眼科ポイント
1解剖と生理
☆眼球の構造
・瞳孔2~4mm(虹彩の間)→加齢により縮瞳
・眼軸長24mm
・壁
外膜:角膜→強膜
中膜:虹彩→毛様体→脈絡膜(中膜=ぶどう膜)
内膜:網膜(後部にしかない)
・中間透光体=角膜、房水、水晶体、硝子体→無血管野
・黄疸は眼球結膜で見る(白い所が黄色になるからわかりやすい)、貧血は眼瞼結膜で見る
・強膜は眼球結膜で覆われているので外からは見えない。眼瞼結膜と眼球結膜の折り返し部は円蓋という。
・眼球結膜と強膜の間の間質スペースを上強膜といい、悪性関節リウマチでは上強膜に炎症が起きる。
☆角膜
・外から上皮、実質、内皮
・上皮は重層扁平上皮で再生能あり。
・実質は皮膚の真皮と同じ→ムコ多糖あり→ムコ多糖症(ハーラー、ハンター、モルキオ)で角膜混濁。しかし、ハンターはXRで軽症なので角膜混濁なし
・内皮は房水と実質の間の物質交換をする。再生能がない。
・上皮と実質の境目はボーマン膜、内皮と実質の境目はデスメ膜。デスメ膜にはWillson病で銅蓄積(Kayser-Fleischer輪)
・角膜には40Dの屈折力があり、水晶体には20Dの屈折力がある
・角膜はV1支配の知覚あり→角膜疾患は全部疼痛あり
☆網膜
・10層構造
・10層目は網膜色素上皮層で1~9層と発生が違うのでここで剥離を起こしやすい。
・9層は視細胞外節層(杆体錐体層)
・視細胞
桿体細胞:明暗機能→網膜周辺に多い。光によりロドプシン→ビタミンAで活動電位↑。rod→round
錐体細胞:色覚(赤緑青)→黄斑部に多い。cone→center
☆内眼筋
・毛様体筋:Muller筋はⅢ支配、水晶体厚み↑、Brucke筋は交感N支配、水晶体厚み↓
・瞳孔散大筋は交感神経支配、瞳孔括約筋は動眼神経支配
・眼輪筋は顔面神経支配で閉眼→麻痺で兎眼
上眼瞼挙筋は動眼神経支配で開瞼→重症筋無力症で眼瞼下垂
瞼板筋は交感神経支配で開瞼→ホルネル症候群で眼瞼下垂
☆外眼筋
・上を見る→上直筋、下斜筋
下を見る→下直筋、上斜筋
内側を見る→内転筋
外側を見る→外転筋
・外転筋は外転神経、上斜筋は滑車神経、残りは動眼神経支配
・脳圧亢進で外転神経麻痺が起こりやすい(頭蓋内走行距離が長いため)
☆神経
・視神経管には視神経と眼動脈が通る
・上眼窩裂にはⅢ、Ⅳ、Ⅵ、Ⅴ1が通る
・下眼窩裂には
・海綿静脈洞の近くを通るのはⅢ、Ⅳ、Ⅵ、Ⅴ1、Ⅴ2
☆対光反射
・網膜→視神経→視交叉→EdingerWestphal核(Ⅲ副核)→毛様体神経節→瞳孔括約筋→縮瞳
☆輻輳反射
・近見→内直筋→Ⅲ→副交→縮瞳
☆視覚路
・網膜→視神経→視交叉→外側膝状体→Meyer's loop(頭頂葉or側頭葉)→後頭葉
・視交叉より前の障害:異名半盲
視交叉より後の障害:同名半盲
視交叉の障害:両耳側半盲
頭頂葉の障害:対側の下4分の1半盲
側頭葉の障害:対側の上4分の1半盲
後頭葉の障害:黄斑回避の同名半盲
☆房水
・房水は毛様体中を流れる毛細血管からの滲出物。∴血管収縮で房水産生抑制。
・隅角にある線維柱帯というフィルタを通って、シュレム管から排出される。
☆涙腺
・眼の外上方にある
・涙腺で産生→涙点→上下の涙小管→涙嚢→鼻涙管→下鼻道
2角膜疾患
☆角膜移植
・死亡後48時間以内に移植
・全層移植が基本
・角膜移植だけは本人の同意書の必要なし
・HLA matchingの必要なし(∵無血管野だから)
・角膜変性症、円錐角膜、CJD、HCVからの移植は不可
☆HSV
・片眼性、疼痛あり、フルオレセイン染色で樹枝状角膜炎
・治療はIDU、アシクロビル
☆眼部帯状ヘルペス
・VZV、疼痛あり、角膜に水泡
・虹彩毛様体炎も起こす→続発性緑内障
☆乾燥性角膜炎
・dry eye、顔面神経麻痺による兎眼
・角膜乾燥→損傷→表面凹凸→乱反射による羞明
☆ふっ行性角膜潰瘍(つき目)
・稲の穂でつくことから。
・外傷→ブ菌感染→前房蓄膿
・前房蓄膿があれば、ベーチェット病かつき目
・治療は抗菌薬投与
☆アメーバ角膜炎
・コンタクトで起こる
・アカントアメーバ、緑膿菌が原因
☆円錐角膜
・両側性、思春期に角膜が円錐状になる(30歳くらいで停止)
・治療はコンタクト、視力矯正が無理なら角膜移植
☆水疱性角膜症
・角膜内皮の障害→ポンプ機能↓→実質に水がたまる→浮腫により視力障害
・原因は、白内障手術ミス、外傷、HSV、遺伝
・内皮は再生能がないので、角膜移植しかない
・スペキュラーマイクロスコープで500/mm2以下で発症(正常は2500~3000/mm2)
☆翼状片
・鼻側から角膜へ線維芽細胞が増殖
・紫外線、埃が誘引
・治療はope、放射線、マイトマイシンC
☆角膜損傷
・酸、アルカリ→とにかく水で20分くらい洗い流すこと→アトロピン、ステロイド点眼
・鉄片異物→単純Xp(Comberg法)で検査。鉄は磁性体なのでMRIは禁忌。
・雪目、電気性眼炎→スキーや溶接作業による点状表層角膜炎。両側性。
3緑内障
☆開放隅角緑内障
・診断は眼底と視野(眼圧は正常なことがあるため)
・眼圧はトノグラフィーで測定する。
・隅角は開放されているが、シュレム管の調子が悪いのが開放性。
・高眼圧(21mmHg以上)→乳頭陥凹(乳頭が2重丸)→傍中心暗点
→乳頭陥凹から時計回りに網膜障害→ブエルム暗点(弓状暗点)
乳頭陥凹から反時計回りに網膜障害→ザイデル暗点
→最終的にはブエルムとザイデルがつながって輪状暗点
・自覚症状をほとんど伴わないまま視神経萎縮→失明
・高眼圧が数年続く間に、壁が圧迫されて正常眼圧になっていることもある(正常眼圧緑内障)
・治療:
房水排出促進
ピロカルピン点眼:Ach様物質。副交感刺激→縮瞳→隅角が広がる
PGF2α点眼:PGは管の拡張が基本作用。シュレム管の拡張。
房水産生抑制
βブロッカー点眼(プロプラノロール):α優位になり血管収縮
エピネフリン点眼:交感神経刺激で血管収縮
脱炭酸酵素阻害薬(アセタゾラミド):
マンニトール:血漿浸透圧を上げる
線維柱帯切除術
☆急性緑内障発作
・診断は眼圧!!
・急性発作を起こすのは閉塞隅角緑内障
・悪心嘔吐を伴った頭痛や眼痛と視力障害、房水圧上昇で角膜浮腫→プリズム効果で虹視症
・偏頭痛発作と似ていることに注意!
・消化管造影に使うブスコパンなど、抗コリン作用薬剤がきっかけ。
・治療はピロカルピン点眼、レーザー虹彩切除(レーザーは再発しやすい)
☆先天性緑内障
・先天的高眼圧→牛眼
・Sturge-Weber症候群(片側性のV1,V2領域顔面血管腫+牛眼~脈絡膜血管腫、レール状石灰化)
4ブドウ膜疾患
・前は虹彩毛様体炎、後ろは網脈絡膜炎
・虹彩毛様体炎→毛様充血、温流、角膜後面沈殿物、前房蓄膿、虹彩癒着→白内障、緑内障
・ブドウ膜炎とくれば、ベーチェット、サルコー、原田!、交感性眼炎、トキソプラズマ、CMV、VZV
・治療は散瞳薬のアトロピン(副交感遮断)、自己免疫にはステロイド→シクロスポリン
・検査時の散瞳薬は作用時間が短いトロピカミド(ミドリン)を使う。
☆ベーチェット病
・症状
皮膚に有痛性再発性口腔内アフタ、結節性紅斑
前房蓄膿を伴った虹彩毛様体炎
外陰部潰瘍、精巣上体炎
回盲部の易穿孔性潰瘍(腸管ベーチェット)
大動脈瘤、髄膜炎
・検査:HLA-B15陽性、針反応陽性
・治療はコルヒチン、アトロピン、シクロスポリン
・腸管ベーチェットはクローン病との鑑別が必要。
・前房蓄膿→ベーチェットorつき目
☆サルコイドーシス
・全身に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫ができる
・症状
検診時にBHLで発見→間質性肺炎
豚脂様角膜後面沈着物を伴ったブドウ膜炎
皮膚に結節性紅斑、サルコイド結節
心ブロックによる突然死
視床下部に肉芽腫ができて尿崩症
・検査:両側肺門部のBHL、血清ACE上昇、CD4優位のTリンパ球増加、ツ反陰転化とγ-G上昇、血清Ca上昇
・BHLのみなら経過観察で8割がよくなる。臓器病変があればステロイド
☆原田病
・メラノサイトへの自己免疫
・メラノサイトは皮膚、ブドウ膜、髄膜、内耳にある
→白斑、白髪、両側性ブドウ膜炎、髄膜炎、感音性難聴
・蛍光眼底造影で造影剤が至る所で漏れる(サイトカインによる血管透過性亢進)
・進行すると夕焼け眼底
・治療はアトロピン、ステロイド
☆中心性漿液性網脈絡膜炎
・黄斑部の網膜と脈絡膜の間に水がたまる→網膜剥離→突然の遠視、変視
・ストレスの多い中年男性
・蛍光眼底造影で黄斑部で造影剤が漏れる
・2、3ヶ月で自然治癒(黄斑部以外をレーザー光凝固)
☆ブドウ膜腫瘍
・悪性黒色腫:網膜剥離を起こす
・転移癌:肺癌、乳癌
・von Hippel Lindau病:小脳と脈絡膜に血管芽腫
・Sturge Weber症候群:顔面皮膚と脈絡膜に血管腫(→牛眼)
☆虹彩結節
・肉芽腫性ブドウ膜炎、vonRecklinghausen病
5網膜疾患
☆網膜剥離
・眼底検査→倒像鏡やGoldman三角鏡、網膜機能→ERG
・裂孔原性と非裂孔原性がある。
☆裂孔原性網膜剥離
・老人:硝子体の液状化+首振りによる網膜の裂け目→裂け目に水が入り込む→徐々に剥離
若年:眼軸が長すぎて剥がれる(強度の近視)。格子状変性を伴なう。
・裂け目から出血→ヘモグロビンがふらふらと動く→飛蚊症
・剥がれるときに視細胞を刺激→光視症
・飛蚊症、光視症→切載状視野欠損
・治療は、レーザー光凝固、強膜バックリング、硝子体内気体注入、硝子体切除+ガスタンポナーデ
☆非裂孔原性網膜剥離
・続発性のこと。
・原因:糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、外傷、腫瘍、炎症
☆糖尿病性網膜症
・単純型(毛細血管瘤)→前増殖期(綿花様白斑)→増殖期(新生血管からの出血、剥離)
・新生血管↑→房水↑→緑内障(虹彩ルベオーシス)
・綿花様白斑が見られたらレーザー光凝固(新生血管を防ぐ)
☆黄斑変性
・萎縮型と滲出型
・萎縮型は加齢に伴う変化
・滲出型:黄斑部の脈絡膜と網膜の間(Bruch膜)に新生血管→出血→変性
・中心暗点の拡大
・治療はレーザー光凝固、光線力学療法(副作用は脳梗塞)、ラニビズマブ(抗VEGF抗体)の硝子体内注射(副作用は心筋梗塞)
☆網膜色素変性症
・AR
・桿体細胞の変性→夜盲症(暗順応低下:暗いところでいつまでたっても目が慣れない)
・診断は眼底で骨小体様色素沈着、アダプトメーターで暗順応低下、視野、ERG
☆網膜芽細胞腫
・2万人に1人
・30%はADでRb遺伝子欠損→両側性
・病理:ロゼット形成、石灰化
・白色瞳孔→続発性緑内障
・治療は片眼摘出+片眼に放射線、化学療法
☆うっ血乳頭
・乳頭辺縁がはっきりしない+マリオット盲点の拡大→視野障害はない
・頭蓋内圧亢進(脳腫瘍、悪性高血圧)
☆視神経乳頭萎縮
・乳頭陥凹(乳頭が2重丸)+視力障害
・MSの球後性視神経炎、緑内障、うっ血乳頭の持続
☆視神経管骨折
・眉毛外側の外傷→片側視力↓
・緊急に視神経管開放術
6脈管疾患
・ICA→眼動脈→網膜中心動脈
・網膜中心動脈は視神経管を通った後、眼球手前10mmで視神経の中に入って、血管が神経の中を走行する
・上眼静脈は上眼窩裂、下眼静脈は下眼窩裂を通って海綿静脈洞に入る
・網膜の動脈、静脈は乳頭から上下左右に各4本ずつ計8本出る
☆網膜中心動脈閉塞症
・虚血後1~2時間で網膜は不可逆損傷
・血管透過性亢進により網膜全体に滲出物、虚血により蒼白+黄斑部は血流維持→cherry red spot
cf)cherry red spotはGM1ガングリオシドーシス、Niemann-Pick、異染性白質ジストロフィー、Tay-Sacksでも見られる。
・原因は高脂血症、高血圧、糖尿病、大動脈炎症候群、側頭動脈炎(巨細胞性血管炎)
・治療は眼マッサージ、亜硝酸アミル
☆網膜動脈分枝閉塞症
・一部分の虚血
・蛍光眼底造影で閉塞動脈を見つける
☆網膜中心静脈閉塞症
・静脈閉塞→動脈からの血流により破綻→眼底出血(熟れたトマトを叩きつけたような)→血管新生→房水↑で緑内障or網膜出血で剥離
・原因は高脂血症、高血圧、糖尿病、血流速度低下、血液粘稠度増加
・治療は出血部位にレーザー光凝固
☆高血圧性眼底
・高血圧の程度を眼底で見る
・眼底の動脈:静脈=2:3だが、高血圧になると、動脈が静脈の半分の太さになる
・Scheie分類(動脈硬化と高血圧の眼底所見)
細動脈硬化:S1動脈壁反射+、交叉現象+ S2動脈壁反射++、交叉現象++ S3銅線動脈、交叉現象+++ S4銀線動脈
高血圧性変化:H1細動脈狭細化 H2口径不同 H3出血、白斑 H4乳頭浮腫
☆硝子体出血の原因
・糖尿病性網膜症、網膜中心静脈閉塞症、Eales病
7水晶体疾患
・毛様体小体(Zinn氏体)により毛様体に固定
・前嚢下のみに一層の上皮細胞あり
・x(m)の近さまで見える→屈折力は1/x(D:ジオプトリ)
・調節力:20代才で9D→60才台で1D
☆老視
・水晶体の弾性低下→Zinn氏帯弛緩でも水晶体が膨らまない→近くが見えない
☆白内障
・水晶体の濁り(濁りが少しでもあれば白内障)
・原因は老人性、先天性風疹症候群、ダウン症、ブドウ膜炎、糖尿病、ステロイド、アトピー、ガラクトース血症、低Ca血症、外傷、赤外線(ガラス工白内障)
・アトピーは前嚢下、ope後は後嚢、DM,ステロイドは後嚢下の白濁
・検査:細隙灯検査で白いライン(細隙灯検査は眼の浅いところを見るもの→眼底は見えない!)
・治療は超音波乳化吸引+IOL(眼内レンズ)
・IOLを入れる前には眼軸長や角膜屈折力を調べること
・IOLを入れると遠くは見えるようになるが近くはぼやける→手術が本当に必要か判断すること(例:運転が必須など)
・DMによる白内障は網膜症がないかERGで知らべること∵網膜機能↓なら白内障opeしても意味がない
☆水晶体亜脱臼
・マルファン症候群、ホモシスチン尿症
8眼窩疾患
☆眼窩を構成する骨:頬骨、前頭骨、口蓋骨、上顎骨、蝶形骨、涙骨、篩骨(今日、前工場長が涙した)
☆眼球突出
・Hertel眼球突出計で2mm以上の左右差
・片側性→副鼻腔疾患、眼窩腫瘍(悪性リンパ腫、涙腺混合腫瘍、緑色腫、神経芽細胞腫)、CCF(内頸動脈-海綿静脈洞瘻)、炎症(蜂巣炎、眼窩炎症)、海綿静脈洞血栓症
・両側性→Crouzon病、Basedow病、Hand-Schller-Christian病
☆内頸動脈-海綿静脈洞瘻(CCF)
・拍動性眼球突出、結膜充血、血管雑音
☆眼窩吹き抜け骨折
・下直筋のトラッピング(上顎洞への下直筋の落ち込み)で上転障害(上を見たときに複視++)
・眼球陥凹、頬部感覚障害
☆涙腺腫瘍
・混合腺腫、悪性リンパ腫
・涙腺は眼の外上方にある→眼球の内下方への突出
☆麦粒腫(ものもらい)
・ブ菌、Zeis腺やMoll腺は外、Meibom腺は内
☆霰粒腫
・Meibom腺の慢性肉芽腫性炎症、可動性あり
☆鼻涙管閉塞
・先天性、後天性両方ある、先天性は新生児涙嚢炎
・流涙、眼脂
・治療はブジー
☆ドライアイ
・Sjogren症候群、加齢、Stevens-Johnson症候群、読書、テレビ、パソコン、エアコン→点状表層角膜炎
・シルマー試験、ローズベンガル試験
☆外眼筋麻痺
・麻痺筋が作用する方向を見たときに複視が強くなる
☆斜視
・眼位のずれ+両眼視障害
☆斜位
・片眼を隠すと視線がずれる
☆中脳上丘障害
・上方注視麻痺+輻輳麻痺→松果体部腫瘍
9視機能疾患
・7.5mmのランドルト環に開いた1.5mmの穴を5m離れたところから判別できる→視力1.0
・幼児はリフラクトメーターで視力を測る
・0.5(0.6×+5.00D)→裸眼視力が0.5、5Dのレンズ(凸レンズ)をすると矯正視力0.6→遠視による弱視
・失明原因は緑内障21%、DM19%、網膜色素変性症13%
☆弱視
・器質的異常では説明できない視力障害。視性刺激遮断による視機能発達障害。メガネ、コンタクトで矯正不能
・先天性白内障、斜視、不同視(左右の屈折力が2D以上)、眼帯、遠視による調節性内斜視→視性刺激遮断
☆色弱
・赤緑色弱はXRで男児の5%(赤と緑が判断しづらいだけで分かることは分かる)
☆色盲
・AR、視力低下、羞明、眼振を伴なう
・スクリーニングは仮性同色表
・確定診断はアノマロスコープ(色弱と色盲の鑑別)
cf)Hessの赤緑試験は眼球運動検査
☆夜盲症
・網膜色素変性症、小口病、ビタミンA欠乏、LaurenceMoonBiedle症候群
☆視野異常
・輪状暗点(求心性視野狭窄)→網膜色素変性症、緑内障末期、水俣病
・弓状暗点→緑内障初期
・中心暗点→黄斑変性、中心性漿液性網脈絡膜症
・マリオット盲点の拡大→うっ血乳頭
・盲中心暗点→球後性視神経炎(マリオット盲点と中心暗点がつながる→ラケット型暗点ともいう)
・らせん状視野、トンネル視野→ヒステリー
10結膜疾患
・結膜充血→結膜自体の炎症(浅いところの炎症)→真っ赤
毛様充血→角膜炎や虹彩毛様体炎など深いところの炎症→網目状に薄く赤い
☆流行性角結膜炎
・アデノウィルス8型
・潜伏期は1~2週
・耳前リンパ節腫脹とくればこれ!
・伝染力が強いので学校や職場は休むこと
・結膜炎は治るが、続いて点状表層角膜炎を起こす→ステロイド
☆急性出血性結膜炎
・エンテロウィルス70
・潜伏期は1日
・結膜炎→結膜下出血→角膜びらん
・治癒後、数週間でGBS(GuillainBarre症候群)を起こすことあり。
☆咽頭結膜熱(プール熱)
・アデノウィルス3型
・7型は肺炎合併で重症化
・潜伏期は4~7日
・夏、プールで感染する
・発熱、咽頭痛、結膜炎、乳幼児は嘔吐下痢も
・アデノチェック(アデノウィルス抗原免疫クロマト法)を使う。
・出席停止は症状なくなってから2日
☆トラコーマ
・Chlamydia trachomatisによる封入体性結膜炎
・Prowazek小体を伴った急性濾胞性結膜炎→パンヌス→瘢痕化
・治療はテトラサイクリン、エリスロマイシン
☆アレルギー性結膜炎
・ダニ、カビ、花粉による1型アレルギー、両眼性
・結膜擦過物に好酸球
・治療はステロイド、DSCG(インタール)の点眼
☆春季カタル
・アレルギー性結膜炎の1つ。春から夏に起こる。
・Ⅰ、Ⅳ型アレルギー
・石垣状乳頭増殖
・結膜擦過物に好酸球
☆巨大乳頭結膜炎
・ソフトコンタクトが原因
・春季カタルとの鑑別が必要
☆Stevens-Johnson症候群
・薬物、マイコプラズマによる急性の粘膜皮膚目症候群
・発熱と共に、粘膜、皮膚に多形滲出性紅斑
・後遺症は失明
☆検査
・直像鏡:乳頭黄斑部(徹照法使うと角膜水晶体も見れる)
・倒像鏡:周辺網膜
・細隙灯:角膜水晶体
・Goldmann三面鏡:全て見れる
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