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2012年2月3日金曜日

必修ポイント

必修ポイント

・ヒポクラテスの誓い:医の倫理(最良の養生法を行う、無償で術を教える、石は切り出さない、女、奴隷を差別しない、他人の秘密を守る)
・ジュネーブ宣言(世界医師会宣言):現代版ヒポクラテスの誓い
・医師法第1条:公衆衛生の向上に努める
・一次予防についての宣言
アルマアタ宣言:発展途上国のプライマリーヘルスケア向上(上水道下水道を作ろう)
オタワ憲章:先進国のヘルスプロモーション(肥満を避けよう、運動をしよう)
・医師患者関係で大切なこと:契約で成り立つ対等な関係、互いに信頼し協調する、患者の内面的ストレスにも配慮
・行動変容のステージ
無関心期→関心期(行動変容が必要だとはわかっている)→準備期(続かない)→行動期→維持期(行動変容が6M以上持続)
・行動変容を起こさせるには:
できていないことを指摘、病気の怖さを強調は常に×
<無関心期>
行動変容は難しいときは、患者の解釈モデルを聴取(自分の病気をどう思っているか)
病気についての理解を深める
<関心期>
患者の考えを聞く→私はこうなりたい→結果期待感を持たせる
患者の努力を前向きに評価→私はできるぞ→自己効力感を持たせる
<準備期>
行動計画を立てる
<維持期>
社会的、環境的支援
・コンプライアンス:服薬や指示を守ること、服薬指示が守れないなら服薬時間、回数、薬剤変更を
・アドヒアランス:ただ指示に従うだけでなく積極的に守ろうとすること、アドヒアランス低下は医療費増大の原因、低下時は説明、対話、解釈モデル聴取、治療変更、DOTSなど
・リスボン宣言:患者の権利
良い医療を受ける権利、セカンドオピニオンの権利、自己決定権、意識喪失下は法定代理人が決定(ただし自殺企図は治療する)、カルテ開示権利、健康教育を受ける権利、尊厳性の権利、宗教を理由に治療拒否する権利
・患者の自己決定権が制限される場合:
小児、胎児、意識障害、自殺企図、精神疾患、伝染病、食中毒、麻薬
・麻薬は知事、食中毒と感染症は保健所長
・インフォームドコンセント:同意は撤回可能、説得は不適切、訴訟免責ではない、診断結果/治療処置/リスク/治療の選択肢/予後を説明、看護師は看護についてのインフォームドコンセント→医師だけではないので医療法が規定
・エホバの証人:保存血輸血は拒否、血漿成分輸血、血液透析、人工心肺はOK
・守秘義務:患者の承諾無しに第三者に開示→刑法の守秘義務違反
・診療情報提供書:セカンドオピニオンを求めるときに患者に渡すもの、臨床経過/検査結果/治療内容を記載
・診療ガイドライン:EBMに基づいて作られた診断基準や治療法のガイドライン
・診断群分類:diagnosis procedure combination(DPC)、マルメ、肺炎なら5000点(50000円)以内と決められており、その範囲内で全てを行う
・PDCAサイクル:Plan→Do→Check→Act、製品や業務の品質を維持向上させる
・入院診療計画書(クリニカルパス):いつどんな治療検査をするかを表にしたもの、入院7日以内に作ること、利点は患者に説明しやすい、最低限の質の確保、チーム医療を円滑にする、医師だけが作るのではない→医療法が規定
・治験:
薬事法(厚労省基準)、GCP(good clinical practice、文書による説明と同意、患者人権の保護記録)に沿って行われる
病院内の施設内倫理委員会(IRB:institutional review board)が許可する
ニュールンベルグ綱領(インフォームドコンセント)、ヘルシンキ宣言(患者の健康が医学の進歩より大切)
double blindなど研究結果が患者に還元されるとは限らない
第Ⅰ相(健康成人ボランティア)→第Ⅱ相(少数の軽度な患者)→第Ⅲ相(患者を対象)→第Ⅳ相(販売後試験)
・ターミナルケア:終末期医療、緩和ケア、チーム医療で患者と家族の全人的苦痛を支援、治療方針の決定に患者の参加を求める、生命予後を改善しない根治治療はしない、癌だけとは限らない、転移巣に対しても行う
・疼痛緩和:癌と診断された時から始まる、経口投与が原則、NSAID→コデイン→モルヒネ→オピオイドローテーション(フェンタニル、オキシコドン)→神経ブロック、モルヒネの副作用は悪心嘔吐、便秘、大量投与で呼吸抑制(拮抗薬はレバロルファン、ナロキソン)、モルヒネは極量設定なしで十分量を投与、薬効が途切れないように時刻を決めて投与
・キューブラー・ロスの死ぬ瞬間:否認、怒り、取引き、抑うつ、受容
・ホスピス:ターミナルケア専門の病院、保険診療の対象
・リビングウィル:尊厳死宣誓文書、DNRオーダーはこれのひとつ
・DNRオーダー:Do not resusciate、心肺蘇生の拒否、ただし経管栄養、酸素吸入、口腔ケア、体位変換は行う
・安楽死は全て違法、オランダやオレゴン州では認めている
・尊厳死:無意味な延命治療を拒否、疼痛で正しい判断ができなくなると困るので除痛が重要(点滴、カテーテル、エアウェイの抜去はよく行われている様だが…)(KCl静注まで行くと明らかに違法)
・全人的苦痛:身体的、精神的、社会的、霊的
身体的苦痛:NSAID→コデイン→モルヒネ
社会的苦痛:家族、仕事、経済、遺産相続
霊的苦痛:苦しみの意味、人生の意味、神の存在、罪の意識、価値観の変化、死生観、死の恐怖、孤独感
・死期が近づいている初見:下顎呼吸、臨終の喉鳴り(気道分泌物、喉頭筋弛緩で呼吸音が大きくなる)
・インシデント:患者に害はないが、ヒヤッとした事例
・アクシデント:患者に害を与える医療全過程における人身事故=医療事故
・医療過誤:重大医療事故、後遺症や死亡
・医療事故を減少させる対策
SHELモデル:ソフトウェア、ハードウェア、環境、個人的要素
fail safe(いかなる人間も過ちを冒しうる)
医療システムの見直し(指示系統)、他病院の前例からの教訓、複数の医療従事者によるチェック体制、情報開示
口頭での指示は避ける、同姓患者の確認、紛らわしい薬品名の確認、薬剤の投与経路容量の確認
ホウレンソウ:報告、連絡、相談、インシデントリポートは医療安全管理室に報告
・ハインリッヒの法則:1件のアクシデントには29件の軽度の事故、300件のインシデントがある
・医療事故には①適切な治療をしなかったことが原因のものと、②医療行為が新たな障害を与えたもの
・医師の届出義務
医師法21条:異状死体や異状死産児→24hr以内に警察署長
麻薬及び向精神薬取締法:麻薬中毒患者→直ちに知事に報告
感染症法:1~4類→直ちに保健所長、5類→7日以内に保健所長
食品衛生法58条:食中毒患者→直ちに保健所長
医療法:診療所開設時→10日以内に保健所長
・診療録:医師法24条、電子媒体も可、保存は5年間(XpやECG等の検査記録は2年間)、患者の住所も書くこと、以前のことを訂正する場合は訂正日にその旨を記載
・電子カルテの条件:真正性、見読性、保存性(これらが満たされなければならない)
真正性:書き直しがチェックされていること
見読性:読めるような状態で保存されていること
保存性:5年間保存されていること
・カルテの書き方
POMR(problem oriented medical record)で疾患を#1,#2,#3…と書きだして、それぞれにSOAP(subjective主訴,objective検査結果,assesmentこのままでよいか,plan今後の予定)を書いて、最後に指導医の確認をもらう
・システムレビュー:医療面接や診察の最後に足の先から頭の先まで見落としはないか病歴を聴取
・診断書の交付:診察、検案、出産に立ち会った医師は正当な理由なしに断れない(医師法19条)、診察、検案、出産に立ち会わないで交付してはならない、ただし診療中の患者が受診後24hr以内に死亡した場合の死亡診断書はこの限りではない(医師法20条)
・死亡診断書
書き方:印刷文字の消去は二重線、自筆文字の消去は二重線と押印、空欄には斜線を引く、推定伝聞はその旨を書く
検案日と検案書発行日は同一である必要はない
医師自身の署名であれば押印不要
死亡後7日以内に死亡届に添付して市町村に提出→埋葬火葬許可書
死因:①自然死(病死、老衰)、②不慮の外因死(事故、中毒、熱射病など)、③自他殺または不詳の外因死(自殺、他殺)
自然死以外は全て異状死
・死体検案:死体を外表から観察して死因を判断、遺族の承諾不要、医師であればできる、解剖ではない、死亡→検案→異状死体→検視(警察)→犯罪性があれば司法解剖
・解剖
司法解剖:犯罪の可能性があるときに大学の法医学教室が行う解剖、遺族の承諾不要
行政解剖:監察医制度がある都道府県で検案しても原因不明なときに監察医が行う解剖、遺族の承諾不要
承諾解剖:監察医制度がない都道府県で検案しても原因不明なときに監察医が行う解剖、遺族の承諾が必要(承諾しなければ死因不明のままで死亡診断書、死亡検案書を発行できず火葬ができないので承諾するしかない)
病理解剖:医学的な検索のために病理学教室が行う解剖、遺族の承諾が必要
・監察医制度
知事の任命で、行政解剖を行う医師を監察医という
行政解剖は犯罪の可能性はないが伝染病や公害病において死因を明らかにするためにする
・人工妊娠中絶は22週未満の中絶、このうち12~22週のものは人工死産として人口動態統計に入れる、人口動態統計は全て12週以降のものを統計する
・助産師が発行できる証明書:出生証明書、死産証書、死胎検案書
・生活保護:憲法第25条、福祉事務所のケースワーカーが相当する
・混合診療:自由診療+保険診療であれば全て自由診療扱いになる
・診療報酬:出来高制は過剰診療、包括医療(マルメ)は過小診療を誘発
・EBM:臨床上の疑問点の抽出、文献の収集、文献の批判的吟味、個々患者への対応
・NBM:患者と対話し、全人的なアプローチを行う
・感度:疾患を持つ人が陽性になる確率
 特異度:疾患を持たない人が陰性になる確率
 尤度比=感度/1-特異度
 検査前確率:有病率
 検査後確率:検査陽性の人が疾患を持つ確率、検査陰性の人が疾患を持つ確率(検査結果を踏まえてその人が病気である確率)
・尤度比が高いほど、検査前確率と検査後確率の差が大きいほど有用な検査
・感度の高い検査(スクリーニング検査)が一度でも陽性であれば精密検査が必要
 特異度が高い検査(確定審査)が一度でも陽性であれば確定診断がつく
・チーム医療:チームリーダーは医師とは限らない、家族や患者も参加する
・特定機能病院:高度な医療を提供、開発する病院、救急医療はなくても良い、医療研修を行う、大部分の大学病院、国立循環器病センター、国立がんセンター、大阪府立成人病センター
・理学療法士PT:運動、電気刺激、マッサージ
・作業療法士OT:手工芸、工作(職業訓練ではない)
・臨床工学技士CE:人工心肺、血液透析、心臓カテーテルの操作や保守
・言語聴覚士:嚥下訓練、人工内耳の調整
・社会福祉士:日常生活が困難な患者の相談、助言
・介護福祉士:介護
・精神保健福祉士PSW:精神障害者の相談、助言
・ホームヘルパー:ケアプランに沿って家事など生活全般のサービス、国家資格ではない
・医療ソーシャルワーカー:公的機関への申請、転院先の調整、退院後の受け入れ施設の調整など、国家資格ではない
・ソーシャルワーカー:患者の社会的、経済的、心理的悩みの相談、助言、国家資格ではない
・ケースワーカー:福祉事務所の職員
・高齢医学:個人差が大きい、症状が非特異的、炎症症状に乏しい、脱水になりやすい、高音域からの聴力低下、水晶体弾性低下による近見障害、肺活量↓/拡散能↓/残気量↑しかし過換気によりPaCO2は正常、細胞性免疫は低下/液性免疫は保持、細胞内液が低下
・医療面接:挨拶→自己紹介→患者確認(確認のためお名前を教えてください)→主訴の確認→現病歴(症状の発生とその経過)→既往歴、家族歴、生活歴(アレルギー)→システムレビュー→何か言い残したことはないですか?
・医療面接の注意事項:共感的態度、支持的態度、理解的態度は信頼関係を形成する、否定的な発言は信頼を得にくい、沈黙時には患者が話し始めるまで待つ、訴えを遮らない、話す内容を時々要約する、前半はopen ended question(Yes/Noで返答できない質問)、後半はclosed question(Yes/Noで返答する質問)、openかclosedかは患者の返答で決まる(closedのつもりで聞いてもYes/Noで答えなければそれはopen)
・ストレス反応stress coping:病気→不安→ストレス→抑うつ、反動(八つ当たり、すぐ切れる)、拒否、退行
・反動、抑うつに対してはまず共感的態度で信頼を形成してから、不安な気持ちやその原因を聞き出すこと
・癌の告知:信頼関係の構築→患者の受容能力の把握→患者が知りたいか知りたくないか→何段階かに分けて伝える→告知後の精神的ケア
・バイタルサイン:死ぬと必ずなくなる→①自発呼吸12~20回/分②脈拍数60~100回/分③血圧120/80mmHg以下④体温36~37℃
・高血圧:120/80以上:高血圧前症、140/90以上:軽症高血圧、160/100以上:中症高血圧、180/110以上:重症高血圧
・注意すべき危険因子:
骨粗鬆症:喫煙、閉経
胃癌:塩分摂取、Hピロリ
脳出血:低蛋白食
虚血性心疾患:適度な飲酒は入らない!、高血圧、塩分、喫煙
子宮体癌:未婚、未産、肥満、糖尿病、高血圧
乳癌:未婚、未産、乳癌家系、高脂肪食
喫煙が危険因子(忘れやすい):膵炎、肝炎、歯周病、骨粗鬆症、うつ、SIDS
・嗄声:声帯の振動数低下、咳はできる、大きな声は出せない
・喘鳴:聴診器なしで聞こえる呼吸音、stridorは上気道狭窄(クループ)、wheezeは下気道狭窄(喘息)
・Trendelenburg体位:出血性ショック時に頭を低くする(呼吸困難、緑内障ではしない)
 semi-Fowler体位:左心不全の時にする半起坐位
 Sims体位:昏睡体位、左側臥位なら左腕を前に伸ばし、右腕を枕にし、左足を伸ばし、右足を前に曲げる
・脈拍:2,3,4指の指腹で撓骨動脈を触知、15秒×4(10秒×6)、吸気で頻脈、呼気で徐脈
・パニック値:K値が7以上→まずECGでテントT、QRS幅拡大があるか確認→なければ採血時の溶血
・採血時は前もって試験官に氏名を貼付
・試験紙陰性、ズルホサリチル酸陽性→BJP
・喀痰採取→うがい後に採取
・静脈採血:血管が浮き出ないときは手拳を何度も作る、点滴部位より遠位で採血
・針の太さ:x(ゲージ)=25mm÷x
・赤沈:クエン酸Na添加、正常10±5mm
 血算:EDTA添加
 血ガス:ヘパリン添加、採血後は圧迫止血
・腰椎穿刺:CTでSOLないことを確認してからする、針先は頭先に向ける、2~5ml採取
・髄膜炎菌は冷蔵庫に入れると死ぬ
・血液培養:発熱時、採血部位を変えて、3回行う
・カテーテル感染:抜去後、カテ先培養
・便潜血:血便があるときは不要、便の表面採取、潜血食不要
・MRI禁忌:ペースメーカー、ICD、Parkinson深部植え込み、鉄製脳動脈瘤クリッピング、妊娠初期、タトゥー
・心嚢穿刺:剣状突起と左肋骨弓との接点の一横指下(Larry点)を45度左後上方に穿刺
・血管造影:腎不全には禁忌、ヘパリン化して行う、術後は硫酸プロタミンで中和
・βブロッカー禁忌:喘息、AVブロック、褐色細胞腫への単独投与、糖尿病
・保険適応になる禁煙診療の条件:ファーガスストロームのニコチン依存度指数が5点以上、ブリンクマン指数が200以上、直ちに禁煙希望、標準手順書に文書で同意
・適度な飲酒:純アルコール20g/日以下、大量飲酒は150g以上
・アンブロアス・パレ:外科学の父、理髪師
 ルネ・ラエネク:聴診器発明
 エドワード・ジェナー:種痘ワクチンを初めて行った
 パスツール:細菌自然発生説を否定、狂犬病ワクチンを初めて行った
 ロバート・コッホ:炭疽菌、コレラ菌、結核菌を発見
 ポール・エーリッヒ:化学療法を確立
 カール・ランドシュタイナー:血液型を発見
 アレクサンダー・フレミング:ペニシリンを発見
 アルベルト・シュタイツァー:アフリカ原住民への医療
 貝原益軒(かいばらえっけい):養生訓
 山脇東洋:日本で最初に人体解剖
 前野良沢(まえのりょうたく)、杉田玄白:解体新書
 華岡青洲:世界で初めて全身麻酔による乳がん手術
 北里柴三郎:破傷風菌、ペスト菌の発見
 

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