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2022年12月9日金曜日

AGAの鑑別

•円形脱毛症:境界明瞭な完全脱毛斑。一気に抜ける。脱毛班には残存する毛が全くない。爪の点状の凹み。自己免疫。アトピー素因。
•粃糠性(ひこうせい)脱毛症:頭全体に細かい灰白色のフケが発生し毛髪が薄くなる。周囲に粃糠様鱗屑がある。皮脂の分泌により頭皮に炎症を起こすことが原因。
•萎縮性脱毛症:火傷、全身性強皮症、皮膚がんなどで毛包が破壊され大小様々な脱毛巣が多発し、皮膚は萎縮性。
•先天性脱毛症:常染色体劣勢遺伝形式。出生時発症。生まれつき髪の毛が少なく、縮れた状態。
•抜毛症:側頭部の線状の脱毛斑、境界不明瞭。脱毛班には残存する毛がある。頭皮への自傷、眉毛や睫毛など全身にみられる。強迫性障害の一種。

2022年11月19日土曜日

ボスミン筋注 年齢別投与量

13歳以上(≒中学以降)は0.5mg
6-12歳(≒小学生)は0.3mg
1-5歳(≒未就学児)は0.15mg
10kg以下の乳幼児は0.01mg/kg
効果不十分なら5〜15分間隔でシリンジ製剤を使用して0.5mgを追加投与すればよい。

新型コロナワクチン接種後、死亡例経過

☆ワクチン接種後の死亡例。高度肥満、SAS、DM、HT。
・ACS vs アナフィラキシー。咳が出た時点でボスミン筋注すべきという意見が多い。救命できたかは不明(難しかっただろうという意見多数)。
・皮膚症状はアナフィラキシーに必須ではない。
・朝から体調不良があり、DMによる無痛性AMIがあった可能性(不安定AP)。
・虚血が原因でsevere MRを来し、急激な肺水腫、その後一気に心停止に至ることがある(年1、2例)。高度肥満の人から喘鳴聴取できないというのは普通にあり得る。
・アナフィラキシーによる喉頭浮腫、窒息。その後、強い呼吸努力による陰圧性肺水腫様の病態。胸郭運動のみで換気がなければ喘鳴聴取しない。
・アナフィラキシーが原因でおこる心不全をKounis症候群という。
・アナフィラキシーで泡沫状のピンク色痰の報告はある。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/4712781/


2022年11月18日金曜日

8週間続く慢性咳嗽180例の解析

8週間続く慢性咳嗽180例の解析:50%は気道過敏性亢進(一部はβ刺激吸入が効果ある席喘息)、20%がGERD、残りは後鼻漏、病態不明(数%)

2022年11月17日木曜日

慢性咳嗽の処方例

例1)
•クラリスロマイシン200mg1T朝
•モンテカルスト10mg1T就寝前
•ビラノア20mg1T就寝前
•アンブロキソール1T夕食後
•レルベア200μg1吸入朝
•メプチンエアー10μg発作時1吸入1日8回まで
例2)
•クラリシッド200mg1日2T2X
•シングレア10mg1T就寝前
•ムコダイン500mg1T毎食後
• メプチンエアー10μg発作時2吸入1日8回まで

2022年11月15日火曜日

発達障害は遺伝するか

•一卵性双生児なら70%、兄弟姉妹は20%
•発達障害に関する遺伝子は多数あり、どんな人でもいくつかは持っている。あるかないかより、特性が強いか弱いかということ。
•環境による影響は「はっきりしない」。親の別の疾患や生活習慣が影響する可能性。親の育て方によって発症することはない。

2022年8月29日月曜日

サル痘は4人に3人は不顕性感染で3人に2人は糞便経由での感染性をもつ

サル痘は4人に3人は不顕性感染で3人に2人は糞便経由での感染性をもつ

この感染症の重要なポイントは、陽性者4人に1人しか症状を来さないこと、つまり、無症候性感染者によって感染が蔓延するという危険性である。

今月初めにネイチャー誌に掲載されたある研究では、直腸スワブから 3 人の無症候性男性がサル痘に曝露したことを研究者が確認し、それらのスワブのうちの 2 つから生存可能なウイルス DNA を分離しました。

http://blog.livedoor.jp/yoshiharu333/archives/56920206.html
https://www.medscape.com/viewarticle/979772?src=wnl_edit_tpal&uac=231753EV&impID=4575545&faf=1

2022年7月26日火曜日

緊急避妊薬(アフターピル)

☆緊急避妊薬(アフターピル)
・黄体ホルモン剤。商品名はノルレボ(1.5mg)(ゾロはレボノルゲストレル)。1錠15000円。ゾロは1万円ほど。
・性交後72時間以内なら妊娠阻止率70%以上。ノルレボは妊娠率0.7%、阻止率は90.1%。120時間以内であれば避妊効果あり。
・妊娠中絶薬ではない。
・従来はヤッペ法(中用量ピル2錠→12時間後にさらに2錠。阻止率が低く、嘔気嘔吐も強い)。
・効果:�排卵を遅らせる、�子宮内膜の増殖を防ぎ着床を防ぐ
・副作用:嘔気、嘔吐、頭痛、倦怠感、乳房圧痛、生理不順、下腹部痛、不正出血、浮動性めまい、傾眠。
。併用注意:抗けいれん薬(フェノバルビタール、フェニトイン、プリミドン、カルバマゼピン)、HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル)、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(エファビレンツ)、リファブチン、リファンピシン。
・服用後、生理予定日の出血があった、服用10日前後に少量の出血(消退出血)があった場合は避妊成功。確実なのは性交3週間後に妊娠検査薬で確かめる(経腟エコーで子宮内膜が増殖期にないことを確かめる)。
・ノルレボ服用後に妊娠した場合でも胎児への影響はない。
・ノルレボにより排卵が遅延することもあるので、その後は消退出血があるまでは性行為をしない。
・ノルレボを服用後に性行為をする場合は服用翌日からOC(低用量ピル)を服用し、その後はOCを継続する。
・緊急避妊法は緊急避妊ピルと緊急避妊リング。緊急避妊リングは銅付加のリング(Cu-IUD)。ミレーナは銅付加ではないが避妊率が高い。
・緊急避妊リングは性行為から120時間以内に装着。一度挿入すれば、数年にわたり避妊が可能。価格は2〜5万円ほど。
・生理中でも絶対妊娠しないとは言えずアフターピルを渡さなかったことについてクレームがつき兼ねない。

2022年7月23日土曜日

リンパ節腫脹の検査手順


リンパ節腫脹の鑑別

☆リンパ節腫脹の鑑別
・正常リンパ節は1㎝以下。
・3㎝を超えると悪性の可能性が高い。
・4週以上持続する場合は生検の適応。そうでなくとも、急速に増大、発熱、盗汗、LDH上昇は早急に生検。
・数日で急速に腫脹し有痛性ならウィルス感染、急性炎症。
・数週から数か月、無痛性なら悪性疾患。
・悪性リンパ腫、急性白血病でも急速に増大すると有痛性。
・結核性は無痛性で、徐々に腫脹し長期間変わらない。
・腫瘍性の場合は持続的に増大し、縮小傾向を認めない。ただし濾胞性リンパ腫、indolentリンパ腫では自然縮小することもある。
・フェニトインやメトトレキサートによる免疫抑制が原因のことも。
・感染性リンパ節炎では高熱、上気道炎症状を認める。
・悪性リンパ腫ではHodgkinリンパ腫のPel-Ebstein型発熱
(1週間の弛張熱、2,3週間の発熱)が有名だが稀、体重減少や盗汗、全身掻痒感を認める。
・歯科、耳鼻科領域の炎症で頚部リンパ節腫脹を認める。齲歯やピアス使用の有無の問診を。
・がんの転移は原発巣の問診。
☆リンパ節腫脹を認める主な疾患
①感染症
1)ウイルス性:伝染性単核症(Epstein-Barr virus)、風疹、麻疹、流行性耳下腺炎、水痘、HIV、不特定のウイルス感染症
2)細菌性(ブドウ球菌などによる膿瘍形成)
3)結核性、梅毒、トキソプラズマなど
②感染症以外による反応性
1)自己免疫疾患:全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、Sjögren症候群
2)その他:サルコイドーシス、薬剤性リンパ節症(phenytoinなど)、皮膚病性リンパ節症、血清病、亜急性壊死性リンパ節炎(菊池病)
③腫瘍性
1)リンパ節原発:Hodgkinリンパ腫、B細胞リンパ腫、T/NK細胞リンパ腫
2)リンパ節転移:癌腫(頭頸部癌、咽頭癌、乳癌、肺癌、食道癌、甲状腺癌など)、白血病(特にリンパ性)、多発性骨髄腫
④脂質代謝異常
Gaucher病、Niemann-Pick病
⑤内分泌疾患
甲状腺機能亢進症、Addison病
⑥全身性IgG4関連疾患
cf)
http://www.chugaiigaku.jp/upfile/browse/browse288.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/105/3/105_505/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/124/2/124_153/_pdf/-char/ja

2022年7月10日日曜日

労働衛生コラムNo.6 『有機溶剤健康診断』


2022年5月28日土曜日

コンタクト診療

<コンタクト診療>
☆点眼処方例
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●痛み
処方例)クラビット点眼1.5% 右眼1日4回1本 [保険病名:角膜炎、麦粒腫]
SPKs/o。CL中止。2−3日たっても改善ないときは一般眼科へ。
●目やに
処方例)クラビット点眼1.5% 右眼1日4回1本 [保険病名:角膜炎、麦粒腫]
目やに。改善しないときは一般眼科へ。
●異物感、ゴロゴロする、ドライアイで点眼希望
処方例)ヒアレイン点眼0.1% 両眼1日4回1本 [保険病名:点状表層角膜炎]
処方例)ヒアルロン酸NaPF点眼0.1% 両眼1日4回1本 [保険病名:ドライアイ]
処方例)ジクアス点眼3% 両眼1日6回1本 [保険病名:ドライアイ]
異物感。改善しないときは一般眼科へ。
●かゆみ、花粉症で点眼希望
処方例)アレジオン点眼0.05% 両眼1日4回1本 [保険病名:アレルギー性結膜炎]
処方例)ネオメドロールEE軟膏 1日1−2回 [保険病名:眼瞼皮膚炎]
結膜充血。改善しないときは一般眼科へ。
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☆5mlの点眼薬を1日4回両眼点眼する場合、約2週間はもつ。
☆CL装用中の点眼
アレジオン、ヒアレイン、ジクアスはCL装用中でも点眼OK。
☆妊婦への点眼
クラビット、アレジオンは有益性がリスクを上回る場合。
ジクアス、ヒアレインは記載なし。
→クラビット、アレジオン、ジクアス、ヒアレインは妊婦への点眼OK。
☆防腐剤
・ベンザルコニウム塩化物(BC):陽イオン性界面活性剤(マイティア人工涙液)→CL中止
・パラベン類(PB):パラオキシ安息香酸エステル類
・クロロブタノール(CB):アルコール類
・ベンゾドデシニウム臭化物(BD):陽イオン性界面活性剤
・クロルヘキシジングルコン酸塩(CH):陽イオン性界面活性剤(ジクアス点眼、ヒアレイン点眼)
・ソルピン酸、デヒドロ酢酸ナトリウム等:有機酸及びその塩類
・ホウ酸:等張化剤や緩衝剤(アレジオン点眼)
☆防腐剤とレンズ
・「含水性のソフトコンタクトレンズ×塩化ベンザルコニウム(BAC)」→レンズに吸着したBACが角膜障害の原因となる。
・「ポリビニルアルコールレンズ(PVA)×ホウ酸」→レンズを変形させる
☆アレジオン点眼液
変更前)2014.11まで「ソフトコンタクトレンズを装用している場合には、点眼前にレンズを外し、点眼5分以上経過後に再装用すること」
変更後)2014.12から「アレジオン点眼液が、コンタクトを装用したままの点眼が可能」に変更。
アレジオン点眼液も発売当初は、ベンザルコニウムが成分として含まれていたため、コンタクト装着時の使用はNGだったが、2014年の12月から防腐剤をリン酸水素ナトリウムとホウ酸に変更し、コンタクトを装着したままでも点眼が可能になった。
cf) https://inoue-kodomo-clinic.jp/topics01.html
☆ヒアレイン点眼
ヒアレイン点眼液0.1%と0.3%は防腐剤にベンザルコニウム塩化物が含まれていたため添付文書には、「ソフトコンタクトレンズを装用したまま使用しないよう指導すること。」と注意書きがあった。
しかし、2018年10月出荷分(予定)より防腐剤がクロルヘキシジングルコン酸塩液に変更となり、「ソフトコンタクトレンズを装用したまま使用しないよう指導すること」という注意書きが添付文書から削除された。
cf) https://pharmacista.jp/contents/skillup/academic_info/ophthalmology/3273/
☆血管収縮剤
塩酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸フェニレフリンなどは血管を収縮させ、充血を抑える作用があるが、血管を拡張させて血行を促し、疲労を回復する働きを阻害することもあるので、使い過ぎには注意。
☆ドライアイ点眼薬の使い分け
・ヒアルロン酸:傷修復作用あり。眼表面に20分しか滞留せず、涙液量を増やす効果なし。ベトつき感あり、空気中の浮遊物がくっつき、アレルギー性結膜炎の時期の使用は要注意。化粧品のヒアルロン酸で感作され、防腐剤無添加のヒアレインミニで接触性皮膚炎あり。
・人工涙液:頻回に点眼し過ぎると涙液中の有効成分を流すので注意。アレルギーの洗眼薬として使用する。
・ジクアス:水分量を増やす効果と乾きを防ぐ為のムチンという物質を増やす。2、3時間効果が持続し、中等度以上のドライアイに使う。最初はしみて、メヤニが多くなるが1週間程度で収まる。メヤニは涙液中のムチンが増えたため。気になる場合は点眼回数を減らす。防腐剤はソフトコンタクトレンズに吸着し難い物を使用しており、コンタクトレンズを装用したまま点眼する事ができる。
・ムコスタ:元々胃潰瘍を治療する為の内服薬だったため、粘膜の炎症を抑える効果あり。防腐剤フリーのため、コンタクトレンズ装用中でも点眼可。

2022年5月21日土曜日

失神+左胸水

めまい、失神、左胸水となると、一応大動脈解離を考慮。

2022年5月10日火曜日

住民税の計算方法

☆住民税の計算

・(総所得-所得控除)×0.1-税額控除+均等割(5000円)

・所得控除:雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除、人的控除

・税額控除:調整控除額、配当控除額、住宅借入金等特別税額控除額、寄付金税額控除額及び配当割額・株式等譲渡所得割額の控除額(→住宅ローン減税、ふるさと納税のうち所得税で控除できなかった分を引く)


2022年3月17日木曜日

ピルは乳がんリスクを高める

米Nurses' Health Study IIに参加した女性10万7069人を対象に、経口避妊薬(OC)使用によるサブタイプ別乳がんリスクを前向きコホート研究で検討した。その結果、現在のOC使用で浸潤性乳がんリスクが上昇し(非使用に対するハザード比1.31、95%CI 1.09-1.58)、使用期間が長いほど強い相関が見られた(非使用に対するハザード比:5年超1.56、1.23-1.99、5年以下1.19、0.95-1.49)。使用中止後5年以上経過した前OC使用者のリスクは、非使用者と同等だった(非使用に対するハザード比:使用中止後5-10年0.99、0.88-1.11)。
cf)
Burchardt NA, et al. Oral contraceptive use by formulation and breast cancer risk by subtype in the Nurses' Health Study II: a prospective cohort study. Am J Obstet Gynecol. 2021 Dec 15. Online ahead of print.

2022年3月2日水曜日

☆自動車運転などの注意記載がない花粉症薬

☆自動車運転などの注意記載がない花粉症薬
デザレックス、ビラノア、ディレグラ、アレグラ、クラリチン。
効果はディレグラ>ビラノア>デザレックス>クラリチン>アレグラ(諸説ありです)。