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2011年4月3日日曜日

☆胸痛

・胸痛患者は全て急性冠症候群として扱う
・トロポニンTが陰性でも心筋梗塞の可能性が5%ある→入院の必要性
・ST上昇、下降だけでなく、V1からV4に二相性のT波でもLAD病変(Wellens症候群)
・胸痛で見逃してはならない疾患8つ
 ①急性冠症候群
 ②急性大動脈解離
 ③心タンポナーデ
 ④緊張性気胸
 ⑤肺塞栓
 ⑥食道破裂
 ⑦急性胆嚢炎
 ⑧急性膵炎
・吸気時に増悪する胸痛は胸膜由来→肺塞栓、気胸、胸膜炎、肺炎、膿胸、心外膜炎、SLE
・急性心筋梗塞を疑うときは大動脈造影で急性大動脈解離に伴う心筋梗塞を否定する
 ∵急性大動脈解離に抗凝固療法、血栓溶解療法、心臓カテーテルが禁忌だから

診断
・不安定狭心症の診断:
 新たに起きた労作性狭心症、胸痛パターンの変化、安静時狭心症の3つのどれかが3週間以内に起きて、発作が1週間以内に起きたもの。
 (要するに狭心症発作が起きて3週間以内で最近1週間に発作があるものを不安定狭心症という)
・右室梗塞の診断:
 右側胸部誘導V4RでST上昇(V4を胸骨に対して対称に右側に移したのがV4R)
 通常の心筋梗塞によるショック→硝酸薬で冠血流を増加させ、カテコラミンで心拍出量増加
 しかし、右室梗塞で硝酸薬や利尿薬を投与すると静脈還流が減り、心拍出量が減少するのでせず、輸液を行う
・HOCMの診断:
 左室肥大(V5,6でR>26mm,V1S+V5R>35mm)、V3-6で陰性T波(V3,4→中隔肥大、V5,6→心基部肥大)、心エコーでSAM、中隔径/後壁径>1.3
 HOCMでも硝酸薬、利尿薬は静脈還流が減り、狭窄がひどくなるのでしない。ジキタリスもしない。
・心外膜炎の診断:
 先行感染がある、炎症反応あり、吸気で増強する胸痛、心膜摩擦音、全壁に及ぶ下に凸のST上昇
・心タンポナーデの診断:
 心エコーでecho free space
・急性大動脈解離の診断:
 大動脈造影CT
 ただし、造影CTをしなくても、次の3点がそろえば大動脈解離を否定できる。
 ①胸部X線にて縦隔の拡大を認めない
 ②血圧の左右差を認めない
 ③移動性の胸痛がない
・肺塞栓の診断:
 Dダイマーは偽陽性が多いので、肺塞栓の鑑別には使えない。
 次の8点がそろえば肺塞栓は否定できる。
 ①50才未満
 ②HR100未満
 ③SpO2>94%
 ④片側の下肢腫脹なし
 ⑤血痰なし
 ⑥最近の手術もしくは外傷なし
 ⑦肺塞栓や深部静脈血栓の既往なし
 ⑧経口避妊薬の使用なし

治療
・急性冠症候群(不安定狭心症、急性心筋梗塞)の治療
 MONA→モルヒネ、酸素、硝酸薬、アスピリン
 βブロッカーは冠動脈造影で異型狭心症を否定してから、硝酸薬は右室梗塞を否定してから
 徐脈にはアトロピン、体外ペーシング
 低血圧にはドブタミン(ただし、右室梗塞の場合は輸液)
 高血圧にはMONAで対処できる
・HOCMの治療
 βブロッカー(硝酸薬、利尿薬、ジキタリス、ドブタミンは禁忌)
・心外膜炎、胸膜炎の治療
 NSAID(ロキソニン)
・心タンポナーデの治療
 心嚢穿刺
・急性大動脈解離の治療
 βブロッカー、モルヒネ
 上行に解離があればStandfordAで人工血管置換術、Bentall手術、上行に解離がなければStandfordBで引き続き降圧療法
・気胸の治療
 第2肋間鎖骨中線上穿刺
・肺塞栓の治療
 酸素、ヘパリン静注
・胃食道逆流症の治療
 H2ブロッカー、だめならPPI

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