国試ポイント 消化管
・ガストリン:幽門部のG細胞が分泌→胃液↑、胃蠕動↑、LES圧↑
セクレチン:十二指腸内のpH↓で分泌→膵液中のHCO3↑、ガストリン↓、LES圧↓
CCK-PZ:脂肪酸が十二指腸を刺激→壁から分泌→胆汁↑、膵酵素↑
VIP:小腸壁から分泌→小腸蠕動↑、胃蠕動↓
・Z-E→ガストリノーマ、水様性下痢、難治性潰瘍、診断はBAO/MAO>0.6、空腹時ガストリン↑、セクレチン負荷でガストリン↑
・WDHA→VIPoma、水様性下痢、低K、無酸症
・小腸→ケルクリングのひだ
大腸→ハウストラ
・Zencker憩室:仮性、圧出型、咽頭食道移行部
Rokitansky憩室:真性、気管分岐部リンパ節瘢痕化→圧出型憩室
Meckel:真性、卵黄腸管の遺残、腸間膜付着部反対側、回盲部より50cm口側、異所性胃粘膜→小児下血、99mTcシンチ
十二指腸憩室:Vater乳頭部、Lemmel症候群=十二指腸憩室+胆石+胆汁うっ滞
大腸憩室:右側結腸、憩室炎が多い、tear drop(バリウムの溜り)
・便秘→ヒルシュ、甲キ↓、抗コリン薬、脱水、低K、高Ca
悪心嘔吐→低Na、高Ca
・消化管穿孔やイレウスではバリウム経口投与は禁忌(∵雑菌、刺激性でイレウス悪化)
・米のとぎ汁用→コレラ、WDHA
白色便→ロタウィルス
トマトジュース様下痢→薬剤性腸炎
・食道の狭窄部位
第1狭窄部位→輪状甲状軟骨部
第2狭窄部位→左主気管支分岐部(Th4)
第3狭窄部位→食道裂孔(Th11)
・LES圧→10~40mmHg
・胃食道逆流症:造影で滑脱型食道裂孔ヘルニアを探す、内視鏡でLosAngels分類/ルゴール染色、抗コリン薬は禁忌(∵蠕動↓→胃に食物がとどまる→胃酸↑)、治療はsemi-Fowler体位、H2blocker、PPI、抗D(プリンペラン、メトクロプラミド→蠕動↑)
・Saint3徴→肥満女性で食道裂孔ヘルニア+胆石+大腸憩室が起こりやすい
・マロリーワイス:嘔吐→ECJの裂創→吐血
・ブールハーベ:嘔吐→食道破裂(下1/3、左後方)→縦隔炎、膿気胸(重篤)
・食道癌:早期癌→転移のないm癌(早期胃癌はm,sm癌で転移の有無は関係なし)、ルゴールで不染性、飛び石転移、治療は右開胸で食道全摘、胃管で再建、食道気管支瘻は手術適応外
・アカラシア:下部食道アウエルバッハ神経叢の変性→上部は拡張、下部はpig tail、食道癌合併、メコリル試験、治療はバルーン、Caブロッカー、ヘラー手術(筋層切開)
・先天性食道閉鎖:羊水過多、ネラトンカテーテルでcoil up、Gross分類→胃泡があればC、なければA
・食道静脈瘤破裂:緊急内視鏡、輸液、酸素、バソプレッシン、バルーン圧迫、EIS(硬化療法)、EVL(結紮療法)
・AGML:内視鏡で診断、Sydney system、治療はPPI、H2ブロッカー、PG
・慢性胃炎:A型は胃体部、悪性貧血、壁細胞抗体+、B型は幽門部、大部分の消化性潰瘍
・メネトリエル病:巨大肥厚性胃炎、giant fold、蛋白漏出性胃腸症(胃酸↓、粘液↑、α-AT試験)
・胃潰瘍:50~60才、胃角部小弯側、老人になると胃体上部へ、食後腹痛
・十二指腸潰瘍:30~50才、球部前壁、空腹時腹痛
・潰瘍所見→ニッシェ、タッシェ、ハンプトン線
・ヘリコバクターピロリ:G-桿菌、AGML、慢性胃炎、潰瘍、MALTリンパ腫、胃癌、治療はOMC療法(オメプラゾン(PPI)、アモキシリン(AMPC)、クラリスロマイシン)
・胃癌:0>3>2>4>1、A>M>C、小弯>後壁>大弯>前壁、0=早期癌(m,sm癌、転移は問わず)、早期胃癌はⅡcが最多、印環細胞癌や硬癌は低分化腺癌で3、4型が多い
・BillrothⅡ法→早期/晩期ダンピング、輸入脚症候群(胆汁性嘔吐)、GERD、骨粗鬆症、盲係蹄症候群(B12↓、Alb↓)、鉄欠乏
・胃ポリープ:過形成性>腺腫性、腺腫性は癌化あり
・胃粘膜下腫瘍→平滑筋腫、迷入膵、カルチノイド腫瘍、bridging fold、癌臍
・胃肉腫:70%がリンパ腫、30%が平滑筋肉腫
・GIST:消化管平滑筋のカハール細胞由来、KIT蛋白の異常→イマニチブ(分子標的薬)
・クローン病:口~肛門に非乾酪性類上皮肉芽腫、特に回盲部、縦走潰瘍、敷石像、穿孔狭窄、難治性痔瘻、治療はIVH、ED、サラゾピリン、5-アミノサリチル酸、ステロイド、免疫抑制薬
・腸管ベーチェット→回盲部、下掘れ型
・腸結核→回盲部、老人、乾酪性肉芽腫、輪状潰瘍、瘢痕狭窄、便中結核菌+
・UC:直腸から上行、中毒性巨大結腸→穿孔→敗血症、陰窩膿瘍、10年以上経過で10%が癌化、壊疽性膿皮症や結節性紅斑を合併、重症度判定は発熱/排便回数/血便の程度
・虫垂炎→McBurney、Lanz、Rovsing、Rosenstein
・偽膜性腸炎:老人に広域抗生剤→菌交代でクロストリジウムディフィシル↑→下痢、腹痛、発熱、治療はバンコマイシン
・家族性大腸腺腫症(FAP):若年、AD、APC遺伝子、20代前半に全大腸切除
・Gardner:若年、AD、腺腫性ポリポーシス、下顎骨腫、類皮膿疱
・Peutz-Jeghers:若年、AD、過誤腫性ポリポーシス、四肢や口唇のメラニン沈着、卵巣、子宮、肺に癌
・Cronkhite-Canada:中年、大腸ポリポーシス、蛋白漏出性胃腸症
・大腸ポリープ:腺腫性>過形成性、腺腫性には絨毛状or腺管状、絨毛状腺腫は癌化あり
・大腸癌:高分化型腺癌、1/3強が直腸、1/3弱がS状結腸にできる、早期癌はⅠ型、進行癌は2型が多い、CEAやCA19-9は経過観察に使う、apple core sign、Dukes分類B(壁貫通+、リンパ節転移-)、上部直腸は肝転移、下部直腸は肺転移、肛門癌は鼠径部リンパ節転移
・Lynch症候群:AD、癌抑制遺伝子の異常、ポリポーシスのない大腸癌、他の癌も合併
・消化管カルチノイド:Kultschitzky細胞由来、気管支、性腺、虫垂、胃、直腸に発生、尿中5-HIAA↑、治療はソマトスタチンアナログ、肝転移でカルチノイド症候群(皮膚紅潮、下痢、TR、喘息)
・イレウス:経口バリウムは禁忌
単純性→金属性グル音↑、他のイレウスではグル音↓
麻痺性→腹膜炎、低K、ビンクリスチンやDMによる自律神経障害、動脈閉塞
痙攣性→鉛
絞扼性→腸重積、腸軸捻、ヘルニア、WBC↑
治療は絶飲絶食、乳酸リンゲル、イレウス管、絞扼性は開腹術
・腸軸捻:S状>盲腸、老人、coffee bean、S状が長い、治療はブジー、待機的にS状結腸切除
・腸重積:3ヶ月~2才、上気道感染→間欠的啼泣→粘血便、Dance徴候(右下腹部空虚)、注腸で蟹爪を確認してバリウム高圧浣腸
・外鼠径ヘルニア→男児、陰嚢内腫瘤
・内鼠径ヘルニア→成人男性、鼠径部突出
・大腿ヘルニア→高齢多産婦、嵌頓が多い
・臍ヘルニア→出ベソ
・虚血性大腸炎:老人、動脈硬化→左半結腸の虚血→可逆性の粘膜表層の炎症、拇指圧痕像
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