめまいはない
 治療はステロイド、ビタミンB群
 半数が自然治癒
・側頭骨骨折
 縦骨折は伝音性、横骨折は感音性難聴
☆鼻科学
1解剖生理
・上鼻道:後部篩骨洞、蝶形骨洞が開口
 中鼻道:前頭洞、前部篩骨洞、上顎洞が開口
 下鼻道:鼻涙管が開口
・嗅部は鼻の上面にあり、切手1枚の大きさ
・鼻の血流は顎動脈(外頚動脈の枝)。鼻腔の上3分の1は篩骨動脈(内頚動脈の枝)支配。
2症候
・鼻漏
 漿液性→アレルギー性鼻炎
 粘液性→慢性副鼻腔炎
 出血性→上顎癌
 悪臭→上顎癌、鼻腔異物、進行性鼻壊疽
・いびき→睡眠時無呼吸症候群、小顎症、高齢者、肥満、アデノイド腫大、副鼻腔炎、飲酒後
3検査
・前鼻鏡では上鼻甲介は観察できない
・アレルギー性鼻炎→白色の下鼻甲介
・副鼻腔炎→赤色の下鼻甲介
4疾患
・鼻出血
 キーゼルバッハ部位からの出血がほとんど
 前は0.1%ボスミン綿球、後ろはBelloqタンポンを詰める
 鼻出血の原因に高血圧を忘れるな。他に出血傾向、上顎癌、Osler病、上咽頭血管線維腫、異物
・鞍鼻→Wegener肉芽腫症、ムコ多糖蓄積症、鼻骨骨折、梅毒、ダウン症
 cf)Wegener肉芽腫症→上気道、下気道、腎の障害
・アレルギー性鼻炎
 IgEが介する1型アレルギー
 アレルゲンは通年性はハウスダスト(ダニ)、季節性はスギ花粉
 通年性は幼児発症、季節性は成人発症
 くしゃみ、鼻水、鼻づまり
 鼻汁中好酸球増加、前鼻鏡検査で白色の下鼻甲介
 治療はH1ブロッカー、クロモグリク酸(DSCG,インタール)、ステロイド点鼻
・急性副鼻腔炎
 かぜ、急性鼻炎に続発。上顎洞の好発、次が篩骨洞
・慢性副鼻腔炎
 蓄膿症。上顎洞の好発、次が篩骨洞
 鼻茸や味覚障害も起こす
 手術10年後に術後性上顎嚢胞→上にいくと眼球突出、下に行くと歯痛
・睡眠時無呼吸症候群
 肥満、アデノイド→上気道閉塞→睡眠時無呼吸→夜間の不眠→日中の眠気→交通事故
 5%はShyDrager症候群による中枢型睡眠時無呼吸症候群
 外来のアプノモニターでスクリーニング→入院でポリソムノグラム(呼吸停止→脳波覚醒→呼吸再開)
 治療は経鼻的持続性陽圧換気、不十分なら軟口蓋形成術
・上顎癌 
 扁平上皮癌
 上顎洞という骨に囲まれたところに発生するのでリンパ行性転移は少ない
 高齢男性に多い
 前下型は歯痛を起こして早期発見なので予後良好、後上型は脳に行くので予後不良
 悪臭のある血性鼻漏、鼻閉、歯痛、頬部腫張、眼球突出
 治療は集学的治療(放射線+手術+抗がん剤)→どれも扁平上皮癌に効く
・顔面外傷
 鼻骨骨折→鼻出血、鞍鼻、鼻閉
 前頭蓋底骨折→髄液鼻漏
 眼窩吹き抜け骨折→下直筋がトラップされて上転障害
 視神経管骨折→視力障害
 上顎骨骨折→両側横断骨折はLeFort1~3に分類
 下顎骨骨折→咬合異常
 側頭骨骨折→縦骨折は伝音性、横骨折は感音性難聴
☆咽喉頭
1解剖・生理・症候
・ワルダイエル輪=咽頭扁桃(アデノイド)、耳管扁桃、口蓋扁桃、舌扁桃、リンパ小節
・唾液腺=小唾液腺(上顎と下顎)+大唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)
・シェーグレンでは小唾液腺を生検する。
・上咽頭は鼻腔の後ろ、中咽頭は口腔の後ろ、下咽頭は喉頭の後ろ。上咽頭の後ろは延髄。
・下咽頭は喉頭を両サイドから包み込む→梨状陥凹
・味覚は味蕾で知覚する:前は甘味、両端は塩味、中央は酸味、後ろは苦味
・味蕾は舌だけでなく軟口蓋にも分布する。
・舌の前3分の2は顔面神経の枝の鼓索神経、後3分の1は舌咽神経
・嚥下運動:舌が後上方に動き軟口蓋を上げ、食物を咽頭へ(口腔期・随意)→喉頭蓋閉鎖、咽頭筋収縮で食物を下咽頭へ(咽頭期・不随意)→食物は食道へ行き、喉頭蓋が開いて呼吸再開(食道期・不随意)
・軟口蓋麻痺(舌咽迷走神経支配)→ミルクを飲むと鼻から出る
・片側声帯麻痺(反回神経支配)→嗄声。健側が過剰運動をするので誤嚥は起きない。両側声帯麻痺なら窒息。
・嗄声の原因は声帯異常か一側反回神経麻痺。
 声帯異常→クループ、甲状腺機能異常症、喉頭癌、声帯ポリープ、下咽頭癌
 一側反回神経麻痺→食道癌、肺癌、縦隔腫瘍、大動脈瘤、PDA、外傷、手術
・間接喉頭鏡では患者の前が上、後ろが舌
・声帯ポリープは片側声帯にできた結節、ポリープ様声帯は両側ポリープ全体の腫脹、急性喉頭蓋炎では腫れた喉頭蓋で声帯は見えない。
2疾患各論
・口唇裂、口蓋裂
 0.1%、家族内発生は20%、多因子遺伝
 口蓋裂の手術時期は早すぎると口蓋成長障害、遅すぎると言語獲得遅延→2~3才(口唇裂はいつでもよい→1~3ヶ月)
・急性扁桃炎
 学童の口蓋扁桃に多い。
 原因は溶連菌、アデノウィルス
 扁桃陰窩に一致した黄白色の膿栓→進行すると偽膜
 正中線を越えた肥大を第3度肥大
・病巣感染
 慢性扁桃炎→免疫複合体→交叉抗原反応→IgA腎症、掌蹠膿胞症、心炎
 扁桃マッサージでIC上昇、扁桃洗浄でIC低下
 治療は扁摘
 掌蹠膿胞症の膿胞からは病原菌(溶連菌、黄ブ菌)は検出されない
・アデノイド増殖症
 咽頭扁桃は3~7才で生理的に肥大→耳管、後鼻腔の閉塞
 耳管閉塞:急性中耳炎、滲出性中耳炎
 後鼻腔閉塞:閉鼻声、いびき、SAS(睡眠時無呼吸症候群)、アデノイド顔貌
 治療はアデノイド切除術
・扁桃周囲膿瘍
 成人(急性扁桃炎は学童)
 咽頭痛、嚥下痛、開口障害、高熱
 口蓋垂の健側への偏位、頚部リンパ節腫脹
 抗菌薬、切開排膿
・アフタ性口内炎
 多発の原因→Behcet、Crohn病、SLE
・唾石症
 顎下腺に好発(リン酸カルシウムだからネバネバ)
 ワルトン管の閉塞で、顎下部腫脹、摂食時に唾疝痛
 下顎皮膚から摘出
・ガマ腫
 舌下腺の導出管の閉塞で貯留性嚢胞
・正中頚嚢胞
 甲状舌管の遺残
 舌骨を含めて摘出
・舌癌
 扁平上皮癌
 不適合義歯による慢性刺激→白板症→舌縁、舌下に発癌
 密封小線源治療(扁平上皮癌は放射線、化学療法が効く)
 舌は血流、リンパ流、脂質が豊富なので転移しやすいが、表面なので早期発見できるし、舌を切除すると発語困難になるので保存的にしたい
・上咽頭癌
 EBウィルス
 低分化な扁平上皮癌→放射線治療
 耳管閉塞で滲出性中耳炎、鼻出血、脳神経浸潤による6、9、10、11(∵後ろに脳幹)
 早期より頚部リンパ節転移
・上咽頭血管線維腫
 思春期、男児に好発、生検すると出血
 思春期男子の反復する鼻出血
・下咽頭癌
 普通は発見が遅れるので予後が悪い→頭頚部癌中で予後不良
 梨状陥凹癌は早期発見(∵梨状陥凹に唾液が貯留し嗄声)
・急性喉頭蓋炎
 幼児のインフルエンザ桿菌感染
 嚥下痛、高熱、吸気性喘鳴
 声門閉塞による窒息もある→直ちに気道確保
・嗄声を伴う声帯の病変
 声帯ポリープ:有茎性、前3分の1、片側、原因は声の酷使
 ポリープ様声帯:声帯全体の浮腫、原因は声の酷使
 声帯結節:両側対称性、前3分の1
・喉頭乳頭腫
 パピローマウィルスが原因。喫煙と飲酒は無関係
 嗄声、喉頭異物感
・喉頭癌
 頭頚部癌は4分の1
 声門型が多い→嗄声、血痰により早期発見
 原因は喫煙(Brinkman指数400以上で発生率上昇) 
 舌癌、喉頭癌は早期発見なら放射線療法(普通は外科切除)←舌や喉頭をとると発生困難になるため
 喉頭全摘後は食道発声訓練(器具不必要、リハビリ必要)か人工喉頭(器具必要、リハビリ不必要)
・反回神経麻痺
 食道の両脇を走る迷走神経の枝
 左は大動脈弓、右は鎖骨下動脈を反回する
 片側麻痺で嗄声、両側麻痺で窒息
 原因:食道癌、肺癌、縦隔腫瘍、大動脈瘤、PDA、外傷、手術

眼科ポイント

眼科ポイント

1解剖と生理
☆眼球の構造
・瞳孔2~4mm(虹彩の間)
・眼軸長24mm
・壁
 外膜:角膜→強膜
 中膜:虹彩→毛様体→脈絡膜(中膜=ぶどう膜)
 内膜:網膜(後部にしかない)
・中間透光体=角膜、房水、水晶体、硝子体→無血管野
・強膜は眼球結膜で覆われているので外からは見えない。眼瞼結膜と眼球結膜の折り返し部は円蓋という。
・眼球結膜と強膜の間の間質スペースを上強膜といい、悪性関節リウマチでは上強膜に炎症が起きる。
☆角膜
・外から上皮、実質、内皮
・上皮は重層扁平上皮で再生能あり。
・実質は皮膚の真皮と同じ→ムコ多糖あり→ムコ多糖症(ハーラー、ハンター、モルキオ)で角膜混濁。しかし、ハンターはXRで軽症なので角膜混濁なし
・内皮は房水と実質の間の物質交換をする。再生能がない。
・上皮と実質の境目はボーマン膜、内皮と実質の境目はデスメ膜。デスメ膜にはWillson病で銅蓄積(Kayser-Fleischer輪)
・角膜には40Dの屈折力があり、水晶体には20Dの屈折力がある
・角膜はV1支配の知覚あり→角膜疾患は全部疼痛あり
☆網膜
・10層構造
・10層目は網膜色素上皮層で1~9層と発生が違うのでここで剥離を起こしやすい。
・視細胞
 桿体細胞:明暗機能→網膜周辺に多い。光によりロドプシン→ビタミンAで活動電位↑
 錐体細胞:色覚(赤緑青)→黄斑部に多い
☆内眼筋
・瞳孔散大筋は交感神経支配、瞳孔括約筋は動眼神経支配
・眼輪筋は顔面神経支配で閉眼→麻痺で兎眼
 上眼瞼挙筋は動眼神経支配で開瞼→重症筋無力症で眼瞼下垂
 瞼板筋は交感神経支配で開瞼→ホルネル症候群で眼瞼下垂
☆外眼筋
・上を見る→上直筋、下斜筋
 下を見る→下直筋、上斜筋
 内側を見る→内転筋
 外側を見る→外転筋
・外転筋は外転神経、上斜筋は滑車神経、残りは動眼神経支配
・脳圧亢進で外転神経麻痺が起こりやすい(頭蓋内走行距離が長いため)
☆神経
・視神経管には視神経と眼動脈が通る
・上眼窩裂にはⅢ、Ⅳ、Ⅵ、Ⅴ1が通る
・下眼窩裂には
・海綿静脈洞の近くを通るのはⅢ、Ⅳ、Ⅵ、Ⅴ1、Ⅴ2
☆対光反射
・網膜→視神経→視交叉→EdingerWestphal核(Ⅲ副核)→毛様体神経節→瞳孔括約筋→縮瞳
☆視覚路
・網膜→視神経→視交叉→外側膝状体→Meyer's loop(頭頂葉or側頭葉)→後頭葉
・視交叉より前の障害:異名半盲
 視交叉より後の障害:同名半盲
 視交叉の障害:両耳側半盲
 頭頂葉の障害:対側の下4分の1半盲
 側頭葉の障害:対側の上4分の1半盲
 後頭葉の障害:黄斑回避の同名半盲
☆房水
・房水は毛様体中を流れる毛細血管からの滲出物。∴血管収縮で房水産生抑制。
・隅角にある線維柱帯というフィルタを通って、シュレム管から排出される。
☆涙腺
・眼の外上方にある
・涙腺で産生→涙点→涙嚢→鼻涙管→下鼻道
2角膜疾患
☆角膜移植
・死亡後48時間以内に移植
・全層移植が基本
・角膜移植だけは本人の同意書の必要なし
・HLA matchingの必要なし(∵無血管野だから)
☆HSV
・片眼性、疼痛あり、フルオレセイン染色で樹枝状角膜炎
・治療はIDU、アシクロビル
☆眼部帯状ヘルペス
・VZV、疼痛あり、角膜に水泡
・虹彩毛様体炎も起こす→続発性緑内障
☆乾燥性角膜炎
・dry eye、顔面神経麻痺による兎眼
・角膜乾燥→損傷→表面凹凸→乱反射による羞明
☆ふっ行性角膜潰瘍(つき目)
・稲の穂でつくことから。
・外傷→ブ菌感染→前房蓄膿
・前房蓄膿があれば、ベーチェット病かつき目
☆アメーバ角膜炎
・コンタクトで起こる
☆円錐角膜
・両側性、思春期に角膜が円錐状になる(30歳くらいで停止)
・治療はコンタクト、視力矯正が無理なら角膜移植
☆水疱性角膜症
・角膜内皮の障害→実質に水がたまる→浮腫により視力障害
・原因は、白内障手術ミス、外傷、HSV、遺伝
・内皮は再生能がないので、角膜移植しかない
☆角膜損傷
・酸、アルカリ→とにかく水で20分くらい洗い流すこと
・鉄片異物→単純Xp(Comberg法)で検査。鉄は磁性体なのでMRIは禁忌。
・雪目、電気性眼炎→スキーや溶接作業が原因。両側性。
3緑内障
☆開放隅角緑内障
・眼圧はトノグラフィーで測定する。
・隅角は開放されているが、シュレム管の調子が悪いのが開放性。
・高眼圧(21mmHg以上)→乳頭陥凹→傍中心暗点
 →乳頭陥凹から時計回りに網膜障害→ブエルム暗点(弓状暗点)
  乳頭陥凹から反時計回りに網膜障害→ザイデル暗点
 →最終的にはブエルムとザイデルがつながって輪状暗点
・自覚症状をほとんど伴わないまま視神経萎縮→失明
・高眼圧が数年続く間に、壁が圧迫されて正常眼圧になっていることもある(正常眼圧緑内障)
・治療:
 房水排出促進
  ピロカルピン点眼:Ach様物質。副交感刺激→縮瞳→隅角が広がる
  PGF2α点眼:PGは管の拡張が基本作用。シュレム管の拡張。
 房水産生抑制
  βブロッカー点眼(プロプラノロール):α優位になり血管収縮
  エピネフリン点眼:交感神経刺激で血管収縮
  脱炭酸酵素阻害薬(アセタゾラミド):
  マンニトール:血漿浸透圧を上げる
 線維柱帯切除術
☆急性緑内障発作
・急性発作を起こすのは閉塞隅角緑内障
・悪心嘔吐を伴った頭痛や眼痛と視力障害、房水圧上昇で角膜浮腫→プリズム効果で虹視症
・偏頭痛発作と似ていることに注意!
・消化管造影に使うブスコパンなど、抗コリン作用薬剤がきっかけ。
・治療はピロカルピン点眼、レーザー虹彩切除
☆先天性緑内障
・先天的高眼圧→牛眼
・Sturge-Weber症候群(V1,V2領域の顔面血管腫+牛眼)
4ブドウ膜疾患
・前は虹彩毛様体炎、後ろは網脈絡膜炎
・虹彩毛様体炎→毛様充血、温流、角膜後面沈殿物、前房蓄膿、虹彩癒着→白内障、緑内障
・ブドウ膜炎とくれば、ベーチェット、サルコー、原田!
・治療は散瞳薬のアトロピン(副交感遮断)、自己免疫にはステロイド→シクロスポリン
・検査時の散瞳薬は作用時間が短いトロピカミド(ミドリン)を使う。
☆ベーチェット病
・症状
 皮膚に有痛性再発性口腔内アフタ、結節性紅斑
 前房蓄膿を伴った虹彩毛様体炎
 外陰部潰瘍、精巣上体炎
 回盲部の易穿孔性潰瘍(腸管ベーチェット)
 大動脈瘤、髄膜炎
・検査:HLA-B15陽性、針反応陽性
・治療はNSAIDs、ステロイド、シクロスポリン
・腸管ベーチェットはクローン病との鑑別が必要。
・前房蓄膿→ベーチェットorつき目
☆サルコイドーシス
・全身に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫ができる
・症状
 検診時にBHLで発見→間質性肺炎
 豚脂様角膜後面沈着物を伴ったブドウ膜炎
 皮膚に結節性紅斑、サルコイド結節
 心ブロックによる突然死
 視床下部に肉芽腫ができて尿崩症
・検査:両側肺門部のBHL、血清ACE上昇、CD4優位のTリンパ球増加、ツ反陰転化とγ-G上昇、血清Ca上昇
・BHLのみなら経過観察で8割がよくなる。臓器病変があればステロイド
☆原田病
・メラノサイトへの自己免疫
・メラノサイトは皮膚、ブドウ膜、髄膜、内耳にある
 →白斑、白髪、両側性ブドウ膜炎、髄膜炎、感音性難聴
・蛍光眼底造影で造影剤が至る所で漏れる(サイトカインによる血管透過性亢進)
・進行すると夕焼け眼底
☆中心性漿液性網脈絡膜炎
・黄斑部の網膜と脈絡膜の間に水がたまる→網膜剥離→突然の遠視、変視
・ストレスの多い中年男性
・蛍光眼底造影で黄斑部で造影剤が漏れる
・2、3ヶ月で自然治癒(黄斑部以外をレーザー光凝固)
☆ブドウ膜腫瘍
・悪性黒色腫:網膜剥離を起こす
・転移癌:肺癌、乳癌
・von Hippel Lindau病:小脳と脈絡膜に血管芽腫
・Sturge Weber症候群:顔面皮膚と脈絡膜に血管腫(→牛眼)
5網膜疾患
☆網膜剥離
・眼底検査→倒像鏡やGoldman三角鏡、網膜機能→ERG
・裂孔原性と非裂孔原性がある。
☆裂孔原性網膜剥離
・老人:硝子体の液状化+首振りによる網膜の裂け目→裂け目に水が入り込む→徐々に剥離
 若年:眼軸が長すぎて剥がれる(強度の近視)。格子状変性を伴なう。
・裂け目から出血→ヘモグロビンがふらふらと動く→飛蚊症
・剥がれるときに視細胞を刺激→光視症
・治療は、レーザー光凝固、強膜バックリング
☆非裂孔原性網膜剥離
・続発性のこと。
・原因:糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、外傷、腫瘍、炎症
☆糖尿病性網膜症
・単純型(毛細血管瘤)→前増殖期(綿花様白斑)→増殖期(新生血管からの出血、剥離)
・綿花様白斑が見られたらレーザー光凝固(新生血管を防ぐ)
☆黄斑変性
・萎縮型と滲出型
・萎縮型は加齢に伴う変化
・滲出型:黄斑部の脈絡膜と網膜の間(Bruch膜)に新生血管→出血→変性
・中心暗点の拡大
・治療はレーザー光凝固、光線力学療法
☆網膜色素変性症
・AR
・桿体細胞の変性→夜盲症(暗順応低下:暗いところでいつまでたっても目が慣れない)
・骨小体様色素沈着
☆網膜芽細胞腫
・2万人に1人
・30%はADでRb遺伝子欠損→両側性
・病理:ロゼット形成、石灰化
・白色瞳孔→続発性緑内障
・治療は片眼摘出+片眼に放射線、化学療法
☆うっ血乳頭
・乳頭辺縁がはっきりしない+マリオット盲点の拡大
・頭蓋内圧亢進(脳腫瘍、悪性高血圧)
☆視神経乳頭萎縮
・乳頭陥凹+視力障害
・MSの球後性視神経炎、緑内障、うっ血乳頭の持続
6脈管疾患
・ICA→眼動脈→網膜中心動脈
・網膜中心動脈は視神経管を通った後視神経の中に入って、血管が神経の中を走行する
・上眼静脈は上眼窩裂、下眼静脈は下眼窩裂を通って海綿静脈洞に入る
・網膜の動脈、静脈は乳頭から上下左右に各4本ずつ計8本出る
☆網膜中心動脈閉塞症
・虚血後1~2時間で網膜は不可逆損傷
・血管透過性亢進により網膜全体に滲出物、虚血により蒼白+黄斑部は血流維持→cherry red spot
cf)cherry red spotはTaySacksでも見られる。
・原因は高脂血症、高血圧、糖尿病、大動脈炎症候群、側頭動脈炎(巨細胞性血管炎)
・治療は眼マッサージ、亜硝酸アミル
☆網膜動脈分枝閉塞症
・一部分の虚血
・蛍光眼底造影で閉塞動脈を見つける
☆網膜中心静脈閉塞症
・静脈閉塞→動脈からの血流により破綻→眼底出血(熟れたトマトを叩きつけたような)
・原因は高脂血症、高血圧、糖尿病、血流速度低下、血液粘稠度増加
・治療は出血部位にレーザー光凝固
☆高血圧性眼底
・高血圧の程度を眼底で見る
・眼底の動脈:静脈=2:3だが、高血圧になると、動脈が静脈の半分の太さになる
☆硝子体出血の原因
・糖尿病性網膜症、網膜中心静脈閉塞症、Eales病
7水晶体疾患
・x(m)の近さまで見える→屈折力は1/x(D:ジオプトリ)
・20代才で9D→60才台で1D
☆老視
・水晶体の弾性低下→Zinn氏帯弛緩でも水晶体が膨らまない→近くが見えない
☆白内障
・水晶体の濁り(濁りが少しでもあれば白内障)
・原因は老人性、先天性風疹症候群、ブドウ膜炎、糖尿病、ステロイド、アトピー、ガラクトース血症、低Ca血症、外傷、赤外線(ガラス工白内障)
・検査:細隙灯検査で白いライン(細隙灯検査は眼の浅いところを見るもの→眼底は見えない!)
・治療は超音波乳化吸引+IOL(眼内レンズ)
・IOLを入れる前には眼軸長や角膜屈折力を調べること
・IOLを入れると遠くは見えるようになるが近くはぼやける→手術が本当に必要か判断すること(例:運転が必須など)
☆水晶体亜脱臼
・マルファン症候群、ホモシスチン尿症
8眼窩疾患
☆眼球突出
・Hertel眼球突出計で2mm以上の左右差
・片側性→副鼻腔疾患、眼窩腫瘍(悪性リンパ腫、涙腺混合腫瘍、緑色腫、神経芽細胞腫)、CCF(内頸動脈-海綿静脈洞瘻)、炎症(蜂巣炎、眼窩炎症)、海綿静脈洞血栓症
・両側性→Crouzon病、Basedow病、Hand-Schller-Christian病
☆内頸動脈-海綿静脈洞瘻(CCF)
・拍動性眼球突出、結膜充血、血管雑音
☆眼窩吹き抜け骨折
・下直筋のトラッピング(上顎洞への下直筋の落ち込み)で上転障害(上を見たときに複視++)
☆涙腺腫瘍
・混合腺腫、悪性リンパ腫
・涙腺は眼の外上方にある→眼球の内下方への突出
☆ドライアイ
・Sjogren症候群、加齢、Stevens-Johnson症候群、読書、テレビ、パソコン、エアコン
・シルマー試験、ローズベンガル試験
☆外眼筋麻痺
・麻痺筋が作用する方向を見たときに複視が強くなる
☆斜視
・眼位のずれ+両眼視障害
☆斜位
・片眼を隠すと視線がずれる
☆中脳上丘障害
・上方注視麻痺+輻輳麻痺→松果体部腫瘍
9視機能疾患
・7.5mmのランドルト環に開いた1.5mmの穴を5m離れたところから判別できる→視力1.0
・幼児はリフラクトメーターで視力を測る
☆弱視
・器質的異常では説明できない視力障害。視性刺激遮断による視機能発達障害。メガネ、コンタクトで矯正不能
・先天性白内障、斜視、眼帯、遠視による調節性内斜視→視性刺激遮断
☆色弱
・赤緑色弱はXRで男児の5%(赤と緑が判断しづらいだけで分かることは分かる)
☆色盲
・AR、視力低下、羞明、眼振を伴なう
・スクリーニングは仮性同色表
・確定診断はアノマロスコープ
cf)Hessの赤緑試験は眼球運動検査
☆夜盲症
・網膜色素変性症、小口病、ビタミンA欠乏、LaurenceMoonBiedle症候群
☆視野異常
・輪状暗点→網膜色素変性症、緑内障末期
・弓状暗点→緑内障初期
・中心暗点→黄斑変性、中心性漿液性網脈絡膜症
・マリオット盲点の拡大→うっ血乳頭
・盲中心暗点→球後性視神経炎(マリオット盲点と中心暗点がつながる→ラケット型暗点ともいう)
・らせん状視野、トンネル視野→ヒステリー
10結膜疾患
・結膜充血→結膜自体の炎症(浅いところの炎症)
 毛様充血→角膜炎や虹彩毛様体炎など深いところの炎症
☆流行性角結膜炎
・アデノウィルス8型
・耳前リンパ節腫脹とくればこれ!
・伝染力が強いので学校や職場は休むこと
・結膜炎は治るが、続いて点状表層角膜炎を起こす
☆急性出血性結膜炎
・エンテロウィルス70
・結膜炎→結膜下出血→角膜びらん
・治癒後、数週間でGBS(GuillainBarre症候群)を起こすことあり。
☆咽頭結膜熱(プール熱)
・アデノウィルス3型
・夏、プールで感染する
・発熱、咽頭痛、結膜炎
・アデノチェック(アデノウィルス抗原免疫クロマト法)を使う。
☆トラコーマ
・Chlamydia trachomatisによる封入体性結膜炎
・Prowazek小体を伴った急性濾胞性結膜炎→パンヌス→瘢痕化
・治療はテトラサイクリン、エリスロマイシン
☆アレルギー性結膜炎
・ダニ、カビ、花粉による1型アレルギー
・結膜擦過物に好酸球
☆春季カタル
・アレルギー性結膜炎の1つ。春から夏に起こる。
・石垣状乳頭増殖
☆Stevens-Johnson症候群
・薬物、マイコプラズマによる急性の粘膜皮膚目症候群
・粘膜、皮膚に多形滲出性紅斑
・後遺症は失明

精神科ポイント

精神科ポイント

・全体像
内因性:統合失調症(皮質のドパミン過剰)、気分障害(皮質のセロトニン、NA欠乏)
外因性:脳疾患、全身疾患(症状精神病)、薬物
心因性:転換性障害、解離性障害、恐怖障害、不安障害、強迫性障害、身体表現性障害、心気症性障害
・気質:人格の基礎をなす先天性の特性
分裂気質:統合失調症、細長型、非社交的、過敏性と鈍感の共存
循環気質:躁うつ病、肥満型、社交的、爽快だが抑うつ
執着気質:躁うつ病、
粘着気質:てんかん、闘士型、粘着、爆発
メランコリー:うつ病
ヒステリー性格:誇張的、自己顕示欲、虚栄心、未熟、依存性
・ライフサイクルと発達心理
乳児期:分離不安(1才ピーク、2才消失)
青年期:自我同一性障害(自分とはなにか、自分探しの旅)
成人期:空の巣症候群(離別をきっかけ)
・意識の異常
見当識障害:軽度の意識障害、時、場所、人
せん妄:軽度の意識障害+興奮(妄想、幻覚)、振戦せん妄(アル中の禁断症状)、夜間せん妄(脳血管性痴呆)、術後せん妄(術後数時間後にICUで)
アメンチア:思考散乱+困惑
もうろう状態:意識混濁は軽度だが追想不能
・知覚の異常
錯覚:存在するものを誤って知覚、幻覚:存在しないものを知覚
paleidoria:壁のシミが顔に見える錯覚
真性幻覚:5感で知覚できる幻覚
偽性幻覚:5感で知覚できない幻覚、統合失調症「宇宙から電波がやってきて子宮にかかる」
幻視:アル中に伴う小動物幻視、Lewy小体性認知症
幻聴:統合失調症(言語性)、アル中、覚せい剤
幻臭:側頭葉てんかん
体感幻覚:セネストパチー「腹の上で虫が浴衣を着て踊っている」
・記億の異常
記銘の異常:海馬、コルサコフ症候群(ウェルニッケ脳症に合併、失見当識、健忘、作話)
保持の異常:側頭葉
想起の異常:頭頂葉、前向性健忘は事故後の記憶消失、逆行性健忘は事故前の記憶消失
・思考の異常
保持:痴呆、同じ考えが繰り返し出てくる
迂遠:てんかん、思考速度が緩慢
制止:うつ病、頭に思い浮かばない
途絶:統合失調症、思考が消えた、取られた
観念奔逸:躁病、概念が不完全なまま進行するが、連合は保持
思考滅裂:統合失調症、概念の連合が失われ(連合弛緩)、言葉のサラダ(思路異常)を生じる
・思考体験の異常(思考に関する自我体験異常)
強迫観念
作為体験(させられ体験):統合失調症の自我意識の異常、思考吹入(すいにゅう)、思考干渉、思考伝播、思考察知、思考奪取(だっしゅ)
・思考内容の異常
妄想:訂正不能な誤った考え
一次妄想:了解不能な妄想、統合失調症の妄想気分(何か異様なことが起きつつある)、妄想知覚(家の前の車に監視されている)、妄想着想(私はキリストの生まれ変わりである)
二次妄想:了解可能な妄想、躁病の誇大妄想、うつ病の微小妄想、統合失調症や神経症の関係妄想(他人の何気ない仕草が自分に関係した何かの意味であると確信)と被害妄想、アルコール依存症の嫉妬妄想、妄想性障害、てんかんでも見られる
・敏感関係妄想:敏感性格者が長期の性的、社会的、対人的葛藤状態→関係妄想、恋愛妄想、被害妄想
・妄想性障害:高齢者、1ヶ月以上持続、被害妄想(物盗られ妄想)、嫉妬妄想、誇大妄想、色情妄想、妄想のみの症状、抗精神病薬、抗うつ薬、抗てんかん薬、予後良好
・感情の異常
情動麻痺:心因反応、驚愕後の何も感じない状態
情動失禁(感情失禁):理由もなく突然泣き出したり笑い出す、脳血管性痴呆
感情鈍麻:統合失調症末期
両価性:相反する感情が同時存在、統合失調症
恍惚:意識の狭窄+生命感情の異常興奮、統合失調症、ヒステリー、麻薬中毒、宗教儀式、性交
自閉:自我意識が障害され、周囲との接触を絶った状態、統合失調症
児戯的爽快:感情の深みがなくなる、統合失調症末期
・マスローの人間の欲求:生理的欲求<安全の欲求<所属と愛の欲求<承認の欲求<自己実現の欲求
・睡眠
nonREM(体は動いて頭は休み)→REM(頭は動いて体は休む→夢を見る)を4,5回繰り返す
REM睡眠時は自律神経の不安定化→喘息や異型狭心症を起こしやすい、抗重力筋のトーヌス低下
・ナルコレプシー
日中に突然強い睡魔、30分程寝ると爽快、HLA-DR2が陽性、15才前後に発症、視床下部のオレキシンが欠乏、症状はREMアタックと情動脱力発作(カタプレキシー)、治療はメチルフェニデート(リタリン)、三環系抗うつ薬(REMを抑制)
・Kline-Levin症候群:思春期男児、周期的傾眠、過食、成人とともに自然治癒
・言語の異常
構語障害:発音に関する神経筋の異常(球麻痺、仮性球麻痺)
失語:言語中枢の異常
・失語
Wernicke失語:発語可能、理解不能、復唱不能
Broca失語:発語不能、理解可能、復唱不能
伝音失語:復唱のみ障害
健忘性失語:想起のみ障害
超皮質性感覚性失語:復唱可能、理解不能(より上位の概念中枢へのinputが悪い)
超皮質性運動性失語:復唱可能、発語不能(より上位の概念中枢からのoutputが悪い)
・カタレプシー(強硬症):緊張型統合失調症、抗精神病薬の副作用、受動的に与えられた姿勢を保持し続ける
・知能テスト:田中Binet、WAIS(成人)、WISC(児童)、WPPSI(幼児)
・性格テスト:質問紙法:MMPI(ミネソタ多面人格テスト)、矢田部Guilford、CMI(Cornel Medical Index)は神経症のスクリーニング検査、エゴグラム
・性格テスト:投影法:ロールシャッハ、文章完成法SCT、絵画統覚検査TAT、バウムツリーテスト
・作業能力テスト:Kreepelin内田連続加算テスト
・認知症テスト:長谷川式簡易知能評価スケール(20/30以下で痴呆)、MMSE(Mini-Mental State Examination)(20/25以下で痴呆)
・うつ病テスト:自己評価:SRQ-D、Zung、Beck、医師診断:Hamilton
・精神症状の評価:状態特性不安検査(不安を測定する質問紙法)、BPRS(簡易精神評価尺度→全ての精神疾患)
・抗精神病薬:抗ドパミン作用、妄想、幻覚、せん妄に適応
クロルプロマジン:D1,2ブロッカー
ハロペリドール:D1ブロッカー
リスペリドン(リスパダール):SDA、非定型抗精神病薬、陰性症状にも有効、錐体外路症状が少ない、うつ病、L-dopaの幻覚にも有効
オランザピン(ジプレキサ):MARTA(ほとんどの神経伝達物質を遮断)、非定型抗精神病薬、副作用は糖尿病と肥満、他はリスペリドンと同じ
スルピリド(ドグマチール):抗潰瘍薬、抗うつ薬、抗精神病薬(大量投与で)
・抗精神病薬の副作用
錐体外路症状:最も多い副作用
悪性症候群:抗精神病薬、L-dopaの突然の中断で起きる、高熱と筋破壊による急性腎不全、治療はダントロレン、ブロモクリプチン、ARFに生食輸液や透析
遅発性ジスキネジー:口をモグモグさせる動き
アカシジア:下肢のムズムズ感
高PRL血症による乳汁漏出症候群、SIADHと多飲多尿、QT延長症候群による心毒性
・抗不安薬:GABA-A受容体のアロステリック作用でCl透過性亢進、不安障害、てんかん重積に適応
ベンゾジアゼピン系(ジアゼパム、ニトラゼパム、メプロバメート)
・抗不安薬の副作用
睡眠作用、呼吸抑制、健忘、反跳性不安、常用量依存→身体依存→中断で不安不眠、禁忌は重症筋無力症と急性緑内障発作
・抗うつ薬
三環系抗うつ薬:モノアミン再取り込み阻害(モノアミン=NA、ドパミン、セロトニン)、全てのモノアミンを増やすので効くことが多い、イミプラミン、アミトリプチリン、適応はうつ病、抑うつ状態、ナルコレプシー、副作用は抗コリン作用(口渇、SIADH、眼圧上昇、排尿障害、起立性低血圧)、QT延長症候群
四環系抗うつ薬:心毒性少ない
SSRI:選択的セロトニン再取り込み阻害、セロトニンだけを増やすので効かないことあり、プロザック、フルボキサミン(デプロメール)、副作用はセロトニン症候群(錯乱、軽躁、興奮、ミオクローヌス、下痢、発汗)→投与中止で24時間以内に消失
SNRI:セロトニン-ノルアドレナリンとり込み阻害、三環系に匹敵する効果、副作用は少ない、効果発現は早い
MAOI:モノアミン酸化酵素阻害、全てのモノアミンを増やすので難治性うつ病に適応、副作用は起立性低血圧、浮腫、交感神経興奮、チラミンを含む食品(赤ワイン、チョコレート、チーズは避ける)
・抗躁病薬:気分安定薬、適応は双極性障害、躁病
炭酸リチウム:有効血中濃度と中毒濃度が近い→血中濃度測定が必要、副作用はけいれん、意識障害
カルバマゼピン、バルプロ酸
・精神賦活化薬:ドパミン分泌促進
メチルフェニデート:適応はナルコレプシー、ADHD、副作用は交感神経興奮
・精神依存と身体依存があるもの:モルヒネ、アルコール、ベンゾジアゼピン系、バルビツレート系
・抗精神病薬は依存性がない
・覚醒剤依存:アンフェタミン、メタアンフェタミン、気分爽快、疲労感消失、幻覚妄想、交感神経興奮で散瞳、精神依存は強いが身体依存は弱い、薬物中止後しばらくしても幻覚妄想が出現(フラッシュバック)、長期摂取後も少量でも症状発現(逆耐性現象)
・支持的精神療法:患者の人格や適応の仕方を根本的に変えるのではなく現実への再適応に導く
・精神分析療法:自由連想で患者の基礎心理を把握する、ヒステリー
・森田療法:あるがままの自己を受け入れる訓練、強迫性障害、パニック障害
・自律訓練療法:催眠による自己暗示で心身の緊張を解く、自律神経失調症、心身症、神経症
・行動療法:誤った行動を条件付けで修正、強迫性障害
・認知行動療法:認知の誤りを是正、うつ病、強迫性障害、パニック障害、PTSD、恐怖症、摂食障害
・集団精神療法:断酒会などの自助グループ
・遊戯療法:広汎性発達障害、不登校
・箱庭療法:箱の中に人形を並べて自己を表現することで解放、神経症、心身症、摂食障害、不登校
・生活療法:統合失調症の社会復帰のための治療、生活療法、レクリエーション療法、作業療法、芸術療法、生活技能訓練(SST:social skill training、コミュニケーション訓練)
・精神保健福祉センター:都道府県に1つ、保健所の相談助言、疫学(社会復帰施設ではない、訪問指導は行わない)
・精神保健指定医:精神保健福祉法、厚労大臣指定
・入院形態:任意入院66%>医療法保護入院31%>措置入院1%
措置入院:自傷他害のある人を強制入院、2人の精神保健指定医が判断し知事が決定、治療は公費負担
医療保護入院:自傷他害の恐れはないが、保護者と精神保健指定医が判断、10日以内に知事へ届出
応急入院:直ちに入院しなければ死の危険性がある場合、72時間以内
・生活訓練施設:援護寮、生活訓練を2年限定で行う
・福祉ホーム:住まいの提供
・グループホーム:共同生活
・授産施設:労働訓練をして就職を目指す、工賃がもらえる
・福祉工場:授産施設よりも一般就労に近い、最低賃金、雇用保険、労働基本法の適応
・デイケア:外来通院施設
・ナイトホスピタル(ナイトケア):日中就労している精神障害者を夜に相談、指導、夜間介護が必要な認知症患者のショートステイ
・統合失調症:有病率1%、皮質のモノアミン(特にドパミン、セロトニン)過剰、破瓜型は思春期発症/緩徐/陰性症状強く/予後不良、緊張型は20才前後発症/急性/陽性症状強い/予後良好、妄想型は30才以降発症/慢性/妄想幻聴中心/予後良好
・パラノイア(妄想性障害):統失の亜型、体系化された妄想のみ、人格障害はない
・緊張病症候群:統失の亜型、脳血管障害や変性疾患でも見られる、興奮、混迷、カタレプシー、反響言語、反響動作、命令自動、拒絶症、常同症
・非定型精神病:躁鬱病+統失、周期性、多彩な症状、予後良好
・統失の症状:
陽性症状:妄想、思考障害、緊張病症状、奇異な行動
陰性症状:感情鈍麻、意欲欠如、寡動、引きこもり
対話形式の批判性幻聴、一次妄想(妄想知覚→知覚解釈に妄想、替え玉妄想、変装妄想→拉致しにきた、世界没落体験、妄想着想、誇大妄想、心気妄想)、自我障害(作為体験、考想伝播)、思路異常(連合弛緩、思考滅裂)、感情障害(感情鈍麻、ラポールの障害→プレコックス感)、独語、空笑、強迫性飲水
・統失の治療:発症初期からの薬物療法(クロルプロマジン、ハロペリドール、リスペリドン、オランザピン)、寛解後も少量持続投与、支持的精神療法、生活療法、薬物治療無効/緊張病性昏迷に電気痙攣療法、社会生活技能訓練SST
・気分障害(躁鬱病):有病率1%、成人女性に多い
うつ病:うつのみ
双極性障害Ⅰ型:そう+うつ、若年発症、遺伝性、急速交代型(年4回以上そううつを反復)
双極性障害Ⅱ型:軽そう+うつ
気分変調:軽うつ
気分循環:軽うつ+軽そう
仮面うつ病:身体症状が前面に立つ
季節性情動障害(冬季うつ病):過眠、過食、治療は高照度光療法
退行期うつ病(更年期うつ病):初老期発症、長引き予後不良→抗うつ薬と共に非定型精神病薬、ECT
高齢者うつ病:心気傾向、焦燥、貧困妄想
若年のうつ:自己愛、漠然とした自信、倦怠感、周囲への批判
産後うつ病:出産1ヶ月発症
薬物惹起性うつ病:インターフェロン、レセルピン、ステロイド
複雑性悲嘆:近親者の離別で発症、抗うつ薬無効(ドパミン作働性の側坐核の障害)
・うつ病の病前性格:循環気質、執着気質、メランコリー性格(秩序尊重、責任感強い)
・うつ病の症状:転職、昇進、引越しをきっかけに、意欲低下(しなければならないができない)、体重減少、思考制止(考えが浮かばない)、仮性認知症、二次妄想(微小妄想、罪業妄想、貧困妄想)、希死念慮、自殺企図、早朝覚醒、事故傾性、日内変動(午前が重篤)
・うつ病の診断:SRQ-D、Zung、Hamilton(医師がベッドサイドで行う)
・双極性障害の治療(そう病期を含む場合):リチウム、バルプロ酸、カルバマゼピン(そう病に抗うつ薬は使わない→そう状態を誘発)
・抗うつ薬:1st choiceは休養
三環系(第1世代):大抵効くが、効果発現遅く、副作用多い(抗コリン薬、QT延長)
四環系(第2世代):三環系の心毒性を少なくした
SSRI(第3世代):効かないことがあるが、副作用が少ない、効果発現遅い
SNRI(第4世代):効果は三環系並み、副作用が少ない、効果発現速い
MAOI:難治性うつ病、チラミンを含む食物は避ける
ECT(電気けいれん療法):重症の自殺企図
支持的精神療法:必ず回復することを保証する
・自殺3万人の1/3がうつ病による、自殺企図者は自殺者の10倍、うつ病の生涯自殺率2%、入院歴あると2倍、自殺企図歴があるとさらに2倍
・1年で半数が自然寛解、しかし半数が再発、治療しても3ヶ月持続、そう病の再発は10%
・神経症:性格を基礎として、ストレスに対する反応で生じる、治療は全て認知行動療法が1st choice、森田療法、抗不安薬、うつ病合併なら抗うつ薬
・強迫性障害:馬鹿な事だとわかっていてもやめられない、強い病識あり、強迫観念は了解可能、1/3にうつ病合併、確認強迫、質問癖、疑惑癖、計算癖
・パニック障害:20才前後の女性、突然の激しい発作(過呼吸、動悸、発汗、振戦、死への恐怖、意識障害)→病院での検査異常なし→予期不安(いつまた発作が起きるかもしれない)→広場恐怖(発作が起きたときに逃げ場がない)→引きこもり、うつ
・パニック障害の検査:性格検査、状態特性不安検査STAI(不安状態を把握、質問紙法)
・全般性不安障害GAD(不安神経症、ノイローゼ):6ヶ月以上続く原因不明の不安や心配、コントロール不能→不眠やうつ
・社会不安障害SAD(社会不安、社交不安、対人恐怖):知らない人と交流、他人の注目を恐れる
・解離性障害、転換性障害(ヒステリー):意識障害を起こすものを解離性、運動知覚障害を起こすものを転換性
・解離性障害の症状:健忘、遁走、昏迷、トランス、離人症(自我意識の障害)、同一性障害(多重人格、性的虐待が原因)
・転換性障害の症状:失立、失歩、心因性失声、けいれん、後弓反張、らせん状視野、機能性難聴、拘禁反応(Ganser症候群)
・心気症(ヒポコンドリー):些細な身体の不調を重篤な病気だと思い込む、6ヶ月以上持続
・身体化障害:30才前後に発症、検査異常がないのに、数年にわたって、ズキズキするような痛み、うずくような痛み、吐き気
・身体表現性障害:心気症、身体化障害、転換性障害、疼痛障害、醜形恐怖
・適応障害:社会環境に適応できず、心身に異常をきたす、原因が解消されれば半年以内に治癒
・広汎性発達障害:小児自閉症、脆弱X症候群(MR+巨大睾丸、FMR遺伝子のCGGrepeat↑)、Rett症候群、Asperger症候群、高機能自閉症
・小児自閉症:男児、2才以前に発症、対人関係の障害(分離不安なし)、コミュニケーション障害(言語発達遅延、オウム返し、反響言語)、限定された反復的常同的行動、8割はMR(IQ70以下)、明確な遺伝性なし、同胞発症率は2倍、多動(ADHDとまではいかない)、偏食、てんかんを伴う、治療にメチルフェニデートが使われることがある
・Rett症候群:MeCP遺伝子異常、XD、6M以降の女児、6Mまでは正常発達→MR、自閉、手もみ動作、小脳失調、呼吸障害(過呼吸、無呼吸)、脳波徐波化
・Asperger症候群:男児、高機能広汎性発達障害、言語発達遅延やMRなし、対人関係の質的な異常、冗談が通じない、変化を嫌う、視線を合わせない、反復的行動、検査はBPRSで精神状態を把握
・ADHD(注意欠陥多動性障害):7才以前に発症、6M以上持続、学童の5%、男児に多い、女児は他動はない(不注意が主)、右前頭前野のドパミン、ノルアドレナリン低下、そわそわする、じっつぃていられない、順番が待てない、他人の邪魔をする、学習障害はあるが知能低下はない、学校と家庭両方で見られる、治療はメチルフェニデート、アトモキセチン(NA再取り込み阻害薬)
・Gille de la Tourett症候群:男児、1%、1年以上続く運動性言語性チック、思春期以降改善、治療はハロペリドール
・アルコールによる障害
①アルコール依存症:精神依存だけでなく、身体依存あり、依存度はCAGE(Cut down,Annoyed,Guilty,Eye opener)のうち2つ以上
②振戦せん妄:断酒1~3日後、手指振戦、発汗頻脈、不安、睡眠障害、せん妄、小動物幻視、治療は輸液、ビタミンB群、ジアゼパム、重症例はハロペリドール
③Wernicke脳症:ビタミンB1欠乏による上部脳幹出血、Korsakoff症候群(健忘、作話、失見当識)を伴う
④アルコール嫉妬妄想:配偶者の不貞を妄想、被害妄想
・境界性人格障害:不安定な母子関係、「裏切られた」がきっかけ、理想化とこき下ろし、不安定で激しい対人関係、怒りの制御困難、衝動性(浪費、性行動逸脱、薬物乱用)、自殺のそぶり、見捨てられることを避けようという涙ぐましい努力
・PTSD:心的外傷後6M以内に発症、小児に好発、記億想起の回避、しかし突然のフラッシュバック(→想起の制御ができない→思い出せないのに突然思い出す)、感情鈍麻、うつ、不眠、重症例は幻覚、治療は認知行動療法、グループ療法、精神力動的治療