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2012年2月4日土曜日

感染ポイント

感染ポイント

・手洗い:手掌→手背→指先→指間→母指→手首
・亜急性:2週~半年→結核、真菌
・1~4類は直ちに、5類は7日以内に保健所長に通知(保健所長は知事に通知)
・1類:南米の1番えらいペットは熊(南米出血熱、エボラ、ラッサ、ペスト、痘瘡、クリミアコンゴ、マールブルグ)
・2類:鳥の時差ボケ(H5N1、ジフテリア、SARS、ポリオ、結核)
・3類:赤いチ○コ(細菌性赤痢、チフス、O157、コレラ)
・4類は動物がベクター、5類はSTDなど1~4類以外
・新興感染症:1970年以降、レジオネラ、O157、ピロリ、HIV、HTLV1、SARS、H5N1、HHV6,8、西ナイルウィルス、エボラ出血熱、プリオン病
・人畜共通感染:サルモネラ(ミドリガメ)、抗酸菌と赤痢(サル)は注意
・経皮感染:ワイル病、日本住血吸虫、糞線虫、アメリカ鉤虫
・接触感染:流行性角結膜炎、MRSA、疥癬、VRE、緑膿菌
・空気感染:麻疹、水痘、結核
・咳、くしゃみ→水しぶき(飛沫感染)→半径1m以内→水分が蒸発→エアロゾル→空気中を何ヶ月も漂う→空気感染
・標準予防対策:マスク、手袋、ガウン、ゴーグル、手洗い、リキャップ禁止
・空気感染はN95マスクや陰圧個室管理で予防。帯状疱疹は再活性化なので標準予防対策
・子宮内感染
風疹:小頭症、白内障、心疾患(PDA,VSD,ASD)(妊娠初期12週以内の初感染、不顕性,顕性問わず)
CMV:脳内石灰化、白内障、網膜症、感音性難聴、新生児肝炎
トキソプラズマ:脳内石灰化、網脈絡膜炎→感音性難聴はない!!
梅毒、HIV、ヒトパルボウィルスB19、HSV
・ウィルス:DNAまたはRNA(3~200の遺伝子)+カプシド+エンベロープ
・DNAウィルス:パヘパヘポア(パルボ、ヘルペス、パポバ、ヘパドナ、ポックス、アデノ)
パポバ→HPV、JCV、ポックス→天然痘、伝染性軟属腫、ヘパドナ→HBVのみ、ヘルペス→HSV1,2、VZV、CMV、EB、HHV6,8
・パピローマウィルス:尖圭コンジローム(6,11、STD)、喉頭乳頭腫(産道感染)、子宮頚癌(16,18)
・EBV:上咽頭癌、バーキットリンパ腫(染色体異常はt(8;14))、NK細胞腫
・エンドトキシン:リルムステストで検出、ショック、DIC
・グラム染色(青は陽性、赤は陰性)
陽性球菌:溶連,ブ菌,肺球,腸球,ペプトコッカス(嫌)
陽性桿菌:ジフテリア,リステリア,クロストリジウム(嫌)(ボツリヌス、ガス壊疽、破傷風、偽膜性腸炎)
陰性球菌:髄膜炎菌,淋菌、モラクセラ
陰性桿菌:その他
・培地:インフル桿菌、淋菌→チョコ、寒天、レジオネラ→BCYE、百日咳→Bordet-Gengou、サルモネラ、赤痢→SS、真菌→サブロー、結核→液体、小川、マイコプラズマ→PPLO、カンピロバクター→スキロー培地
・血液培養は1時間ごとに3回採血、5%の血液を入れる
・培養不能:らい菌、梅毒、クラミジア、リケッチア、カリニ
・検体の保存:髄液だけ室温、後は常在菌増殖防ぐため冷蔵
・免疫学的検査
抗体価:ペア血清で1~2週間後に4倍以上なら現在の感染、IgM抗体があれば現在の感染または再活性化
交差反応:マイコプラズマ(寒冷凝集素反応)、伝単(Paul-Bunnel反応)→患者血清が赤血球を凝集、リケッチア(Weil-Felix反応)→患者血清がプロテウス株を凝集させる
抗原測定:尿中レジオネラ抗原、フルチェック、アデノチェック
・PCR法:核酸増殖法(増殖させないのはELISA法)、死菌でも陽性→ウィルス、培養に時間がかる結核菌、培養できない非定型抗酸菌、細菌とウィルスの中間のクラミジア、マイコプラズマ、リケッチア
・真菌:β-Dグルカン(クリプトコッカスは陰性∴ミカファンギン無効)、PAS染色(M6でも染まる)、Grocott染色
・微熱は37℃台、高熱は38.6℃(100F)以上
・熱が1℃上がると脈拍は10上昇、比較的徐脈はサルモネラ(チフス)、クラミジア、レジオネラ、髄膜炎
・悪寒、戦慄は菌血症→血中は酸素豊富→嫌気性菌は起こしにくい
・SIRS:敗血症は菌血症による高サイトカイン状態→臨床症状をSIRS(①-36℃,38℃-②WBC-4000,12000-③HR>90④呼吸数>20,PaCO2<32mmHg)、SIRSの原因は菌血症、外傷、熱傷、急性膵炎、ARDS、血球貪食症候群
・出席停止期間:インフルエンザ(解熱後2日)、麻疹(解熱後3日)、ムンプス(耳下腺消失)、風疹(発疹消失)、水痘(全ての発疹が痂皮化するまで)
・水泡を伴う発疹:VZV、HSV、伝染性軟属腫、手足口病、ヘルパンギーナ→水痘は新旧混在の水疱性皮疹かつ成人
・全身リンパ節腫脹:伝単、風疹、トキソプラズマ、ブルセラ、野兎病
・発熱、咽頭痛:白苔ありならEBVか連鎖球菌(S.pyogens)かアデノ、肝脾全身リンパ節腫大ならEBVかStill病
・PCGはG+のみ、βラクタマーゼに弱い→メチシリンはβラクタマーゼに強くしたもの→アンピシリンはG-にも有効だがβラクタマーゼには弱い→ピペラシリンは緑膿菌に強い
・PCG、第1世代セフェムはG+、ABPC、第3世代セフェムはG-(G+には弱い)
・ペニシリンアレルギーにはエリスロマイシン
・伝単にペニシリン系は発疹誘発
・βラクタム、バンコマイシンはマイコプラズマには無効(マイコプラズマには細胞壁がないため)
・カルバペネム:ペニシリン耐性肺炎球菌
・バンコマイシン:MRSA、偽膜性腸炎、骨髄移植時の消化管殺菌、副作用は腎障害、red neck syndrome(ヒスタミン↑→顔面、頚部の紅斑と血圧低下)
・アミノ配糖体:ストマイ、カナマイ、ゲンマイ、副作用は内耳障害、腎障害、NMJの障害
・嫌気性菌にアミノ配糖体は無効(ペプトコッカスG+球、クロスリジウムG+桿、バクテロイデスGNR→"PCB"、消化管常在菌→GNRとともに誤嚥性肺炎の原因)
・テトラサイクリン:ミノサイクリン、テントを張ったらマリコを暗闇に→(マ)イコプラズマ、(リ)ケッチア、(コ)レラ、(オ)ウム病、(クラ)ミジア
・マクロライド系:エリスロマイシン、クラリスロマシン、まい子のクレジットカードは百日有効→(マイコ)プラズマ、(ク)ラミジア、(レ)ジオネラ、(ジ)フテリア、(カ)ンピロバクター、(百日)咳
・NQ、アミノ配糖体は濃度依存性(1日3錠なら3回に分けるより1度に飲む)、NQはNSAID併用で痙攣
・クロラムフェニコール:腸チフス、再生不良性貧血、gray baby syndrome
・アンホテリシンB:作用強く耐性菌もないが副作用が強い、副作用は腎障害、低K血症、高熱(ステロイド使う)
・5-FC(フルシトシン):髄液移行性が高い→クリプトコッカス髄膜炎に使う
・ミカファンギン:β-D-グルカン合成阻害、クリプトコッカスとムコールはβ-D-グルカンを持たないので無効
・アゾール系:~コナゾール、安全性も高く、抗真菌作用も強い→第一選択
・多剤耐性緑膿菌:多剤耐性=カルバペネム,アミノ配糖体,NQに耐性、最も強力なものがNDM-1(インド、パキスタン)
・多剤耐性アシネトバクター:院内感染、多剤耐性=カルバペネム,アミノ配糖体,NQに耐性
・乳児期の予防接種:ポリオ、DPT(ジフテリア、百日咳、破傷風)、BCG、HBV(HBVは3ヶ月以内、それ以外は免疫不全がないかが確認できる3ヶ月以降)
・生ワク:無風の進歩の結果です(ムンプス、風疹、麻疹、ポリオ、結核、水痘)→このうちムンプスと水痘は任意の予防接種、麻疹水痘は2回接種、生ワクは4週間あけること、妊婦へのワクチンは生ワク以外ならOK(インフルエンザワクチンは不活化なのでOK)、腸チフスも経口生ワクチン
・針刺し事故
HBV:s抗原もs抗体も陰性なら48hr以内にHBIg注射→HBワクチン(s抗原+なら既感染なので意味なし、s抗体+ならすでに中和抗体あるので意味なし)
HIV:抗HIV薬(単剤or多剤)を2hr以内に投与
・アマンダジン:インフルエンザウィルスA
・ノイラミニダーゼ阻害薬(オセンタミビル、ザナミビル):インフルエンザウィルスAB、妊婦にもOK
・伝単:発熱、咽頭痛、全身リンパ節腫大、肝脾腫(A群β溶連菌と類似)、EBVがB細胞に感染→T細胞が活性化されすぎて異型化、成熟リンパ球↑(伝単、CML、百日咳)、Paul-Bunnel反応(羊赤血球を凝集)、IgM-VCA(診断に使う、カプシドに対する抗体)→EA(再活性化では既に↑)→EBNA(慢性期、EBV-DNA抗原、再活性化では既に↑)∴EA,EBNAは早期診断に使えない
・慢性活動性EBV感染症:蚊アレルギー+、血球貪食症候群、悪性リンパ腫、MOF、可溶性IL-2受容体高値
・CMV:細胞性免疫不全で間質性肺炎、肝炎、腎炎、網脈絡膜炎。治療はガンシクロビル、胎児感染で先天性巨細胞封入体症(脳内石灰化、白内障、網膜症、感音性難聴、核内封入体→フクロウの目)、新生児肝炎
・輸血後単核球症:CMV抗体陰性の人がCMV感染者からの輸血で起こる
・VZV:幼児期に全身に水泡(水ぼうそう)→老人や癌で細胞性免疫低下→片側性の有痛性帯状疱疹→postherpetic neuralgia(治療は交感神経節ブロック)。RamsayHunt(耳介の有痛性水疱、7,8障害)、髄膜炎、ADEM、Reye症候群、妊娠初期の初感染で先天性水痘症候群(四肢低形成、皮膚瘢痕、水頭症)
・HSV:小児期に初感染し歯肉口内炎。脳炎(出血性側頭葉炎)、樹枝状角膜炎、アトピーにカポジ水痘様発疹、外陰部有痛性びらんと水泡→産道感染で新生児ヘルペス(脳炎、肝炎、ITP)、IgG-HSV陰性母には帝切
・突発性発疹:HHV6、6ヶ月~2才、3日の発熱(熱性けいれん)→解熱後に体幹に発疹、永山斑(口蓋垂起始部粟粒大隆起)、母の唾液中に排菌→母体免疫が消える頃に生後半年から発症、成人は薬剤性過敏症候群で再活性化
・Kaposi肉腫:HHV8、AIDSで発症、血管内皮由来の腫瘍
・HSV1は三叉神経節、CMV,HHV6,8は唾液腺、HSV2は仙髄神経節、VZVは脊髄後根神経節に潜伏
・アデノウィルス:adeno(腺)=リンパ節に親和性、咽頭、結膜、気道のリンパ節で増殖
3型:咽頭結膜熱(プール熱)、一部は7型で肺炎合併重症化、腸重責合併も
8型:流行性角結膜炎(はやり目)、急性濾胞性結膜炎→角膜炎、耳前リンパ節腫脹とくればこれ
11型:出血性膀胱炎、小児
・ヒトパルボウィルスB19
小児:伝染性紅斑(りんご病)、顔面の蝶形紅斑、四肢のレース状皮疹(掻痒感±)
妊婦:初感染→胎盤介して胎児に感染→赤芽球破壊→貧血→hyperdynamic heart failure→胎児水腫(心不全による浮腫)
慢性貧血患者:HS患者に感染して無形成クリーゼ
・HPV1,2,3:尋常性疣贅
 HPV6,11:尖形コンジローマ
 HPV16,18:子宮頚癌(異形成→CIS→浸潤癌)、未感染者にはワクチン有効
・手足口病:コクサッキーA16、エンテロ71、夏、頬粘膜に潰瘍性発疹→手足に有痛性の水痘様発疹、症状消失後も糞便中にウィルス排出、髄膜炎の合併
・ヘルパンギーナ:コクサッキーA群、軟口蓋に有痛性の水疱→痛くて食べない、痛みは手足口病よりひどい
・心膜炎、心筋炎:コクサッキーB群、胸痛、冠動脈支配に一致しないST変化
・急性出血性結膜炎:エンテロ70
・ポリオ:夏、急性脊髄前角細胞炎→下位運動ニューロン障害(弛緩性麻痺)
・流行性耳下腺炎:有痛性耳下腺腫大(片側、両側)、片側性の感音性難聴、髄膜炎、膵炎、精巣炎、耳下腺腫大なくなるまで学校出席停止、妊婦に感染しても胎児影響少ない
・麻疹(はしか):強毒ウィルスで1~2週の潜伏期、発熱+カタル症状→Koplik斑(頬粘膜の白色発疹)→発熱+色沈と融合を伴う全身性発疹、ツ反陰転化、中耳炎、喉頭炎、難聴、巨細胞性肺炎、脳炎、数年後にSSPE(PSD+ミオクローヌス)、接触後5日以内ならIgで予防可能
・修飾麻疹:大学生になる頃、ワクチン効果低下で発症、Koplik斑、発疹は融合がない
・風疹(3日はしか):3日の微熱とともに全身性発疹、発疹は色沈や融合がない、頚部から耳介のリンパ節腫脹、ITP
・ノロウィルス、HAV:生カキ→利尿がつくまでKを含まない低張輸液(Na90,Cl70,乳酸20)∵脱水→急性腎前性腎不全(本来、消化液はKを含むので低Kのはず)、患者数最多の食中毒(発生率で多いのは、卵のサルモネラ>夏のビブリオ、発熱のない黄ブ菌)
・ロタウィルス:冬期乳児白色便下痢症、嘔吐下痢で高張性脱水→利尿がつくまでKを含まない低張輸液(Na90,Cl70,乳酸20)
・RSウィルス:冬、乳児、急性細気管支炎、呼気できないので気腫状、鼻汁中RSV抗原で診断、酸素テントとネブライザー加湿(細気管支には平滑筋がないので気管支拡張薬は無効)
・SARS:重症急性呼吸器症候群、新型コロナウィルス、高熱の後次第にARDS
・高病原性鳥インフルエンザウィルス:鳥のA型インフルエンザのH5N1が人に感染、ヒト-ヒト間の感染はない、ワクチンはないがノイラミニダーゼ阻害剤は有効
・AIDS:CD4<500→エイズ関連症候群(微熱、下痢、やせ、中枢神経症状、関節炎)、CD4<200→エイズ(日和見感染→カリニ肺炎、CMV肺炎、CMV網膜炎、HHV8カポジ肉腫、PML、クリプトコッカスによる下痢腹痛)、CD4<350またはRNA>55000copy/mlでHAART(逆転写酵素阻害薬×2、プロテアーゼ阻害薬)開始、治療開始時に一過性に増悪(IRS:immune reconstitution syndrome)、STDがあると性器粘膜にWBC集積→HIV感染しやすい
・ブ菌:PCG、PCG耐性にはメチシリン、MRSAにはバンコマイシン
ブ菌性肺炎:乳児、老人、DM、気管支肺炎→肺化膿症→膿気胸、空洞形成
小児の急性骨髄炎(長管骨骨幹端)、DMの急性化膿性関節炎、治療は関節持続洗浄、全身抗菌薬投与
食中毒:外毒素、食前加熱無効、発熱なし、潜伏期短い(3~6時間)
SSSS:乳幼児、アトピー+ブ菌で起こる、口周囲から全身へ、表皮剥離毒素、Nikolsky陽性(こするとはがれる)、水疱に菌なし、毒素なので発熱なし→発熱あれば菌血症
・MRSA:mecA遺伝子変異、医療従事者の数%が鼻前庭に保有、病原性は強くないが多剤耐性なのでcompromised hostで発症、治療はバンコマイシン、市中肺炎でも増加中
・A群β溶連菌:扁桃炎、咽頭炎、肺炎、猩紅熱(苺舌、口囲蒼白、出血性皮疹、硬性浮腫non pitting edema)、丹毒(真皮感染、顔面の有痛性紅斑性腫脹)、産褥熱(近年はGNRが起炎菌)、AGN、リウマチ熱、診断はASO(antistreptoriginO,IgG)は感染後1週から上昇し2-5週でピーク
・劇症型A群溶連菌(溶連菌毒素性ショック症候群):DM、癌に合併、壊死性筋膜炎→循環不全→MOF、ペニシリン、切開排膿、デブリドマン
・緑連菌:D群α溶連菌、口腔内常在菌、弁膜症/先天性心疾患+歯科処置orカテーテル留置→IE
・腸球菌:D群αβ溶連菌、尿路感染、人工弁やTUR後の感染性心内膜炎、バンコマイシン耐性もあり(VRE)、ABPC(アミノベンジルペニシリン、アンピシリン)
・肺炎球菌:咽頭常在菌→診断は好中球貪食像、大葉性肺炎(肺膿瘍は稀)、急性中耳炎や副鼻腔炎→髄膜炎、PCG耐性にはカルバペネム、肺炎球菌ワクチンは5年間有効
・ペプトコッカス:咽頭常在菌、G陽性球菌、嫌気性菌、慢性アル中や意識障害の誤嚥性肺炎、PCG
・ヘモフィリスインフルエンザ:咽頭常在菌、気管支拡張症、DPBの急性増悪、急性中耳炎や副鼻腔炎→幼児の髄膜炎、チョコレート寒天培地(血液寒天培地)、治療はABPC+βラクタマーゼ阻害薬、予防にHibワクチン
・破傷風:Clostridium tetani、発熱後→外毒素→上位ニューロン障害→開口障害(牙関緊急)、後弓反張、呼吸困難。意識障害や感覚障害はなし、治療は暗室管理、βラクタム系、抗破傷風ヒト免疫グロブリン(トキソイドは抗体産生まで時間がかかるため予防のみ)、ジアゼパム、呼吸管理(土のついた外傷はデブリドマン+H2O2消毒+開放処置+破傷風トキソイド)
・ボツリヌス:Clostridium botulinum、外毒素→Ach遊離障害→眼瞼下垂、複視、散瞳、嚥下障害、構音障害、呼吸困難。嘔吐、下痢はない、毒素なので抗毒素血清、受容体に結合するくらいで蛋白なので食前加熱有効。
・乳児ボツリヌス:ハチミツ内の芽胞が大腸内で増殖し毒素産生
・ガス壊疽:Clostridium perfringens、皮膚黒色、悪臭の強い膿、握雪音、治療は高圧酸素、デブリドマン、βラクタム、同様のガス壊疽は劇症型連鎖球菌やVibrio vulnificusでも見られる
・髄膜炎菌:幼児の髄膜炎、Waterhouse-Friedrichsen(菌血症→DIC→ショック→出血性急性副腎不全)、髄液は室温保存する、PCG
・淋菌:排尿時疼痛灼熱感、尿道から膿汁分泌、PCG耐性にはセフェム系、NQ
・モラクセラ:G-双球菌、老人、冬、肺炎、COPDの急性増悪、第3セフェム+βラクタマーゼ阻害薬
・百日咳:ワクチン接種前の新生児に感染(母体免疫は無効)、潜伏期間は1-2週、カタル期→痙咳期、乳児は無呼吸発作、百日咳脳症、DPTワクチンで予防、末梢成熟リンパ球増加(伝単、百日咳、CML)、小児なのでマクロライド系、カタル期に感染力大
・腸チフス:Salmonella typhi、東南アジア、下痢下血はない
第1週:回腸から侵入→比較的徐脈、バラ疹、肝脾腫
第2週:菌血症で稽留熱、チフス顔貌、意識障害→血液培養で検出
第3週:徐々に解熱とともに腸穿孔→便培養で検出
第4週:回復するが胆嚢内潜伏(慢性キャリアー)→便培養で検出
比較的徐脈、白血球数減少(特に好酸球0)、治療はNQ、ST合剤、クロラムフェニコール(耐性菌あり)、予防は経口弱毒生ワクチン(4回接種、3年有効)
・サルモネラ:Salmonella enteritidis、汚染された卵から感染、潜伏期間は6-72hr、食中毒、血便あり、食中毒なので発熱、嘔吐、下痢、治療はNQ
・食中毒の潜伏期:最短は黄ブ菌3hr~、最長はカンピロバクター2日~
・コレラ:Vibrio cholerae、小腸粘膜に接着→コレラ毒素→cGMP↑→米のとぎ汁様下痢、コレラ様顔貌、血中には入らないので発熱や腹痛はなし、まず乳酸リンゲル液、NQ、テトラサイクリン
・腸炎ビブリオ:Vibrio enteritidis、潜伏期間は12-24hr、夏に海産魚類から感染、腸粘膜に接着し障害→水様性下痢、NQ、テトラサイクリン
・ビブリオバルニフィカス:海産魚類や創傷からの海水流入、肝硬変患者や免疫不全時に劇症型溶連菌様症状
・緑濃菌:好中球減少時、compromised hostに抗菌薬投与→菌交代現象、コンタクトによる角膜炎(輪状潰瘍、周辺はスリガラス状)、NDM-1はメタロβラクタマーゼ産生で多剤耐性(=カルバペネム,AG,NQに耐性)、菌血症起こすとエンドトキシンショックになりやすい、治療はピペラシリン、カルバペネム、アミノ配糖体、NQ
・バクテロイデス:腸内細菌で最多、消化管穿孔による腹膜炎、嫌気性菌なのでアミノ配糖体は無効、治療はリンコマイシン、クリンダマイシン
・セラチア:コロニーが赤い
・プロテウス:腸内細菌、ウレアーゼ産生、尿路にサンゴ状結石、リケッチアとの共通抗原を利用してリケッチア患者血清と凝集反応(Weil-Felix反応)
・カンピロバクター:鳥肉、生乳による食中毒、ギランバレー起こす(抗GM1ガングリオシド抗体)、便中に運動性のコイル状桿菌、エリスロマイシン
・赤痢:東南アジア旅行者or男性同性愛者、発熱、腹痛、膿粘血便、テネスムス、A型(シゲラ・ジデンテリー)が志賀毒素産生、80%はD型(シゲラ・ゾンネイ)
・野兎病:パスツレラ、兎だけでなくネコ、イヌ、ブタの爪に常在、日和見傾向
・ブルセラ病:家畜類に常在(牛、豚、ヤギ、羊)、骨軟骨炎、胃腸症状、呼吸器症状、神経症状、診断に骨髄培養、血液培養
・梅毒:ワッセルマン反応(抗カルジオリピン抗体)、TPHA陽性、Argyll-Robertson瞳孔(対光反射‐、輻輳反射+、瞳孔辺縁不整)、TPHA(Treponema pallidam hemagglutination)は梅毒成分+羊赤血球+梅毒抗体を含む患者血清で凝集でワッセルマン反応より特異度が高い
1期:陰部、口腔に無痛性の硬性下疳→潰瘍、鼠径部リンパ節腫張
2期:3ヵ月後に全身リンパ節腫大、発熱など炎症症状(3ヶ月後)
3期:3年後に皮膚、筋、骨にゴム腫(3年後)
4期:10年後に神経梅毒(性格異常、認知症、言語蹉跌)、脊髄ろう(後索障害→Charcot関節)
3,4期の病変部位には梅毒は検出されない、PCG、Jarish-Herxheimer反応(治療開始後に一過性急性増悪)
・先天梅毒:出生後から発育不良、肝脾腫、老人性顔貌、梅毒性天然痘、骨軟骨炎(痛くて動かさないのでパローの仮性麻痺という)→学童期以降に角膜実質炎、ハッチンソン歯、難聴、神経梅毒
・ライム病:マダニ(24hr以上の持続吸血)を介してボレリア感染、局所の慢性遊走性紅斑、インフルエンザ症状、AVblock、髄膜炎、慢性関節炎、北海道に多い、テトラサイクリン
・ワイル病(黄疸出血性レプトスピラ症):ネズミ尿からレプトスピラが感染、症状は胆汁うっ滞性黄疸、血小板減少による出血傾向、髄膜炎、筋破壊による急性腎不全、PCRでレプトスピラを検出、治療はストレプトマイシン、テトラサイクリン、予防接種がある
・ツツガムシ病:ツツガムシ(ダニ)に咬まれてリケッチアが感染(グラム陰性桿菌)、一ヶ所の刺し口、発熱、発疹、全身リンパ節腫脹、血管内皮で増殖破壊しDIC、治療はテトラサイクリン、年間数百件発生
・クラミジア:テトラサイクリン、エリスロマイシン、NQ
psittaci:オウム病、間質性肺炎、比較的徐脈、肝脾腫、鳥から感染、時に髄膜炎、ARDS合併
pneumoniae:咽頭痛、気管支肺炎(オウム病より軽症)、冠動脈硬化
trachomatis:封入体性角結膜炎、反復瘢痕化でトラコーマ(眼瞼下垂、眼裂狭小、瞼球癒着、瞼結膜乳頭増殖)、STD(水様帯下、後淋菌性尿道炎、子宮卵管炎、不妊、フィッツヒューカティス)、産道感染(出生後1週間、新生児結膜炎、新生児肺炎)
・結核:4剤併用(INH,RFP,EB,PZA)6ヶ月、ツ反陽性でも感染とは限らない→クォンティンフロン(γIFN検出)で診断、DOTS(directly observed treatment short course)、まず塗抹染色(Ziehl Neelsen)→抗酸菌+なら陰圧個室→PCRで結核か非定型かを鑑別→結核なら陰圧個室のまま医療従事者はN95マスクで結核治療、非定型なら普通病室へ戻し非定型治療(クラリスロマイシン+RFP+EB)
・非定型抗酸菌:常在菌、日和見、皮膚病変、MACが最多、クラリスロマイシン+RFP+EB
・ハンセン病:らい菌、乳児期からの濃厚接触でないと感染しない、潜伏期は数年~数十年と長い、類結核型は末梢神経障害、らい型は皮膚病変や失明、培養不能、リファンピシン、ダブソン
・放線菌:アクチノミセス、土にいる、菌塊、サルファグラニュール、治療はPCG
・ノカルジア:土にいる、日和見、サルファ剤
・赤痢アメーバ:潰瘍→イチゴゼリー状粘血便、右下腹部痛、アメーバ肝膿瘍(単発右葉)、肝膿瘍から続発するのは少ない、メトロニダゾール
・ジアルジア:ランブル鞭毛虫、インドの生水から感染、急速に下痢腹痛、診断は便中に栄養体や嚢子を検出、治療はメトロニダゾール
・マラリア:ハマダラカ、卵型、三日熱、四日熱、熱帯熱(重症、不定期発熱→肝脾腫→大量の血管内溶血→黒水病→急性腎不全)、クロロキンは網膜症を起こす→耐性にはST合剤、ワクチンはなく予防には抗マラリア薬(マラリア、デング熱はワクチンがない、黄熱にはある!どれも蚊が媒介)
・クリプトスポリジウム:原虫、塩素抵抗→上水道汚染→住人が水様性下痢、免疫不全患者では重篤化、煮沸消毒は有効
・鉤虫:ズビニ鉤虫、アメリカ鉤虫、小腸粘膜で吸血し鉄欠乏性貧血、PIE症候群、治療はパモ酸ピランテール
・蟯虫:盲腸に寄生、夜中に雌が肛門に這い出て産卵、スコッチテープ法、パモ酸ピランテール
・糞線虫:HTLV1と合併感染
・顎口虫:ドジョウ、ライギョ、皮膚跛行症
・有鉤条虫:豚、消化器症状、神経症状、貧血、プラジカンテル、沖縄に多い
・無鉤条虫:牛、消化器症状、神経症状、貧血、プラジカンテル
・広節裂頭条虫(サナダムシ):サケ、マス、B12欠乏起こす、プラジカンテル(頭が裂けてます)
・アニサキス:胃粘膜に噛み付いて急性腹症、小腸に入り込むと開腹して取り出すかアニサキスが死ぬのを待つ
・トキソプラズマ:豚肉や猫糞から経口感染、網脈絡膜炎、妊婦初感染で胎児トキソプラズマ、日和見
・疥癬:感染後4~6週で発症、ヒゼンダニ自身による感染、疥癬トンネル、日和見で大量感染(ノルウェー疥癬)、イオウ外用薬、イオウ入浴剤、疥癬はペットからは感染しない

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